Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

お取り寄せする価値の無い商品

2012-06-08 | ワイン
シュロース・ザールシュタイン醸造所のピノブランを試した。以前にも試飲したかもしれないが全く記憶に無い。

結論からすると、態々ザールまで取り寄せ注文する必要のない商品である。そもそも開発のコンセプトは、ザール流域のお客さんのために酸の強いリースリングではない、魚などにも合わせ易いブルゴーニュを提供することにあるのだろう。そのブルゴーニュでもピノブランであるから飲み心地がよければそれで良いのである。

なうほど、ここでもステンレスの樽と培養酵母で綺麗に清潔に造ってあって文句のつけようが無い。それ以上に酵母臭さを敢えて残しているようで、恐らく酵母に反応させている時間を長く取ってあるのだろう。これは無味乾燥な味となることを避けているようで、利点とも欠点ともどちらとも言えない。

逆にそうした醸造のノウハウがリースリングの醸造にも通じているようで若干しらけさせてしまう事があるかもしれない。酵母感はミルキーな感覚を漂わせるので、ブルグンダーには良いのだろうが、リースリングにはあるべきものではない。

これからお試しパックの中から上位のリースリングを開けていくのであるが、そのときに同じような酵母感があるのかないのかなどがどうしても感心事となってしまう。その酵母感が天然酵母の縁のものであるならばしばらく寝かせてから楽しむことが良いかもしれないが、培養酵母の味は矢張り御免なのである。そして最後の酒石でもない粉粉のなにかが残るのだ。あれは調整に使ったものではなかろうか。

価格8.50ユーロ、ヴァイスブルグンダー好きな人はそれで良いのかもしれないが、飽きずに何本も飲めるだろうか?一本や二本や美味しく飲めてもそれは美味いワインとはならない。ワインなどは最低半ダースを飲んでから評価をすべきである。



参照:
漸く届いたザールからの小荷物 2012-06-01 | ワイン
エコノミラートとは農業顧問官 2012-05-25 | ワイン

コメント (4)    この記事についてブログを書く
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4 コメント

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ワイン (MOMO)
2012-06-08 02:27:28
半ダース飲めば、味も覚えられますか?
MOMOは自分の舌が、かなり鈍感だと確認しました。ワインは、美味しいと思うのですが、実は、味についてはわかっていないと再確認しました。トホホ・・・(泣)
と言いながら、Naheのワインを飲んでみたいと思う今日この頃。
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ピノブラン (pfaelzerwein)
2012-06-13 21:02:08
ヴァイスブルグンダーはよく議論になります。ドイツではリースリングの酸がだめな人向けに、フランスではキュヴェーなどの材料にもなります。ドイツの場合はそれでも酸が効いているので、魚料理などに一般的に推奨されますね。

但し、ワインとして飲み続けると矢張り飽き易いのは、嘗て自分自身でも本数を買って飲み続けるうちに分りました。それ以降、それほど価格が安くない限り、たとえ試飲のときに美味くても買わなくなりました。

さてリースリングにも合わせにくい食事の場合はどうするか、これはいろいろと話題になるところです。良い食事と良いワインは切り離せませんね。

ナーヘのワインはどうしてもリースリングとなるので、またその酸度は高いので、実際に辛口を選択するのはモーゼル流域と同じように難しいです。
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僕も2回購入しましたが (Saar Weine)
2012-06-14 12:59:42
pfaelzerwein様、こんにちは。確かにこの品種は現地のリースリングの酸が苦手な人向けなのでしょうね。


2008年のここのピノブランは飲んでみたらほどほどにコクもありおでんなどと気軽に飲んでみたくなったのを思い出しました。
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日本酒感覚 (pfaelzerwein)
2012-06-14 15:30:44
酵母味というかあれを濃くとすると、なるほど日本酒感覚で飲めるのかもしれません。しかしワインとしては酵母感はいただけません。日本酒が不味くなったのもあの味筋かもしれません。
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