お弁当

2006-10-18 15:03:43 | 日々

毎週水曜日には、ちょっとした楽しみがあります。それは、近所のお米やさんが水曜日だけつくっているお弁当。これが、じつに美味しいのです。とてもこじんまりとやっているので、あまり知られていないのかもしれません。

061018毎週メニューが変わるのですが、特に珍しいメニューというわけではなく、いわばふつうのお弁当。白いごはんに、メインのおかずと、つけあわせ。そのひとつひとつが、丁寧に控えめに味付けされています。優しい味であることが一目でわかる、自然な色合い。しかしよく見ると、盛りつけ方が実に気が配られているのです。それが、ごく普通のプラスチックの器に入れられているのだけれども、ちょっとかわいい箸入れが、ささやかなアクセントにもなっています。値段もごくごくふつう。それにしても、この内側がぼぅっと光る感じは、いったい何なのだろうか?

僕がかつて会社に勤めていた頃、オフィス街だったその界隈には、お昼になると多くのお弁当屋さんが車で販売にきていました。通称「くるまべん」とよんでいたのですが、そのどれもが趣向を凝らし、他のお弁当屋さんとの差異化を図っていました。会社の同僚達と情報交換や批評(?)をするのも楽しいものでした。

先に挙げたお米やさんのお弁当は、その「くるまべん」競争のなかにはいれば、一見もっとも目立たない存在でしょう。それでも、注意深く配慮された盛りつけ方、彩りなどは、静かな光を放つような存在であるかもしれません。そしてその控えめでありながら奥深い味付けは、趣向を凝らしたメニューとは別物です。結果的には、お米やさんのお弁当は、「ふつうさ」を極めた姿なのかもしれません。それがまわりめぐって、個性を「売り」にする世の中で独特の存在感をはなっている。ちょっと大袈裟ですが、そんなふうにも思います。

061018_3 今日のメニューは、鳥の唐揚げ南蛮風(ちょい ピリ辛風味)切り干しだいこん、イカときゅうりの酢のもの、金時豆、といった感じです。ふつうなんだけど、なにか内側から光る感じ、写真から少しは伝わるでしょうか。

来週も楽しみにしていますね、おばちゃん。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする