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ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

1月3日の千葉日報 - 4 ( 「ねこ庭」からの新春プレゼント )

2018-01-10 21:01:32 | 徒然の記

 田原氏の「時代に向き合う」という主張を、記事に沿って読んでいくことにします。米国追従の話から、突然変えた人口問題へ高説です。

  ・100年後には、日本人の人口が5千万人を切るという推計もあるのに、真剣な議論にならない。

  ・安倍さん始め政治家たちは、20年30年後を見据えた政策を立てない。

 と、これで終わりです。安全保障より大事な問題だと言いながら、氏の意見はたったこれだけです。

 田原殿。安倍自民党は「一千万人移民受け入れ計画」という、とてつもない亡国の政策を立て、推進しつつあるではありませんか。この恐ろしい日本滅亡計画に、どうして一言も触れないのでしょう。

 しかし氏は次のテーマへ進み、私は気まぐれな氏につき合います。

  ・さらに原発事故が起きたのに、自民党には、原発問題を統括する責任者がいない。

 それを言うのなら、原発事故当時の政権党民主党の対応時にも、一言あって良いと思いますが、そこは省略です。まるで、民主党政権が存在していなかったような、自民党攻撃です。

  ・使用済みの核燃料は、約 1万8千トンあるが、どこに最終処分場を作るかという計画すらない。

 ここまで来ますと、外野席発言ばかりの氏に言いたくなります。

  「 最終処分場が必要というのなら、世論を喚起するため、貴方たちジャーナリストは何の働きをしたのですか ? 」

     原発反対

     処分場建設反対

     ゴミ処理場建設反対

     反対、反対

 と、なんでも反対の左翼勢力と一緒になり、政府の邪魔ばかりしているのは、貴方たちタレント・ジャーナリストでないかと、怒りがこみ上げてきます。

 フィンランドでは、「オンカロ」と呼ばれる、核ゴミ最終処分場が、地下420メートルの場所で建設されつつあります。日本のあちこちに放置され、有害物質を放出している原発事故のゴミ処理場でさえ、なんでも反対の勢力が邪魔をしています。

 左翼活動家や政治家に対し、処分場建設の必要性を氏は一度でも訴えたでしょうか。新聞の一面を使う記事を出せるほどの大物芸人なら、テレビで一言しゃべれば、世論の喚起に役立てるはずです。

 だが、料理を食い散らかす子供のように、氏は次のテーマに移ります。

「ねこ庭」のブログもテーマがあちこちしますが、氏ほどいい加減ではありません。報酬を得て記事を書くプロが、私のような市井の親父に劣る記事しか書けないとは、氏のレベルも落ちたものです。

 氏の意見を紹介します。

  ・問題を抱えているのは、政治の世界だけではない。東芝、日産自動車、神戸製鋼所などで、次々と深刻な事態が生じた。

  ・原因は、社員らが「サラリーマン化 」しているところにある。

  ・社会を良くしようと目的を持って働くのでなく、上司に言われるまま、働くだけになってしまった。

  ・日本人は皆、自分で物事を考えず、判断もしないようになった。これが一番の原因だ。

  ・アイデンティティー・クライシス。自己喪失である。平成はどんな時代だったかと問われれば、自己喪失の時代だと答えるだろう。

 事実を語る勇気のない芸人田原氏に、平成時代を問われれば、私は「国民が自分を取り戻し始めた時代」と反論します。

 反日売国の朝日新聞やNHKの捏造報道にかかわらず、田原氏や保坂氏のような芸人ジャーナリストの妄言にもかかわらず、「国民が自分を取り戻し始めた時代」と言います。

 国民は今、失われた国の過去を検証し、日本人の魂を取り戻そうとしています。

 自分で物事を考えないようになっているのは、田原氏自身です。米国従属から脱するには憲法を改正し、自分の国を守る軍隊を持つことと、こんな常識も口に出せない臆病ジャーナリストです。

 自分の国を守る軍隊があれば、全国各地の米軍基地は不要になり、沖縄からも米軍がいなくなります。これを最も恐れ警戒しているのは、中国や韓国ではありません。同盟国アメリカです。

 どこの国でも、大使館は諜報機関の役割を持っていて、これが世界の常識です。日本には世界の常識から外れた、日本特有の二つの諜報機関が存在しています。

  一つは朝鮮総連で、

  二つ目は全国に点在する米軍基地です。

 汚れた金を使って政治家に接近し、罪のない日本国民を拉致し、スパイ活動をしている朝鮮総連でさえ追放できない日本です。

 彼らに取り込まれているのが、親米派の政治家、文化人、ジャーナリスト、学者たちです。いわば、「日本をアメリカの属国」にしている尖兵です。「ねこ庭」の言葉にしますと、「獅子身中の虫」「駆除すべき害虫」です。

 「ねこ庭」の推理に過ぎませんが、正月早々、新聞で愚論を述べる田原氏や保坂氏は、仲間かと疑いたくなります。

 「ねこ庭」が疑っっても、氏は意見を続けます。 

  ・だが、現在、社会を変えるために、起業する若者が増えている。もうけるためではなく、社会を変えるためである。

  ・私が知っているだけでも、千人以上いる。こうした若者たちに、期待したい。

 全面を使った氏の特集記事の結論が、これです。

 憲法も語らず皇室も語らず、一番大切な国の姿も語らず、

  ・起業する若者に期待する ・・? 

