昨年のカンヌでパルムドール(最高賞)を受賞した作品。
1987年といえば、約20年前。
日本はバブルがぼこぼこ鳴り出した時代(笑)
東京ディズニーランドは既にオープンしていたし、「朝シャン」「カウチポテト」なんて言葉がはやったりした。
そんな日本では軽い時代に、世界の裏側で実在した「悪夢」をどう表現するか。
その「悪夢」とは、チャウシェスク政権下のルーマニア。
官僚主義がはびこり、人々の自由が極端に制限されていた時代の末期。
スタッフは1人の女子学生にフォーカスし、その女性の長~く辛い一日を通して表現した。
なぜそういう方法で表現する設定なのかは、ネタばれになってしまう部分もあるので書かないが。
ポスター(写真)のおとなしさで十分わかるが、恐ろしく派手さとは無縁。
観た直後はどす~んときてちょっと落ち込む。
実際その晩、夢見も悪かった(笑)
が、あとでじわっとくるタイプの作品。
映画祭では、審査員の中で意図的に「今年はこういう方向でいくぞ」をリードする人物が出現し、そのムードで賞も決まっていくが、2007年のカンヌはどういう中でこの作品に決まったのだろうか。
キーワードは「テーマへのフォーカス法」とか「低予算」だったのだろうか?
60周年記念だったから、原点回帰があったのだろうか。
ちなみにこの年、日本から出品された河瀬直美監督の『殯の森』がグランプリを受賞している。
確かに「低予算」ではあるなあ~
ブログアップしていなければ、観賞後のもやもや感があいまいなままいつか薄れていくだけなのだが、こうやって形に残すことで次に進める(かなりオーバー!!)
なんてことも考えさせられてしまう、「4ヶ月、3週と2日」なのだった!
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トラックバックありがとうございます。(*^-^*
確かに、観た直後は後味良くない作品ですよね。。。
当時の彼女達にとってはそれしか成すすべがなかったんだろうけど、
やりきれなくて考えさせられました。
ヴィスコンティじゃないですけど、こういうどっしり系もたまには良いですよね!