Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

旨くない途轍もない将来性

2009-09-03 | 
解禁の日バッサーマン・ヨルダン醸造所で2008年産グランクリュリースリングを試飲した。ものすごい酸の量感に圧倒された。グローセス・ゲヴェックスとして生産されるようになってからはじめての本格的な酸濃度であろう。

最初に試したペッヒシュタインは現時点では例年並に閉じているのだが、その酸が殆ど胃酸のような臭みすら持っていて、まるでクリストマン醸造所のそれを思い出させるほどの酢酸のような酸である。この時点で、このワインを購入するのは年季の入った顧客で殆どが予約している客であろう。もし、地所ペッヒシュタインやこの醸造所に馴染みがなくて現時点でこれを選べる専門家がいたら私は弟子入りしたい。それほど、全く旨くないワインなのである。

それは同様に例年は万人向きのフルボディーのリースリングが出来上がるホーヘンモルゲンでも良く事情は似ていて、その力は様々なベクトルとなっていてそのなかでも当たりの強い「酸にあたる」人が普通であろう。既に樽試飲したビュッルクリン・ヴォルフのそれも2008年産は決して万人向きのリースリングではなくてイガイガしていて通向きのそれだった。

最後に試したイーェーズイテンガルテンは通常ならば果実の熟成度が高いため、糖が高めでアルコールも高めと、大柄なリースリングなのだが、現時点では土壌に起因するスパイシーさが特徴となって捉え所を与えている。しかしその取っ掛かりは万人に受け入れれれるというものではない。要するにマニアックなのである。

押しなべて云えば、予想通り2008年産のグランクリュは特別興味あるワインで、下位のクラスでの限界を遥かに上へと拡げている。要するにその酸とスパイシーさや果実の熟成度が凝縮していてその葡萄に痛みがない限り、何年先に賞賛が聞かれるか分からない代物である。少なくとも大物のグランクリュでは2007年産とは異なり二年以内に楽しめるものは殆どないであろう。また、2004年産のようにその酸が乳化してクリーミーな趣となって、ある程度で飲まないと重くなってしまうものも出てきそうである。それとは逆に、2001年産のように五年以上経ってはじめてその真価が現われ出し、その後まだどのように進展するか分からない途轍もないリースリングも出てきそうである。


写真:フォン・バッサーマン醸造所の期待に膨らむペッヒシュタインの2009年産葡萄



参照:
VDPエアステ・ラーゲ試飲会 in ヴィースバーデンl (モーゼル便り)

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