 「ねこ庭」から、氏への「新春プレゼント」をします・

   ・「寝言は寝て言え」・・

  千葉日報にも、「新春プレゼント」です。

   ・小さな新聞社で、共同通信の配信記事を使うしかない点には同情しますが、こんな記事ばかり掲載していたら、千葉県の読者に愛想をつかされますよ。

   ・左の愚論ばかりでなく、右の愚論も並べたらどうでしょう。キラリと光る地方紙に、今年は脱皮して欲しいですね。

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1月3日の千葉日報 - 3 ( 芸人ジャーナリスト田原総一朗氏 )

2018-01-10 16:37:59 | 徒然の記

 千葉日報社は、読者である私に挑戦するように、愚論を展開する人物の特集記事を届けてくれます。

 今回は、ジャーナリスト田原総一朗氏の元気の良い意見が、一ページの全面を占めています。先日テレビで見ましたが、入れ歯の具合がよくないらしく、言語不明瞭でした。

 歌手は美しい声と若々しい表情で、ファンを魅了します。声が出なくなり、シワだらけになってしまうと幻滅です。田原氏は、芸能人並みのタレントですから、言語明瞭でテキパキしているから視聴者に受けました。

 大きな活字で印刷されたタイトルを、紹介します。

     「自ら考え、判断する日本人に」

  「時代と向き合う」

  「起業する若者たちに 期待」

  「ジャーナリスト 田原総一朗」

 反日左翼の政治家や学者たちは、8割の事実の中に2割の嘘を混ぜて喋ります。嘘より事実の方が多いので、多くの人が騙されます。

 私は未だに、氏が右を向いているのか左向きなのかよく分かりません。意見は反日左翼のスタイルですが、日本を思う正論らしくも聞こえます。

 氏の意見を紹介します。

  ・昭和天皇がなくなり、ソ連が解体して冷戦が溶解し、バブル経済の崩壊で高度経済成長も終わった。

  ・つまり平成の始まりは、時代の大きな転換点だった。

  ・これで 「戦後 」 も終わるはずだったが、実際はその後も、日本では 「戦後 」が続いている。

  ・では「戦後 」 とは何か。安全保障をアメリカに依存する、対米従属の時代のことである。

  氏の認識は、「ねこ庭」と重なります。敗戦後の日本が背負い続け、これからも解決への努力が欠かせない課題です。つまり

   「対米従属」 

   「アメリカへの属国」 

   「独立できない日本」

 続く氏の意見を、紹介します。

  ・冷戦が終結して間もない1991年、湾岸戦争が起きた。海部内閣は、130億ドルを拠出したものの、自衛隊を派遣しなかった。

  ・2003年には、イラク戦争が勃発。

  ・小泉首相は戦争支持を表明したが、自衛隊派遣は人道・復興支援の名目だった。要するに、水汲みに行ったのだ。

  ・対米従属だから、ともに戦おうとアメリカから求められると、はっきりNOとは言えない。

  ・そこでどうするのか。分かりやすく言うと、あなたの国が難しい日本国憲法を押しつけたから行けない。

  ・行くとしても、水汲みしかできないと、平和憲法をうまく使って非戦を維持してきたのだ。

 ここまでは、戦後日本の歩いた道です。しかしこの次から、少しずつ意見が、反日左翼の方向へ傾いていきます。

  ・軍隊というものは本来、戦える時は戦ってしまう組織である。

  ・旧陸海軍は1年半ほどで石油が枯渇し、勝てる見込みがないのを知りながら、太平洋戦争に突入した。

 氏は昭和の軍人が、考えもなく戦争に走ったと説明をします。しかし、勝てる見込みがなくても、国を守るため、日清戦争と日露戦争をご先祖は戦ってきました。

 清国とロシアは、当時の日本から見れば、アメリカに匹敵する大国でした。明治の指導者たちは、薄氷を踏む思いで戦争の決断をしています。

 氏の意見は、戦争の指導者たちを貶めるための偏った見方になります。

  ・戦争を知っている世代の首相は、こうした軍隊の特質も知っている。

  ・だから、憲法を変えようとしなかった。

  ・憲法改正を言いだし、集団的自衛権の行使容認への道をつけたのは、戦争を知らない、戦後生まれの首相安倍さんだった。

 戦争を知っている、知らないの問題でなく、敗戦国となった日本にアメリカが軍隊が持てなくしたと、この大切な事実を氏は説明しません。

 日本を立ち上がれないようにするには、軍隊を持たせないことだとアメリカが考え、軍の保有をドイツには許しても、日本には許しませんでした。国の根幹の大問題ですから、自民党の党是に「自主憲法制定」が掲げられました。

 この意味は、「国の安全を守る軍の再建」です。安倍氏が一人で始めたことではありません。

 田原氏の嘘は、ここからほころびを見せます。氏は「反日マスコミ」の仲間らしく、安倍氏が一人で「憲法改正」を思いついたように語ります。何が何でも安倍氏が悪いと、捏造を広める芸人ジャーナリストになります。

  ・しかし安倍首相も、対米従属を止めようとしない。

  ・自立すれば、膨大な防衛費を負担しなければならないので、そういう事態は 「ないこととし 」考えないようにしている。

 それなら賢明な貴方は、政府がどうすれば良いと考えているのですかと、聞いてみたいと思うと、氏は別の話題に切り替えます。

  ・日本の一番の国難は、北朝鮮の核・ミサイル開発でなく、少子高齢化、人口の減少である。

 要するにこれが田原氏に限らず、批判するだけの芸能ジャーナリストです。肝心の点になると話を逸らし、安倍総理が悪いという話をごまかします。

 日本が対米従属しているのは、米軍基地を国内の各地に置いたままにしているところにあります。沖縄だけでなく米軍基地は治外法権の場所で、日本を監視する諜報基地でもあります。

 憲法改正をしたり、独立したりしようとすれば、たちまちノーというのが、米国です。自分では言わず、韓国に言わせたり中国を使ったり、国内の反日野党を煽ったり、田原氏に批判させたりします。

 日本人の魂の抜けた氏は、こうした事実を知りながら、というより身の保全のため語れません。

 安倍総理を叩き、自民党を叩き、国民の無知を笑っていれば、氏は生活が成り立ちます。「ねこ庭」から眺めれば一目瞭然ですが、多くの人々には見えないようです。

 芸能人並みのタレントジャーナリストは、田原氏や保坂氏だけでありません。

 偶然千葉日報が記事にしてくれましたので、大事な息子たちが騙されないようにと、検討作業ができます。しかしスペースの関係で、いったんここで一区切りとします。

  本日は晴天なり。風の強い日で、洗濯物がよく乾きます。

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1月1日の千葉日報 - 2 ( お花畑の真ん中で、保坂氏と赤坂氏の対談 )

2018-01-09 20:27:02 | 徒然の記

 いつからか忘れましたが、新聞の記事を切り抜きをやっています。

 千葉県民なので千葉についてもっと知ろうと、千葉日報を取り始めてからの作業です。死ぬまでに余分な物を処分しようと、日記帳や蔵書、アルバム、手帳、衣類や家具などを廃棄しているのに、切抜きが溜まっていきます。

