Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

ドイツロマンティックのメッカ

2013-08-25 | 文化一般
九月に入るとグローセスゲヴェックスの受け取りや試飲が相次ぐ。特に今回は最初の週末に試飲会が重なっているために、金曜日から日曜日で四回以上の試飲会をこなさなければいけない。南北で二百キロほどの距離を移動するのも大変だ。なんとかなりそうだが、さてどうだろう。

新聞の文化欄を覗くと、「ゲーテヴァイン」でマーケッティングされているブレンターノ家の全てが宙に浮いているという。現在の当主は、文化財として残すために州政府に買取をオファーしているのだが、結論は九月末まで出ないということで痺れを切らしており、選挙がらみでそれの扱いも問題となっているようだ。外から見ても分るように、一億円ほどのオファーで三十年間払いならば大した物件ではないのだが、シナ人やロシア人からの関心を武器にして、州に圧力をかけているようだ。

そこにあったレストランも借り手がないようで、歴史的なブレンターノの家の保存状況もあまりよくないらしい。離れに息子夫婦が住んでいて、もはや持ちこたえられない状況は変わらないらしい。

そもそもブレンターノ家は、ロンバルディ出身の貴族であり、フランクフルト界隈にその軌跡があったのだが、ゲーテハウスの近くのその本拠も戦災で、駐車場となった。それゆえに、管理をしているゲーテハウスと同じ財団は、どうしてもこのヴィンケルにあるブレンターノハウスを護りたいようで、SPDは芸術と文学のメッカにしようとしているようだが、その予算の裏づけが無いところでは選挙向けの花火としか思われない。

いづれにしても、パパラッチを避けゲーテがお忍びで九月にはここに滞在して、その葡萄の並木をパジャマで散策して、グリム兄弟や、ピアノを弾いても男たちを魅了したベティーナの後の旦那となるアーニムなども頻繁に訪れたそのサローンの行方が決まるというのである。

シナ人がそのワインで商売をしようとするのは分るのだが、実際のそのワインの質に関しては、ラインガウの場合は可也厳しい状況であるのは、より良い筈の地所であるヨハニスベルクの現状を見れば明らかだろう。



参照:
万霊節への静かなざわめき 2011-11-02 | 暦
馭者のようにほくそ笑む 2007-10-22 | 文化一般
ベッティーナ-七人の子供の母 2005-03-16 | 女
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする