HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

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KISS SOLO WORKS

2011-05-13 22:16:04 | ROCK

           
           

いやぁ~、なんとも重苦しい画像になってしまいましたね。(笑)

ビートルズのメンバーだった4人は、バンド解散後に全員がソロ・アルバムを出した。バンドが活動休止中で
ある時期を含め、バンドが解散していない状態で時期こそ違えどメンバー全員がソロ・アルバムを出したというのは
余り例のないことで、それでもストーンズやザ・フーはメンバー全員がソロ・アルバムを出している。
ボーカリストやギタリストのソロ・アルバムというのは、なんとなく想像が容易いがベーシストやドラマーの
ソロ・アルバムというのは、それこそバンド内とファンの間である程度のキャラクターが認識され、
尚且つレコード発売を許される状況に無いと、なかなか難しいものだ。趣味の実現と言ってもある程度の売り上げの
計算は要求されるだろうし。

思えばキッスのメンバーが78年9月18日に、4人揃ってソロ・アルバムをリリースしたという事実は
画期的なことだった。4人4様の独特のメイクでキャラクターは完全に出来あがっているし、メンバー全員が
ソロを出せるほどバンドの人気が高く、尚且つメンバーにも相応の力量があったということなのだろう。

ところで、リアル・タイムでこの4枚のソロを体験した日本のファンは、どんな情報でこのことを知り、発売日を
楽しみに待っていたのだろう。インターネットの無い時代だから、洋楽の情報なんてのは月刊誌か
たまたま聴いたラジオで知ったというところだろうし、宣伝も楽しみを煽るようなものでネガティブなものは
無かったのではないだろうか。

バンドのメンバーがソロを出すというのは、ほとんどの場合「やりたいことがバンド内での表現では制約があるので
ソロの形で発表した」というパターンだろう。そういう意味ではブライアン・フェリーさんの初期の何枚かのソロは
ロキシー・ミュージックというオリジナリティー溢れる集合体で歌うことの出来ない、趣味の世界を展開したという
極めて平和的なもので、事実バックを受け持ったメンバーにはロキシーの他のメンバーの名前がずらりと揃う。

あれから30年以上経った今では、冷静に当時の事情を知ることが出来る。
バンド内でのモチベーションが下がりソロ嗜好のあったエース・フレーリーに、バラッドを歌う事で歌手としての
自らの魅力に自覚的だったピーター・クリス。バンドの内実は、かなり危機的状況であったのだが
メンバーがバンドを脱退することなくソロを出して目の前の欲求をかなえさせ、次のバンド活動のステップに
するというマネージメント・サイドの思惑が働いたが故の産物だったのが本当のところだ。
それでも、今聴いても各々の個性的な魅力に溢れる4枚のソロ・アルバムがファンを楽しませたというのも
事実であり、それは何十年経とうと変わりは無い。

4枚同時に出たソロ・アルバムをどんな順番で並べれば良いのか、ということを考えたことがあるだろうか。
アメリカで出たオリジナルのレコード番号はCASABLANCA NBLP-7120からNBLP-7123なのだが
これらの番号はジーン、エース、ピーター、ポールの順番でアルバムに割り当てられた。

日本で最初に出たレコードの番号は、ポリスター22S-7から22S-10で、ポール、ジーン、エース、
ピーターの順に割り振られ、この順番は再発レコードやCD化の際にも変わっていない。
何故、原盤はポールが最初なのに、日本では最後なのか。なんとなく気になります。

ちなみに私が4枚の中で1番好きなのはエースだったりして。(笑)

コメント (2)
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