 「そんなものを残されたら、子供達が困るよ。」

 家内が眉をしかめますが、まったくその通りです。時折眺めることもありますが、ネットで調べればこと足ります。それでも止めらにれないのですから、人間の煩悩の深さを思い知らされます。

 ということで、昨日の陛下の記事も切り抜きます。いざハサミを入れようとして、裏のページを確認したら、これがまた全面の特集記事でした。

 「明日に臨む 明日を望む」と題する、保坂正康氏と赤坂真里氏の対談記事です。陛下の紙面と同じスペースですから、千葉日報社が重要視している記事と推察されます。千葉日報が力を入れているのなら読むだけは読もうと、文句は言いつつ記事に目を通しました。

 保坂氏はノンフィクション作家で、赤坂氏は作家という肩書きです。

 もともと嫌いな保坂氏ですから、その彼と意見の合う赤坂氏との対談が、面白いはずがありません。読まずに切り抜いて仕舞えばよかったと考える一方で、この気持ちも残しておこうかと、つまらぬ煩悩に負けました。

 二人の意見の一致するところは、私のような保守を任ずる者への軽蔑と批判です。

   ・今日、日本の歴史を見直そうとする人間は、知的レベルが低い」

 と、そこまで言われますといい気はしません。笑みを浮かべ並んで座る二人の写真を眺め、反論をすると決めました。

 保坂氏は昭和14年生まれの78才で、赤坂氏は昭和39年生まれの53才です。保坂氏については多少知っていますが、赤坂氏は今回初めて知りました。年頭を飾る対談の目的を、千葉日報が解説しています。

  ・今年私たちは、平成という時代の先を見据えて歩み始める。

  ・自由や平等、多様性の尊重といった理想を語る言葉が、力を失いつつある中で、私たちは何を道しるべに、新たな時代を築いていけばよいのか。

  ・昭和の戦争を問い続ける、ノンフィクション作家の保坂正康氏と、近代と向き合いながら時代を紡ぐ作家の赤坂真里さんが、明治以降の150年の道筋を振り返りながら、 平成後 を展望した。

 千葉日報社が何をもって、

  ・現在の社会で「自由や平等、多様性の尊重といった、理想を語る言葉が力を失いつつある

  というのか、ここから疑問を抱いてしまいます。

 羅針盤の狂った新聞社が語り、その新聞社が選んだ人物の対談を読むというのが、間違いの因 ( もと ) でした。

 二人の人物は、国を大切にするとか、愛するとかを口にすると、それだけで戦前回帰の軍国主義者と切り捨てる思考の持ち主です。

 多様性の尊重と言うのなら、私のような意見も尊重すれば良いのに、それはしません。昭和天皇を否定し今上陛下を誉めあう、気の合う二人の意見を紹介します。

 赤 坂

   ・崩御で年号が変わると、良くも悪くも、社会の気分が変わり過ぎてしまう。
   ・陛下が退位を望まれたのは、ハードランニング ( 急激な変化 ) を避けたかったのだと思います。

  ・昭和末の自粛ムードの時、まるで戦前戦中のようで、この雰囲気が、どこから  戻ってきたのか と感じました。

  ・日本人の中にあるものが、再浮上したとしか思えなかったのです。

 保 坂

  ・赤坂さんの世代でも、そう感じたのですね。

  ・ビデオメッセージで陛下は、「個人として話したい」と述べました。

  ・近代天皇制史上例がないことで、 「真の人間宣言」と言えます。

   二人はこうして、昭和天皇のご逝去前の様子を、絶対天皇制時代の戦前への後戻りだったと否定し、今上陛下の憲法違反の行為を奇妙な理屈で正当化します。そして、結局は安倍政権への批判につながります。

 赤 坂

  ・昨年来日したトランプ大統領への、安倍首相の恥ずかしいほどの歓迎ぶりを見ると、のんきだなと思います。

 保 坂

  ・皆、米国に頼っていれば、なんとかなると考えているようです。

 赤 坂

  ・安倍首相が、「戦後レジームからの脱却」と言い出した時、私は良いと思ったんです。

  ・でも実際にやったことは、集団的自衛権の行使容認だとか、米国追従という戦後レジームの強化でした。

 米国追従や米国従属からの脱却に賛成するのなら、「憲法改正」へ繋がるはずなのに、赤坂氏の意見はそうなりません。氏の頭の中では、思考の糸がどのようなっているのか、びっくりする話に行き着きます。

 赤 坂

  ・衆院選でいいなと思ったのは、立憲民主党の枝野代表の演説です。

  ・国民の皆さんが主役と、民主主義の当たり前の原則をはっきりと言った。

  ・聞き手の当事者意識を、呼び起こす。そういうことを語れる政治家が、日本に現れたのは希望です。

 ここまで乱れた思考なら、もういけません。反日左翼、過激派の仲間である枝野氏を希望の星というのですから、氏を選んだ千葉日報社にも幻滅しました。

 脱米国を言い、安倍総理を批判するのなら、日本を従属国にしている「憲法」をこそ変えなくてなりません。平和憲法などと言って、神様のお札みたいに有り難がっている矛盾に気づかない、氏の「知的レベル」が問題でないかと思いました。

 米国が作ったおかしな憲法を有り難がり、陛下が犯された憲法違反は無視して陛下への礼賛。この二つだけ見ても、二人は別世界の人です。

 記事の紹介を止めたくなりますが、もう一箇所、愚論のサンプルがあります。

 赤 坂

  ・決断の早いことだけが、リーダーシップとされる最近の風潮に、違和感を覚えます。

 保 坂

  ・軍隊の価値観です。

  ・決断が早い一方で、責任を取るようなことをいいながら、最終的にはごまかす。そんな昭和の軍人タイプのリーダーが、増えているようです。

 赤 坂

  ・軍、特に旧日本軍の研究が、もっと行われるべきだと痛感します。

  ・近代日本ではすべての組織が、軍の論理で作られ、それは今の学校にまで残っています。

 近代日本のすべての組織とは、何を指しているのか。赤坂氏の言葉が疑わしくなってまいります。すべての軍人を蔑み攻撃する保坂氏は、日頃どんな勉強をしているのでしょう。それなら他国の軍隊は、そんなにも完全無欠なのか。具体的に何も言わず、貶しているだけです、

