日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
このプラットフォーム上で思いついた企画を実行、仮説・検証を行う場。基本ロジック=整理・ソートすることで面白さが増大・拡大
 



今週21日(日) に開館したばかりの国立新美術館。
あっちこっちで指摘されていますが、サラリーマンにやさしくない美術館として既に有名になりつつあります。
平日は18時閉館、金曜のみ20時までという開館時間はサラリーマンには難しいからです。


たまたま金曜夕方、六本木アークヒルズでその日の仕事が18時半ころ終了し、
「今日しかない!」
ということで行ってきました。

場所は六本木のはずれで六本木交差点からはけっこう歩きます(乃木坂駅直結。こちらからのエントリーをお勧めします)

まずの刺激は「建物」自体。
黒川紀章のデザインは、円錐形を置いたり、逆にしたりユニーク。
中に入っての驚きは広大な吹き抜けスペースもそうですが、逆さに置かれた巨大円錐形の底辺部分(つまり上)の平面は、レストランおよび喫茶。
一度はここで食事やお茶してみたいものと誰でも思うことでしょう。
(何回もかというのとはまた別だが)

開館記念展として行なわれているのは、「20世紀美術探検―アーティストたちの三つの冒険物語―」
ざくっというと、「物」と「美術」の出会いを大きく三つのフェーズに分けた展示です。

しょっぱなに出会う絵が、ポール・セザンヌ ラム酒の瓶のある静物 1890 年。
その後しばらくは通常の美術館とそんなに変わらない雰囲気がずっと続くのですが、最後の第三部に入ったところで、空間の構成ががらっと変わる事で、この美術館自体の個性に出会います。

天上をみると、十字に区切られた溝がはりめぐらされてあることによって壁のパネルを柔軟に組み合わせて構成ができるユニット方式になっています(写真)
このユニットを採用していること自体はそうめずらしいことではないと思いますが、こうすることでこの国立新美術館の最大の特徴である、「日本最大級の広大スペース」を生かしたアーティストの主張を表現できる空間になっていました。

このトリの三部は、現在活動アーティスト7人に絞っての展示ですが、アーティストによって袋小路的なスペースを設けたり、空間を大きく取って利用したり、この点だけでも個性が現れ、より主張が強く表現できるわけです。

この「20世紀美術探検」は、3月19日(月)まで開催中。
2階にも展示があり、こちらは無料。
これも十分スゴイ、黒川紀章展、そして文化庁メディア芸術祭10周年企画展 「日本の表現力」。

ただし、先述のようなこの美術館ならではのダイナミズムを経験できるのは、「20世紀美術探検」の方だと思いますので、ゆっくり時間をとって1階、2階と攻める事をお勧めしたいと思います。


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