ここ数日で急に暖かくなり、庭木からは新芽がでたり花が咲いたり、にぎやかになってきました。
「自由が丘の家」も、できあがってから9年を迎えます。できた当初は土の上にポコっとお供え物のように(!?)佇んでいた家も、左官塗りの外壁が、時の経過とともに味わいを増し、廻りの草木のよい背景になってきました。
「自由が丘の家」は、白と黒のふたつの壁でできています。
白い壁は珪藻土塗り。いつまでも鮮やかな白であり続けてくれるように考えて、珪藻土を選びました。
黒い壁は黒漆喰塗り。風雨に晒されながら、徐々に黒い色があせてきて、得も言われぬ味わいが出てくるといいな、と願って選んだ材料でした。
それぞれの壁は、それぞれ独特の草木の背景になっています。
白い壁は、鮮やかな緑と、樹影を映すものとして。写真は前庭に植えられた、ヒメシャラ。
黒い壁は、白い花を際立たせる背景として。この写真の花は、中庭のジューンベリー。
これからだんだん枝葉が大きくなり、「自由が丘の家」の庭は木漏れ日の豊かな季節を迎えます。
最近、建設をすすめてきたいくつかの住宅がいよいよ完成の時期になりました。やっとここまでこれた、という安堵感はあるものの、できあがったばかりの家は、ちょっとよそよそしい感じがします。これから時間をかけて、じわじわと良い雰囲気になってくれることを、楽しみにしたいと思います。