 保坂氏は米国追随の安倍総理を批判していますが、氏は親米派の評論家の一人です。安倍氏批判の時だけ反米のポーズを見せますが、氏は日本の独立を阻む「獅子身中の虫」の仲間です。

  平成25年の11月、「安倍史観に強い怒り」というタイトルで、氏は千葉日報に寄稿していました。

 ケリー国務長官とヘーゲル国防長官が、揃って千鳥が淵戦没者墓苑を訪れたのは、安倍総理が「靖国神社とアーリントン墓地は同じ」と言ったことに対する、米国の怒りの意思表示であると、氏は次のように解説しました。

   ・靖国神社は宗教的・政治的であると同時に、何よりもA級戦犯の刑死者が祭礼の対象になっている。」

  ・米国共和党の怒りは、神聖なアーリントンを異質な靖国と同じにしないで欲しい。こんな神社がアーリントンと同じである訳が無い、というものだ。

 氏に違和感を覚え嫌悪するようになったのは、この記事がきっかけでした。

 アメリカはアメリカの立場で勝手に怒るのですから、日本人である保阪氏が、どうして同じ思考で怒りをあらわにするのか、不可解でなりません。

 この時氏への不信感を、「ねこ庭」で次のように述べました。

  ・氏は靖国神社が、神聖な場所でないとでも言いたいのだろうか。

  ・ノンフィクション歴史作家という肩書きを持っているのに、彼は日本史を知らず、日本人の心も見ていない。本当はフィクション作家ではないのか。

  ・アメリカが怒っているのに、なぜ総理は気づかないのかと主張するが、氏に問うてみたい。」

  ・日本国民の多くがアメリカの対応に怒っているのに、なぜ保阪氏は気づかないのか。

 氏が親米作家という、もう一つの例を紹介します。これも過去記事で取り上げていますので、記憶している人がいるのかもしれません。講演会で、氏は安倍総理を批判し、「憲法改正反対論」を述べていました。

  ・安倍氏の改憲主張は、積み重ねてきた歴史への背信である。

  ・戦後の保守政治家こそが、護憲の本流だった。

  ・もし帝国主義的な乱暴な国があったら、私たちは憲法とともに積み重ねてきた実績をもとに、その国を批判することができるのです。

  ・あなた方がやっているのは、帝国主義的な手法ではないですかと言えるし、言わなくてならない。

  ・今の憲法を持つことには、そういう意味もあるのです。

 私は息子たちに、こういう人物が言論人として通用する戦後日本の奇怪さを、伝えたいと思います。

 お花畑の真ん中にいるような、箸にも棒にもかからない氏が、新聞の年頭記事を飾るのですから、日本丸の羅針盤は狂いっぱなしになります。

  ・しっかりしてくれよ、千葉日報。

 両論併記を忘れないで、今年もバランスのある記事を届けて欲しいと、これを年頭の願いに加えることにします。

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1月1日の千葉日報 ( 陛下の「お言葉」と「日本国憲法」 )

2018-01-08 22:01:07 | 徒然の記

 私が読む本は、図書館の廃棄本ばかりですから、どれも十年、二十年前、もっとひどいのは八十年前という古本です。

 古本を読みつつ、今の日本を比較しますと、思ってもいない発見があります。意識して始めたのでなく、偶然そうなったのですが、「温故知新」を日々実践していることになります。「古きをたずねて、新しきを知る」を実行すれば、愚かな自分も自然と啓蒙されると、そんな発見もあります。

 いつも通り前段が長くなりましたが、言わんとしていますのは、少々古い新聞を読んでも、日々の暮らしには何の支障もない。本日1月8日に、元旦の新聞記事をブログにしても、何も気にすることはないということです。

 千葉日報だけがそうなのか、反日・亡国の朝日新聞以下、日本中の新聞がそうなのか知りませんが、天皇陛下についての全面記事が、二ページにわたり掲載されています。マスコミは何時も全国横並びですから、きっと元日の紙面は、陛下の記事のオンパレードだったのでしょう。

 退位か譲位か知りませんが、陛下が皇太子殿下に天皇の座を譲ると宣言されて以来、マスコミの報道はとどまる気配がありません。

 目出度い元旦の記事ですから、大文字の見出しだけでも紹介します。

 「お言葉で振り返る、平成皇室」

 「国民の幸せ、平和祈る」

 「象徴の姿求める、道続く」

 「憲法、歴史を踏まえ、在り方、いつも念頭に」

 「戦争の惨禍忘れず、重ねる慰霊の旅」

 「苦難わかち合い、呼びかけ」

 「被災者案じ、心寄せる」

 紙面は、陛下への賛辞と感謝の記事で溢れ、美智子様とお二人の写真が、何枚も掲載されています。最後は明大教授の斎藤隆氏が、お二人の姿は、まるで「重なる音楽のよう」だと褒めていました。

 けれども「温故知新」の「ねこ庭」は、新聞の大見出しと、明大教授の記事を見て、敗戦後の日本の常軌喪失と言いますか、羅針盤の壊れた船といいますか、言葉に表せない無念さを覚えました。

 今宵は多少くどくなりましても、国民の一人として率直な思いを述べさせて頂きたいと思います。

 本論に入る前に、7年前の大震災時に書いた「ねこ庭」の記事を紹介します。

  「平成23年3月11日午後2時46分。」

  「マグニチュード9.0。800年ぶりと言われる、予想もしない大地震が発生した。」

  「続く大津波、福島原発の連続事故と、経験したことの無い事態に直面し、国会審議も与野党の対立もかすんでしまった。」

  「テレビの災害報道に釘付けとなるばかりで、なにも手に着かない。」

  「壁に掛けた時計や絵が床に落ち,棚に置いていた植木鉢が落下して散乱し、立っていられない揺れで、船酔いのようになった。」

  「原発事故に対応している東電の社員や作業者たち、あるいはヘリを飛ばし、消化活動を試みている自衛隊員、さらには、放水車を運転する東京都の消防隊など、みな命がけの行為だ。」

  「誰もパニックにならず、略奪や放火など自暴自棄な行動に走らず、支援への感謝を語る被災地の人たちの冷静さと、忍耐力に敬意を表すべきでないか。」

  「神戸の大震災の時も同じ思いをしたが、自分の国への誇りが静かに心を満たし、胸に迫る。」

  「昨夜の天皇陛下のお言葉にも、涙があふれてきた。」

  「家内も息子も、日頃は天皇陛下に無関心なのに涙を浮かべていた。今家族は皆、涙もろくなっている。」

  「陛下のお言葉に対してだけでなく、家族を捜す被災者の言葉にも、熱くこみ上げるものが押さえきれない。」

  「原発の沈静化と、災害の復旧を切に願う。」

  「当分は、パソコンに向かう日もなくなるだろう。ふたたび平穏な日常が戻るまで、わが「ねこ庭」よ、暫くさようなら。」

 これがあの日のブログです。菅総理による被災地への激励も報道されましたが、陛下のお言葉に比べますと、月とスッポン、提灯に釣鐘、心に響く有難さは何もありませんでした。

 「国民統合の象徴としての陛下のご存在」を、私はあの時実感し、天皇がおられる日本の有難さを心に刻みました。

 その私が陛下に大きな失望を覚えたましたのは、平成28年8月の「お言葉」でした。私は今でも、陛下が国民の幸せと平和を願っておられることに、疑いを抱いておりません。

 しかし陛下はあのお言葉の日以来、天皇として「超えてはならない一線」を越えてしまわれました。

 「憲法、歴史を踏まえ、在り方、いつも念頭に」

 と、千葉日報社は元旦の見出しで書いていますが、私のような庶民の目から見ますと、とんでもない大嘘です。NHKを使って陛下が「お言葉」を国民に発せられた行為は、「憲法違反」そのものです。

 天皇陛下の「政治的行為」を、憲法は禁じています。「お言葉」が政治的行為でないと言われるのなら、「戦力なき軍隊」という、戦後最大の政治的欺瞞に匹敵する、国民へのごまかしです。

 勇気があるのか無鉄砲なのか、ネットで一部のブログがそれを指摘していますが、保守政治家、保守論客と言われる人が誰一人として、「陛下の憲法違反」をお諌めしませんでした。

 陛下は、「天皇が決意して何事かをなされたら、日本には阻止できる者が誰もいない」という、恐ろしい事実を国民に見せて下さいました。

 憲法が天皇の政治的行為を禁止し、国事行為には内閣の助言が必要と規定していても、陛下の意思一つで「憲法無視の行為」が可能になることを、身をもって示されました。

 ですから私は、「憲法、歴史を踏まえ、在り方、いつも念頭に」という千葉日報の記事を、大嘘と言います。

 憲法を自ら破られた陛下を、どうしてこのような言葉で飾るのか、マスコミの羅針盤は狂っているとしか言えません。

 「憲法改正」につきましては、国論が二分しております。敗戦後74年になろうとしているのに、いまだに米国の基地を国内の各地に置いている日本が、果たして独立国と言えるのか。米国頼りの国防に安住し、自力で国を守れない日本が、どうして国際社会で独立国として認められるか。

 世界の見る目は、「日本はアメリカの属国」ということです。日本が独立国と思っているのは、バカな国民だけです。「平和憲法」のおかげで、日本の平和が保たれているというのは、これは右も左も、敗戦後浸かりきっている国ぐるみの幻想です。

 矛盾に気づいた国民が、「憲法を改正し、自分の国を自分で守れる国にしなくてはならない」と、言い始めました。歴史を振り返りますと、いびつな戦後日本の姿が分かります。

 それなのに陛下は「平和憲法を守る」と、二言目には口にされ、国民の気持ちを袖にされます。守るべしと言われる憲法を、今度は陛下ご自身が無視して行動されました。

 多くの国民が陛下を尊崇しているとしましても、そのうち事実が知れ渡る日が参ります。

 不敬と言われるのを畏れ、保守の多くは口を慎んでいるのでしょうが、私は名もない国民の一人として思うところを述べます。2665年続くと言われる皇室の伝統と、今上陛下のいずれが大切かと問われれば、私は2665年の皇室を大事とします。

 125代目の今上陛下お一人と、それ以前の124代の天皇に思いを致せば、答えは自ずと決まります。

 平和憲法のみならず、陛下は女系天皇にも心を寄せられています。直系男子という皇室の伝統と先人の知恵を無視されることが、やがて皇室の崩壊につながると、どうして思いを致されないのか。

 私はその原因の一つが、美智子様にあると考えております。

 美智子様は、「九条の会」の支援者であり、日本カトリック教会の大僧正とも親しくされています。「男女平等」「人権尊重」という、米国式思考を皇室に持ち込まれ、それを隠されない美智子様です。

 日本の歴史をご存知ないのか、大東亜戦争の殉難者を「A級戦犯」と口にされます。陛下は美智子様を愛され、「二人して象徴の道」を歩いてきたと労られます。

 憲法に従い人権を主張され、一般サラリーマンのように定年退職を口にされるなら、もはや天皇とは言えますまいと、これが私の正直な気持ちです。

 上皇になられた後の宮殿の費用が高いとか、美智子様の衣装代が高価すぎて無駄だとか、けち臭い非難を耳にいたしますが、陛下が陛下であるための諸掛かりなら、いくら大きくなろうと何も思いません。

 けれども陛下の昨今はのご行為は、憲法違反で、日本国最大の矛盾となっております。その矛盾は皇太子殿下にも引き継がれ、「ご夫婦第一」「国民はその次」という時代となります。国民の受難は、陛下の御代から始まりました。

 私は、日本の保守人と言われる人々にも問うてみたいのです。

 天皇制廃止を党是の一つとする共産党に、「素晴らしい天皇」と言われる陛下は、「おかしいのでないか」となぜ言えないのでしょう。なんであっても、陛下の御聖断と肯定するのなら。そんな保守は、先帝陛下以前のすべての天皇を否定し、皇室の崩壊を是認する大バカ者と言えないのでしょうか。

 元日の新聞を見ていますと、

  ・このようにして国民が流され、このようにして国が滅びていくのか。

 と、胸に迫るものがあります。これで良いはずはないので、私は一人になりましても、「ねこ庭」の片隅から独り言を発信していきたいと思います。

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関志雄氏著『中国ビジネスと商社』 ( 卑屈な日本の経済人 )

2018-01-06 20:57:06 | 徒然の記

 関志雄 ( かん  しゆう  ) 氏著『中国ビジネスと商社』( 平成15年刊 東洋経済新報社 )を、これから読もうとしています。

 いつもなら読後に感想を述べていますが、今回は思うところがあり、読む前にブログにしています。

 頑固な保守の意見を聞いておりますと、中国も韓国も北朝鮮も、明日にでも崩壊しそうな、危うい国と思えてきます。経済統計も嘘だらけで、政府の高官たちは私利私欲に走り、碌でもない政治が行われているという印象になります。

 果たしてそういう希望的崩壊論だけでいいのかと、懐疑の念が生じてまいりました。ですから今年のモットーは、左翼でも保守でも、同じことですが、「過激な論調から距離を置く」と決めました。

 反日・左翼の主張は、常に実行できそうもない過激な意見ばかりで、「原発の即時廃止」というのも、その一つです。政治的スローガンだから、こうしないとバカな国民を取り込めないのだと分かりますが、無計画な「即時廃止」などしたら、たちまち日本社会は大混乱になります。

  「中国と即時断交せよ」

  「企業は即刻、反日の中国から撤退すべし。」

  「韓国と断交しても、日本には何の影響もない。」

  「韓国など、見捨ててしまえ。」

 威勢の良い意見にも、同様に懐疑の念が生じて参りました。先日邱永漢氏の著作を読んだ時にも感じましたが、同じ日本の中にいても、自分と違った世界観を持ち、違った世界を眺めている人間がいるという事実があります。

 当然の話と疑問も抱かずにきましたが、これからの日本を考える時、頭から彼らを無視して、正しい判断ができるのかとそんな気がしてまいりました。

 私の不得意な分野は、経済です。

 邱永漢氏の著作で考えさせられたのは、「日本と中国の経済的つながりは、自分が思っている以上に強い。」ということでした。世界的分業体制とでもいうのでしょうか、善悪を別にして、日本と中国、あるいは韓国も同じことですが、経済的に協業的仕組みが出来上がっているのなら、過激な保守の意見にも疑問符がつきます。

 この不愉快な隣国と、いかにしてつき合って行くべきかを冷静に考えなくては、日本の明日が見えないのでないかと、そんな気がしてきました。『中国ビジネスと商社』の本は、図書館の廃棄本を貰ってきたものですから、邱永漢氏とのつながりを考えて手にしたわけではありません。

 しかし両書は偶然にも、日本と中国の経済的関係の深さを教えてくれています。

 北京空港に降り立った田中首相を、出迎えた周恩来首相が固い握手を交わし、千切れんばかりにその手を振っていた姿を、私は動画で懐かしみました。改革開放政策を進めた鄧小平氏が日本に来て、「熱烈歓迎」の日中関係となり、雪崩を打つように日本の企業が進出したことなど、昨日のことのように思いだされます。

 多くの資金とノウハウと、人材とを投資し、日中が蜜月の時期を持っていながら、どうして今日のような険悪な状況になったのか。分かっているようで、分からないことの多い両国関係です。

 本書が出版されたのは、小泉内閣の時ですから、靖国参拝問題でもめていました。政治は冷たく冷えているが、経済関係は熱く燃えているという意味で、「政冷経熱」という言葉がマスコミで使われていたのも、この時期ではなかったかと思います。

 本の著者は日本人と思っていましたが、香港生まれの中国人で、カン・シユウと読むそうです。JETRO ( 独立行政法人 日本貿易振興機構 ) と、JFTC ( 一般社団法人 日本貿易会 ) の区別も知らない私ですから、これでは日中問題を語れないと知らされました。

 先ず前書きにある、「日本貿易会会長」の宮原賢次 ( 住友商事社長  ) 氏の言葉を紹介します。

  ・本書は、日本貿易会に設置された、「 中国ビジネスと商社」 特別研究会が、主査としてご参加いただいた関志雄氏の指導のもとで、10社の商社代表からなる、研究会委員が一年間にわたって、研究討議した内容をまとめたものです。

  ・中国ビジネスを日々広範囲に展開している、商社の視点に立った現実的な中国経済の手引書と言えます。

  ・本書が、今後の中国ビジネスのあり方を展望する一助となれば幸甚です。

 10の商社名を紹介すると、下記のようになります。研究委員は各社とも部長クラスが名前を連ねています。

   丸  紅    伊藤忠商事   住友商事     兼 松    トーメン

   豊田通商    ニチメン     日商岩井    三井物産   三菱商事

  関志雄 ( カン・シユウ ) 氏が、中国でどのような位置にいる人物なのか知りませんが、宮原会長の卑屈なまでにへりくだった紹介の仕方が、気になってなりません。

 まるで中国政府の高官でもあるような物言いを読むと、何年か前、テレビで経済界の役員クラスの人物が、日中貿易の将来について語っていたのを思い出しました。

 その時も窓口の中国政府高官に向かい、バカ丁寧な敬語で喋るので、軽蔑せずにおれなかった記憶があります。

 彼らのやっていることは、一昨日読んだ『中国がクシャミをしたら』の著者、邱永漢氏と同じです。

  「金儲けのためなら、どこへでも出かける。」

  「儲けさせてくれるところが、自分の居場所であり、国である。」

  台湾出身の邱氏なら聞き流せても、日本を代表する企業に勤務する彼らが同じでは、違和感を覚えます。

 中国の巨大市場を前にしたら、金儲けに目が眩み、日本人の魂を失うのかと情けなくなります。かって民主党政権の時代に、中国大使に、伊藤忠商事の元会長だった丹羽氏が任命されたことがありました。

 平成24年12月に、氏が日本記者クラブで行った講演の動画を見たことがあります。尖核問題がキッカケで反日の暴動が起こった時の大使が、どんな思いで任に当たっていたのか興味を抱いたからでした。

 2年半の在任中に習近平、李克強など、中国の指導者たちと頻繁に会い、親しくさせてもらったと楽しそうに喋る彼を見て幻滅しました。

  ・国益とは、国民を幸せにすること

 と氏は定義し、日中が仲良くすることが両国最大の利益であり、国民の幸せにつながると語りました。

  ・中国の指導者たちは全員がそう思っており、争いを避けようとしている。

 と続けました。彼の話を聞いていると、争いたくない中国を刺激し怒らせているのは、日本の政治家や国民の方だと、そういう風になって来るのでした。

 愛国無罪の暴動で日本を罵り、尖閣への領海侵犯を繰り返している最中の中国に、それはないだろうと怒りを覚えたものでした。

  ・日本は「同朋社会」であり「閉鎖社会」である

 と氏は言い、

  ・これがかって米国での排日・反日へとつながり、今の中国でもそのように見られている

 と、次第に話がエスカレートしました。

 あの時は丹羽氏が特別なのだろうと思っていましたが、こうして関氏がまとめた商社員の『研究書』を手にしますと、日本を蔑視し中国大事とする愚か者が、経済人の多数を占めているのだと分かってきました。

 確かに彼らのおかげで、国民は安い品物を入手し、便利になっているのかもしれませんが、このままで良いのかと、誰も疑問を抱かないのでしょうか。

 ということで本日は、読書に入る前準備の知識を整理します。

  1. 一般社団法人 日本貿易会( Japan Foreign Trade Council,Inc.、略称:JFTC

   ・日本の貿易商社を中心に組織された業界団体。経済産業省所管

   ・会 員    法人正会員 43社 団体正会員 20団体 法人賛助会員 58社  団体賛助会員 25団体  計179

   ・会 長    小林栄三( 伊藤忠商事取締役会長 )

   ・副会長会社  下記7大商社により構成

             三菱商事 三井物産 住友商事 伊藤忠商事 丸紅 豊田通商  双日  

   ・活動内容    政策提言、政府当局との意見交換、日本国外との経済交流の促進、

           調査研究・広報・情報収集活動。 

 2.  独立行政法人日本貿易振興機構  ( Japan External Trade Organization;

                                                略称JETRO

   ・経済産業省所管の中期目標管理法人・独立行政法人

   ・設置法は「独立行政法人日本貿易振興機構法」( 平成14年法律第172号 )

   ・職員数は日本国内約900名、日本国外約700名。

   ・日本の貿易の振興に関する事業、

     開発途上国・地域に関する研究を幅広く実施。

  2日前、邱永漢氏の活動に驚きましたが、あくまでそれは個人の動きであり、ささやかな経済活動でした。

 しかし「日本貿易会」や「日本貿易振興機構」は、政府が関係する大規模な開発と投資活動です。中国に対しては、この他にも外務省が管轄する「政府開発援助」( ODA ) があります。

 親中、媚中の政治家を中心として、巨大な中国開発ネットワークがこうして構築されています。表向きはマスコミが、中国の尖閣領海侵入を時々報道し、南京事件への日本攻撃など、申し訳程度に知らせますが、政治家も、経済人も、マスコミも、中国第一の姿勢でいるのですから、ふざけた話です。

 国民だけが、ツンボ桟敷に置かれています。

 ということで、今年のモットーは、左翼でも保守でも、「過激な論調から距離を置く」と決めました。

 今年も前置きが冗長になりましたが、これが74才の元旦に考えた「一年の計」です。自分自身が苦笑していますので、笑いたい方は遠慮なくお笑いください。

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邱永漢 氏著『中国がクシャミをしたら』

2018-01-04 19:56:35 | 徒然の記

  邱永漢 ( きゅう えいかん ) 氏著書『中国がクシャミをしたら』( 平成17年刊 廣済堂出版 ) を読了。

 氏の略歴を紹介します。

   ・大正13年に、日本統治下の台湾で生まれ、

  ・昭和17年に日本本土へ移り住み、昭和20年に東大経済学部を卒業

  ・実業家、作家、経済評論家、経営コンサルタントなど、様々な分野で活躍

  ・外国人初の直木賞受賞作家でもある。株の名人として知られ、「金儲けの神様」と呼ばれている

 以前に一度氏の著作を読んでいますが、表題も中身も忘れました。

 中国の激しい反日について、

  「心配することはない。」

  「国が豊かになり、民の懐がうるおえば自然と収まってくる。」

 と、楽観的な意見を述べていたことだけ覚えています。

 作家、評論家としての氏しか知らなかったので、今回の読書で、事業家としての目覚しい活躍を知りビックリしました。ネットで調べますと、手がけた事業としては、 

   ドライクリーニング業、

   砂利採取業、

   ビル経営、

   毛生え薬の販売

 など多方面に手を伸ばしています。毛生え薬は、自身が禿げてしまい失敗に終わったという笑い話もありますが、東京には氏の経営する中国語教室も存在し、日本におけるビジネスホテル経営の元祖でもある、というのには驚かされました。

 中国では

   コーヒー栽培事業   建設機械販売   高級アパートメント経営

   パン製造販売     レストラン経営  漢方化粧品・漢方サプリメント販売、 

   人材派遣業

 などの事業を営み、日本の会社を中国へ進出させたり、希望する日本人の就職を斡旋したり、中国の地方政府の意向を受けた政商みたいな役割もしています。

 「ねこ庭」は日本に敵対し、日本を憎悪する中国政府が腹に据えかねていますから、その中国のため金儲けの架け橋となっている氏に、複雑な気持ちを抱きました。

  「お金がなくては、生きていけない。」

  「お金があると、幸せになれる。」

  と飾らずに語る氏が、もともと嫌いでありませんでした。

 他人を騙したり、不幸にしたりして金を稼ぐのでないから、金銭欲を恥じない正直さに好感さえ覚えていました。氏は平成24年に88才で亡くなっていますが、文字通り「金儲けのために費やした一生」です。

