Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

健康な最大公約数の幸福のため

2010-10-09 | 歴史・時事
今朝パンを買いに行くと、ヘッドライトに作業奉仕団のような一団が浮かび上がった。眠い頭では直ぐに分からなかったのだが、手摘みの部隊であった。中には顔見知りもいたが、土曜日で近所の農家のおばさん等ももこの部隊に入隊しているのだろう。そうであるリースリングの摘み取りが本格的に始まったようである。醸造所の本部に光が灯り、皆が歩いて行進しているのを見て、今日摘み取りの地所が略推測できた。ルーギンスランド辺りだろうか。全員で十五人ほどいたから大部隊である。今晩辺りから醸造蔵は大忙しである。

葡萄の熟成度は改めて調査に行くとして、ここ二週間ほどで殆どが摘み取られるのだろう。天候次第だろうが、グランクリュワインも可也酸を残したまま摘み取られるのかもしれない。現在までの質は悪くないので、まさにセレクションされた最後に摘み取られるものがグランクリュとなるのだろう。クラスの上と下の差は葡萄の健康状態でしかないだろう。

先日のキャンプで、十代のときのブュルクリン・ヴォルフ醸造所の収穫を手伝って、当時可也払ってもらったと思い出話をした仲間が、「今でもあんな大手で手摘み!」と驚いていた。彼にしてみれば、高品質の収穫期が開発されていて、特に百ヘクタールもある地所を収穫するとなれば、手摘みなどありえないと感じていたのだろう。殆どを熟練者によって手摘みにすることで健康な葡萄を収穫出来て、はじめて高級ワインが醸造されるのである。ワイン街道から十キロほど離れた元々農家の家系の人であるが、まだまだ彼ら地元の人にも知って貰うべきことが沢山あるのだ。

さて、劉暁波のノーベル賞受賞には外交的圧力を駆使して中共はそれを阻止しようとしたようで、その証拠に受賞は予期されていなかったらしい。その証拠を北京からFAZのジーメンス氏が伝えている。先ず、その情報規制が一時間は効かなかったとされ、既に三十分後にはSMSなどで知る人は全て知っていたと言われる。当然の事ながら、零八憲章などを把握しているのは知識人や海外にいる中国人などであって、その比率はとても小さくともある意味大変な人数でもある。そもそも如何なる形にせよ革命を非とすれば、必ずしも一般大衆が直接の情報を知る必要はないのではないだろうか?むしろ知識人がジックリと民主化と一党独裁体制の打破に向けて活動していくことが必要だろう

日本政府は、中共に人質となっていた日本人の身柄を確保したと喜ばしい報道がなされている。ここからは言い訳の無い外交であり、既に対中の在留邦人への注意喚起もなされていることであり、身柄開放の裏におかしな秘密外交がなかったことを示すためには、激しく人権や自由化に向けて強いアピールを出すべきときなのである。中国を攻めるのが目的ではなく、このまま中共を放任しておくと、我々の世界の秩序に係わるのである。このまま中共が一党独裁体制を続ける限り、改めて革命が必要となる、それを阻止するためにも民主化を進めることが中国のみならず世界の最大公約数の幸福に繋がるのは間違いない。日本のナショナリズムに加油するようなヴィデオ公開とか細部に拘るよりも大所高所から中華包囲網を強めていくことが世界の秩序の健全化に貢献する。



参照:
零八憲章刺す天叢雲剣 2008-12-24 | 歴史・時事
権謀術数議会制民主主義の自覚 2010-01-09 | 歴史・時事
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