
白楽の家。
階段をのぼっていくと、不意にこの光景に出会います。
アンティークの、ステンドグラスとガラス照明。
若い施主が新しい土地に家をつくるのとちがって、2世帯住宅の親世帯には、時に人生のなかの思い出が主要なテーマになったりします。
あるひとつの断片からひろがっていくイメージの世界。
たとえば、ヨーロッパでこのガラス照明を買い求めた遠い過去のこと。
他人にひけらかすものではないけれども、家のなかにそっと漂う記憶。
そんなものを大切にしたいと思います。
だからこの空間はほの暗くして、ステンドグラスの鮮やかさか際立ち、ガラス照明の陰影が美しく映えるようにしたいと思いました。