私が京都で大学生活をしていた頃は、頻繁に中古レコード屋に通った。大阪遠征も当たり前だったが
今は、たった三駅先のレコ屋に行くのも億劫になってしまった。足で稼ぐという基本を怠っているから
最近は心ときめく出会い(笑)もなかなか無い。
品揃えの悪い店には、当然足を運ばなくなる。今もあるのかどうか知らないが、京都の宝盤堂という
レコ屋は不気味だった。照明がなんだか薄暗かったような気がするし、レジではバイトの女が、その彼氏か友達か
わからない黒人といちゃついていたし。まあ、大概は愛想のない親爺がいたような気もする。(笑)
何度か行ったものの、買い物が全く無い日が続き、「これで外れなら二度と行かない。」という決意の下(笑)、
出掛けたある日のこと。
以前から私の嗜好からすれば大した品揃えで無いと思っていたが、レコードの「A」のコーナーを探すと、
出て来るのはアバばかり。「A」で始まるアーティストはアバしかいないのか、というくらいアバだらけ。
ミック・ジャガーが主演の映画「RUNNING OUT OF LUCK」の中で、迷い込んだ土地のレコード屋で自身が
ストーンズのミックであることを証明するためにレコードを探すのだが、出て来るのはフリオ・イグレシアスばかりと
いうシーンがある。それを見た時、薄暗い宝盤堂でレコードを繰った数年前の自分を思い出して笑ってしまった。
勿論、それから宝盤堂に行くことは二度と無かった。
中学生の頃から好むと好まざるとに関わらず、アバのヒット曲は知っていた。それだけラジオでのオン・エア回数が
多かったということだが、その後続々と登場するディスコを意識したキャンディー・ポップの連中を
どれ一つも好きになることなく、ストーンズ者となってしまったのでアバのレコードなんて買ったこともなかった。
それから30年近く経ち、なんとアバのCDを買ってしまった。(笑)掲載写真の「ABBA GOLD」は19曲の
ヒット曲を集めたベスト盤で、添付されたDVDには、その19曲全てのプロモビデオが(幾分、後付けの映像も
あるが)収録されている。なんで今更こんなものを買ったかというと、『DANCING QUEEN』が聴きたくなったから。
ダン・ベアード率いる、ヤイフーズの01年のアルバム
「FEAR NOT THE OBVIOUS」にはアバの『DANCING QUEEN』のカバーが収録されている。
それが、なんだか場違いの選曲のようでありながら格好良くて、それは2011年の今聴いても、やはり格好良い。
女性ボーカルの曲を男が歌うのもいいなあと思ったのは初めてではないが、ジョージア・サテライツとアバの
どこにも共通項が見当たらないという、新鮮さがよかった。
あと正直に言えば、いつぞや見たテレビ番組「弾丸トラベラー」で菅野美穂がスウェーデンに行った際に宿泊先の
アイスホテルで『DANCING QUEEN』が流れてくると、バーで飲んでいた客が皆踊りだしたというシーンが
印象深かったというのもある。(笑)
10代の頃は「絵的にキツいなあ」と思っていたアバのお姉様達も、今の私からすれば、そんなことはない。
それだけ私が歳をとったというだけの話だが、CDやDVDから流れて来るアバのヒット曲は懐かしさを誘うと
同時に曲本来の良さを改めて気付かせてくれる。やっぱりこれも私が歳をとったからか?。(笑)
というわけで、カバー・ソング100選にはヤイフーズの『DANCING QUEEN』を選ぶことにした。
B○やグ○イと同様に、自分が生きているうちにはまず買わないだろう(笑)、と思っていただけに、自分に驚きました。
3年ほど前に20歳以上年下の女性と結婚した犯罪者的なわるだちがいるのですが、そいつは今、奥さんにマジックサムを聞かせたり、黒澤明を見せたり、と教育しているそうです。
しかし、ときおり、彼女が槇○敬之(別にこの人があかんとは言いませんが・・)を聞こうとするときは、奴はさりげなく別室へ姿を消すらしい。 もっとも、犯罪者にはそれぐらいのことはしてもらわないと、わしらの立つ立場はない。
相方にCDを買ってくれと言われることは皆無なのですが、映画のDVDを買ってくれと時どき言われます。
20歳年上と交際することは、ハナから考えたことが無いのに、年下となると羨ましく思い、稀に
自分も・・・なんて妄想するのは男と言うより
人間が持つ本能故なのだと、私は自分を正当化しております。(笑)
アバ、19曲入りのベスト盤でさえ全ての曲を
好きになれないでいますが、何曲かは「いいな。」と今では思っています。
教育は大事です。(笑)