HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

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LEAVE ME ALONE~カバー・ソング100選への道・その5

2011-05-07 10:19:30 | THIS SONG

 

どうしてもゲンスブール・カバーを1曲選びたいと思ったのだが、手元に音源が少ないのでしばらく
考えあぐねた。とりあえず手っとり早く2枚のトリビュート盤を聴いてみる。

掲載写真左は95年に出た「GAINSBOURG TRIBUTE '95」。日本主導のトリビュート盤で
マルコム・マクラーレンが噛んでいる曲もあるが、盤自体は参加メンバーの名前を列記すれば
あの当時の「流行り」や「気取り」を思い起こし、ニヤっとしたり眉をひそめたりする人もいるだろう。
ずばり、アルバム「メロディー・ネルスンの物語」が大好きなので、カヒミ・カリイの『EN MELODY』は
候補に挙がった。個人的には1枚のアルバムとしては低調な部類に入るのだが、このトラックは
今も好きだ。まあ、この盤で一番素敵なのはシャルロットが8歳の時に描いた親爺の絵なのだが。(笑)

掲載写真右は06年に出た「MONSIEUR GAINSBOURG REVISITED」。各曲には邦題ならぬ
英題がついているのが面白い。参加メンバーも豪華でジャーヴィス・コッカーやマーク・アーモンド、
フランツ・フェルディナンド、マイケル・スタイプと、なかなかの面子。マリアンヌ・フェイスフルは
なんとスライ&ロビーを従え「AUX ARMES ET CAETERA」収録の『LOLA RASTAQUOUERE』を披露。
全体に選曲も良い盤なのだが、ずばり、アルバム「メロディー・ネルスンの物語」が大好きなので
プラシーボの『BALLADE DE MELODY NELSON』も候補に挙がった。
しかし・・・。

「だけど、ちょっとまて。時はまだ早い、もう準備はできたかよ」とばかりに頭脳警察の『嵐が待っている」が
頭の中に鳴り響き、大事な曲を忘れているのに気が付いた。私はロック者なのだ。

 ウォーレン・ジヴォンが02年に発表した「MY RIDE'S HERE」に
収録されたゲンスブール・カバー『LAISSEZ-MOI TRAQUILLE』がそれだ。原曲にあるちょっとユーモラスな
ムードを排し、ハードボイルドに迫るこのアレンジは格好良い。歌詞はとぼけたものだが、癌の宣告を受けたものの
治療を拒否し前進し続けたジヴォンが歌うと、また違った意味に聞こえてくるというものだ、
ジヴォンは翌03年、56歳の若さで没する。  

 

『LAISSEZ-MOI TRANQUILLE』を最初に知ったのは、96年に出た左の編集盤「COULEUR CAFE」。
セルジュのラテンやラウンジ物を集めた盤である。オリジナルは60年に出た4曲入りEP、
「ROMANTIQUE 60」に収録。今年1月に記事にしたシングル・ボックスの復刻で、私もようやく
オリジナル・フォーマットで聴くことができたというわけだ。なるほど、「69年はエロな年」だったが
「60年はロマンティック」だったのだ。

女性に気にいられるためには、どうしたらいいのか、マダム言ってくれないか。
不誠実であるべきか、誠実であるべきか。何時捨てるべきか、面倒なことだ。
俺のことは放っておいてくれ・・・。

コメント
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