 儲けということを中心に、時代を読み、明日の自分を考え、ためらわず実行するというのですから、大した決断力です。

 私のように一つの国だけを愛し、躍進する外国へ飛び出さない人間を、氏は軽蔑し哀れんでいます。

  「金儲けのためなら、どこへでも出かける。」

  「儲けさせてくれるところが、自分の居場所であり、国である。」

 と、私には氏のような割り切りはできませんし、する気持ちもありません。

 それでも氏に抱いている好感が、減ることはありませんでした。要するに私と氏は、敵対する世界に住む人間でなく、異なる世界に住んでいるというに過ぎません。氏が見せてくれる世界を、呆れたり驚いたりしながら眺める観客のようなものです。

 知らないことを教えてくれるのですから、その限りでは先生です。

 ただしこの著作ばかりは、「これが本か ? 」と疑問符が最後までつきまといました。「パート・アルバイト」「仕事案内」などという無料雑誌が、駅のホームに置いてありますが、最初から終わりまで、そのような内容でした。

 論より証拠として、一部を紹介します。

  ・せっかく一大決心をして、中国までやってきて、片言ながら中国語も通ずるようになり、中国人気質にも漸く慣れてきたのだから、このまま日本へ帰るのは残念だと、そう思う日本人留学生は沢山いるのではないでしょうか。

  ・ただ漫然と大学を出て、会社勤めをしている同年代の青年達よりは、パイオニア精神があり、実行力があることは確かです。

  ・今私は二つの計画を持っています。一つは、組織的な人材斡旋システムを、北京と上海に作り、人材を必要とする会社へ斡旋することです。

  ・もうひとつは、そういう青年達が働ける場所を、私自身が、できるだけ沢山作ることです。

  ・仕事を探している方は、「邱永漢アジア交流センター」宛に、履歴書 ( 必ず写真を貼り ) と、自分のやりたいことを書いた、身上書を送ってください。

  ・すべての人を満足させることはできませんが、心当たりのあるところから、手がけていきたいと思います。

  どちらかと言いますと、現在の私は保守系の動画やネットの情報を多く見ますので、氏の著作に違和感を感じました。

 日本の特許を侵害し、平気で偽物を作ったり、代金を払わなかったり、法律を恣意的に運用して日本企業を困らせたりと、とんでもない中国ばかりを知らされています。そんな隣国に肩入れする氏や日本人が、どうしても理解できません。

 つまり氏の語る事実が、私の知らない別世界なのです。これもまた、論より証拠として、一部を紹介します。

  ・次の時代を背負う若者達は、どこに職場を求めるかを迫られています。

  ・海外が大きな選択候補として、目の前にちらつくようになっているのです。

  ・大学を出てから、あるいは在学中に、海外へ飛び出す人も日増しに増えています。既存の体制の中で、おとなしくエスカレーターに乗る人生に、飽き足りない人が増えているのです。

  ・学生だけではありません。

  ・既に社会に出て、一流企業に就職している人でさえ、安定した収入と出世コースを捨てて、中国の大学へ中国語の勉強に行く人が増えています。

  ・北京だけでも、一年に1500人の語学留学生がいるそうですが、これらの学生は、卒業しても日本へ帰るつもりのない人が大半です。

   ・北京でさえそうですから、上海は、もっとずっと多いと考えていいでしょう。

  ・西安で日本の留学生が、学芸会で問題を起こしたのは、まだ記憶に新しいところですが、西安にまで、そんなに沢山日本人留学生がいるのかと、びっくりする人が、多いのではないでしょうか。

  ・これは若者の就職戦線に、異常が起こっている何よりの証拠です。

 「投資考察団旅行」と称して、氏は年に三、四回、一週間程度の旅行を実行しています。意欲のある日本人投資家を会員として募り、中国国内の主要都市を巡るツアーです。上海、北京、南京だけでなく、昆明、保山、大理など開発途上の都市で、氏も同行します。

  ・市長さんたちが業者を集めてくれ、最大級の歓迎をしてくれたので、計画を進めるにあたって、とても役に立ちました。

 と言うのですから、私が政商と言った意味も理解されると思います。

 こうしたルートを通じ、氏は日本のスーパーマーケットや、ホテルを現地に誘致し、成功しています。日本からも中国からも感謝されているという説明なので、これはもう、直木賞作家や経済評論家の範疇の仕事ではありません。

 失敗談は書かれていませんが、成功したりつまづいたり、おそらく氏は億万長者の一人なのでしょう。一箇所に落ち着くこともなく、あちこちに家を持ち、何年か先までの事業計画を常に抱え、資金繰りを工夫し、利益の活用に頭を使い、多忙な日々を送ったはずです。

 美食家で、お洒落で、高級品の目利きで、何不自由なく世界を旅行しという人生です。若い頃でしたら、羨むだけでなく憧れたかもしれませんが、今の私には無縁な世界で、羨む気持も生じません。

 年を重ねるのは有難いことだと、神様に感謝したくなります。

 氏の本が出された当時 ( 平成17年 ) の日本は、どんな状況だったのか、ネットで調べてみました。すべての事実が私には、実感の伴う記憶ですが、息子たちには、どういう記憶になっているのでしょう。

  ・天 皇  昭仁陛下

 ・総理大臣  小泉純一郎     ・内閣官房長官  細田博之  安倍晋三

 ・衆議院議長 河野洋平      ・参議院議長   扇千景

 ・国  会  通称「郵政国会」

   ・小泉首相の行った「郵政解散」と、その後の政治手法は「小泉劇場」と呼ばれた。

   ・JR福知山線脱線事故、土佐くろしお鉄道衝突事故等、鉄道事故多発。

   ・「京都議定書」発効。地球温暖化対策として、クールビズが官民で積極的に推進。

   ・ライブドアによる、メディア買収騒動。六本木ヒルズに拠点を置く、ヒルズ族が注目を集めた。中心人物、堀江貴文。

   ・新語・流行語大賞として、「小泉劇場」「想定内」

   ・今年の文字として、「愛」

   愛知県で「愛・地球博」が開催されたことや、中国で活躍した卓球の福原愛など、「あいちゃん」という愛称の女性の活躍が目立ったこと、「愛」のない虚無的かつ殺伐とした風潮が国内に蔓延したこと。家族間殺人など「愛の無い事件」が目立ったことなどが、選ばれた理由。

 新年初のブログとして何も目出度くありませんが、本日はこれで終わります。

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