とても刺激的なタイトル。
だが読んでみると、ドルにフォーカスした内容ではなく、英語サブタイトルのような内容。
それは、The Coming Collapse of the International Monetary System。
とはいえ、結果的には、ドルに落ちる。
最終章 金融崩壊 の後半、初めてドル崩壊にふれ、それは三つの道があるとする。
それらは、
ひとつは、世界貨幣SDR(IMF発行)に進む道
ふたつめは、金本位制に復帰する道。
最後は、社会的混乱に至る道。
しかも、どんな予兆サインがあるかを ×7つ明記。
1.金の価格
2.中央銀行による金の継続的な取得(とりわけ中国)
3.IMFのガバナンス(統治)改革
4.規制改革の失敗
5.システムの崩壊
6.量的緩和(QE)とアベノミクスの終了(!)
7.中国の崩壊
やはり、この予兆サインに中国が 1.、7 と登場してくるわけね(汗)
また アベノミクス が登場する 6 にもドキッとさせられる。
第10章でこのアベノミクスに対する見解が示されるが、以下のフレーズがその内容を代表できるだろう。
「日本は炭坑の大きなカナリア」
その他にも読みどころは多い。
当ブログ的には、中国の経済問題をズバリ指摘する 第4章、IMFの実態に迫る 第8章 などが印象的だった。
上記の7つの予兆サインも、列挙だけされてもピンとこないかもしれない、が1冊読み通す事で理解できる。
なかなかタフな読書だったが、確実に身につくものも多いと感じれた、そんな1冊。
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