「神は丸天井を天空と名付けた。夜となって、そして朝となった。二日目である。」と、創世記(モーゼの書第一巻)8章にある。こうして始まるのが、五月一日のメーデーへの日、四月三十日のヴァルプルギスの夜である。これは、闇から光への転換でもあり明暗の世界の接点でもある。そこから影の世界の象徴でもあるヘクセ・魔女が活躍する夜となる。
ケルト・ゲルマン文化では、ベルタンと呼ばれる実りの祭りが執り行われていた。それは男性神と女性神の交合を意味する。火が焚かれ、恋われる独身女性の家の前には男性をシンボル化する大きな白樺の木が立てられる。その五月柱が立てられた広場では、若い男女のペアーを中心に家族や共同体を祝う。未確認だが、畑での男女の営みによって土地に精をつける儀式もあるらしい。
今日、各地で実施されるのは、子供たちが緑のラッカーを塗り捲ったりという悪戯と五月柱を中心に夜通しの酒盛りである。火が焚かれる地方もある。ディスコなどもヘクセン・ナハトとして掻きいれ時でもあるようだ。
このヘクセ・魔女の伝承で有名なのは、ゲーテの「ファウスト」に描かれるハルツの山中である。そのテキストを、メンデルスゾーンは合唱と管弦楽のための作品60番として作曲している。さらにグスタフ・マイリンクの小説「ヴァルプルギスの夜」などが知られている。
昨 日 は、気温20度を越えて珍しく湿気が高かった。ワインの地所を歩くと直射日光に薄っすらと汗を掻くようで、夜になっても闇がいつもよりも重かった。
五月柱
2004 05/03 編集
空を突き刺すかのような五月柱が広場に設置された。中世後期に南バイエルンで初まりそこから各地へと伝えられたという。ポールをめぐる合戦のような行事が伝承されている所もあるようだ。要は、ポールを中心にして人が集まりビールを飲み交わす。竹のようにポールに生命力がみなぎる。地方によってペナントなどが美しく飾られ、ナチスの演出でお馴染みの旗さし状になる。
北イタリアのチロル地方にもこの文化は伝わっているようだ。ラインホルト・メスナーの著書「第七級」にもボルツァーノの大学で柱に登る行事があり彼はロープでプルージングを作り賞金を獲得したと記されていたと思う。一度現地で確かめてみたいものである。
ここワイン街道もバイエルンの旧植民地なので五月柱は比較的馴染み深い。もちろんここではビールに限らずワインも振舞われる。
ケルト・ゲルマン文化では、ベルタンと呼ばれる実りの祭りが執り行われていた。それは男性神と女性神の交合を意味する。火が焚かれ、恋われる独身女性の家の前には男性をシンボル化する大きな白樺の木が立てられる。その五月柱が立てられた広場では、若い男女のペアーを中心に家族や共同体を祝う。未確認だが、畑での男女の営みによって土地に精をつける儀式もあるらしい。
今日、各地で実施されるのは、子供たちが緑のラッカーを塗り捲ったりという悪戯と五月柱を中心に夜通しの酒盛りである。火が焚かれる地方もある。ディスコなどもヘクセン・ナハトとして掻きいれ時でもあるようだ。
このヘクセ・魔女の伝承で有名なのは、ゲーテの「ファウスト」に描かれるハルツの山中である。そのテキストを、メンデルスゾーンは合唱と管弦楽のための作品60番として作曲している。さらにグスタフ・マイリンクの小説「ヴァルプルギスの夜」などが知られている。
昨 日 は、気温20度を越えて珍しく湿気が高かった。ワインの地所を歩くと直射日光に薄っすらと汗を掻くようで、夜になっても闇がいつもよりも重かった。
五月柱
2004 05/03 編集
空を突き刺すかのような五月柱が広場に設置された。中世後期に南バイエルンで初まりそこから各地へと伝えられたという。ポールをめぐる合戦のような行事が伝承されている所もあるようだ。要は、ポールを中心にして人が集まりビールを飲み交わす。竹のようにポールに生命力がみなぎる。地方によってペナントなどが美しく飾られ、ナチスの演出でお馴染みの旗さし状になる。
北イタリアのチロル地方にもこの文化は伝わっているようだ。ラインホルト・メスナーの著書「第七級」にもボルツァーノの大学で柱に登る行事があり彼はロープでプルージングを作り賞金を獲得したと記されていたと思う。一度現地で確かめてみたいものである。
ここワイン街道もバイエルンの旧植民地なので五月柱は比較的馴染み深い。もちろんここではビールに限らずワインも振舞われる。
ざっと見た感じ、pfaelzerweinさんは知識と知能のバランスがよくて、なおかつ文体も一見晦渋ながら内容も充実しており、正直すばらしいと感嘆しております。ドイツ文化に精通しているご様子ですね。マーラー(ユダヤ人ですけれど)やトーマス・マン、ショーペンハウアー(今はちょっと…)やニーチェなど、高校生時代に興味を持っていた人達の多くが、ドイツ関係の人でした。
最近、ベンヤミンに興味を持ち始めているのですが、
初心者が読むには、何がお薦めでしょうか?
何かお薦めがあったら、是非教えてくださいませ。
哲学については、ネット齧りですので余り何ともいえないのですが、昔は興味なかったものが日々の生活の中で急に調べてみたり面白くなったりと言う事はあります。それでも当時それを読んでいたら如何だったかと考えてみると、何とも言えません。勉強不足の反省がありませんね。
文学に関しても、絶えず読んでみたいと思っていただけで、頁を捲るまでに可なり時間が経過しています。時間や状況がなかなか揃わない訳ですが、希望だけでもいつも持ちたいものです。
そういう訳で、ベンヤミンに関してもどちらかと言えば、聞きかじりしていても調べてみたのは比較的最近です。やはり未だに繰り返し論じられる、「技術的複製時代における芸術作品」はその解釈も含めて興味ありますね。
参照:
影に潜む複製芸術のオーラ [ 文学・思想 ] / 2005-03-23
文学的傾向では、三年ほど前に出版された「ベロリニアーナ」が当時の帝國首都の写真付きで綺麗な本に仕上がっているのですが、翻訳本やその装丁などは分からないので何とも言えません。ベルリンは、現在でも私の生活圏からは可なり遠くて異質な感じではありますが。