パンダ イン・マイ・ライフ

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音楽と本、そしてちょっとグルメなナチュラルエッセイ

潮の騒ぐのを聞け

2014-12-23 | book
小さい頃からやんちゃで破天荒。そこに知識と探究心が重なり,名古屋の大学の国際コミュニケーション学部教授となった小川雅魚(まさな)のエッセイ集「潮の騒ぐのを聞け」を読む。2014年1月第1刷,同年7月3刷というベストセラーだ。専攻は英米文学、文芸社会学というが,その博識ぶりには脱帽だ。
副題がfishes,vegetables&funny fellows。生まれ育った渥美半島を舞台に,さまざまな食材とゆかいな仲間たちにまつわるネタが満載。1951年生まれというから63歳の教授が,とにかく小さい頃から今に至る多くの人々とのかかわりの中で自分が生きてきたというほど,多くの人々が登場する。本当に数えきれないほどだ。3か月ごとに3年半にわたる雑誌に投稿したエッセイor駄文を寄せて18のエッセイからなる。3分の一が注釈というから,この博識ぶりもすごい。

シコは団子 キャベツはイワシである 最も高価な魚,グラムあたり 岩の上のアーリオ 椰子の実と砲弾 松露と火薬 シバタ蕎麦 サバは食いたし,命は惜しし タコの頭は胴体である イノシシの謎 春はアサリ ミルクイは美空ひばりのジャズである 我,夏に馳走す 赤と緑-トマトとセロリ 食べて遊んで my pleasure 福正のイヌはなぜ走らないのか? 土の中の龍の話 春の陰影-池永正明に会いにいく

久々に小気味のいい,味のある文体,内容にごちそうさまです。腹八分で収まる心地よさが満喫できます。 

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