ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

拉致問題・青山繁晴氏の意見 -8 ( トロイの木馬と風見鶏 )

2024-04-08 12:35:38 | 徒然の記

  1.  令和6年2月16日【ぼくらの国会・第673回】「金与正氏の誘惑を切る」〉

  ・例え総裁選に勝っても、あっという間に政権は倒れるのかもしれませんが、政権維持でなく、自国の拉致被害者を救出するという根幹が目的なので、これらを、同時並行でやります。

  ・北朝鮮は帰したい人だけ、今のところ1人か2人という僅かの人だけを帰して終わらせようとしていますが、終わらせないんです。それにはこれらを、同時進行でやるしか道はないと思います。

  ・あえて言いますと、岸田総理は任期中に「憲法改正」をやるとおっしゃった。しかしこれが憲法9条を考えていらっしゃらないことは、火を見るよりも明らかなことで、そこが私との違いです。

  ・憲法はまず、9条から変えるべきです。なぜかと言うと、国家は国民を守るためにあるので、国民を守る手段がないという憲法を変えることから手をつけないと、何も始まらないのです。

  ・今まで、事実上69年にも及ぶ自由民主党の政権の中で、憲法改正問題はだんだんタブー化されてきたけれども、これを打破しなければならないと、党員と自由民主党の議員の方々に呼びかけたいと言うのが、私の真意です。

  ・野心なく総裁選に出ると言うのは、そう言う意味なんですよね。

 コメントを入れずに紹介しましたが、以上が氏の意見の全部です。拉致問題と憲法改正を結びつける意見は、「ねこ庭」の主張そのもので正論と言えます。しかし「一寸先が闇の政界」では、正論が正論として評価されません。その一番良い例が、氏が代表を務める「護る会」の動きではないでしょうか。

 令和5年11月現在での会員数は、衆参両院を合わせて95名ですが、総裁選に必要な推薦人20名が集まったと言う話をいまだに聞きません。日本の尊厳を護ると言う保守議員が95人も集まっているのに、推薦人として手を挙げる人間がいないのです。

 「正論」を言うからと賛成していたら、その人物を「トロイの木馬」のマスコミが叩き始めると、自分もとばっちりを受けます。当選と落選は天国と地獄の差ですから、落選する覚悟で正論を語る氏の推薦人に手を挙げるのは、容易なことでありません。政界に多いのは「風見鶏」の議員たちだと私が知る以上に、氏の方が理解しているはずです。

 私にできるのは「ねこ庭」からの支援だけですから、氏が途中で説明を省略した「金氏一族の秘密」について、補足説明をしようと思います。「金日成政権には、正統性がない。」という氏の意見の根拠を確かめる材料の一つとして、私が知っているのは次の本です。

   黄 民基氏訳『金日成』 ( 東亜日報・韓国日報編  平成4年刊  講談社 )

 翻訳者の黄 民基 ( ファン・ミンギ  ) 氏は、昭和23年大阪生まれのノンフィクション作家です。内容は下記の通り、大きく3つに分かれています。

  「初めに」 「金日成をどう見るか」 黄 民基

      第一部 証言 「隠された真実」 北朝鮮人民軍作戦局長 兪 成哲 ( ユ・ソンチョル )

    第二部手記 「暴かれた歴史」 元北朝鮮人民軍師団政治委員 呂 政 ( ヨ・ ジョン  )

 東亜日報と韓国日報に掲載された記事を、翻訳者の黄氏が借り受けて編纂し一冊の本にまとめたものだそうです。第二次世界大戦の終結時、金日成は日本、アメリカと戦うだけでなく、ソ連と中国の介入とも戦いながら、国内での権力基盤を拡大していきます。証言を寄稿した2人の軍人は、金日成と共に最後まで戦ってきた人物ですが、独裁者となった金日成から粛清されそうになります。

 理由は青山氏が言うように、2人が独裁者の正統性の秘密を知る最後の人間だったからです。命を奪われる寸前に中国とソ連へ亡命し、最終的に2人とも韓国へ行き、新聞に金日成政権の隠された事実を暴露したと言う次第です。中身の紹介はしませんが、本を読まれると青山氏の意見の根拠が分かります。

 金日成政権の正統性を批判する本は、図書館に行けば他にもありますから、氏は別の本を読んでいたのかもしれません。「日朝国交正常化促進議員連盟」の所属議員だけでなく、すでに紹介しました通り日本には北朝鮮を称賛する人間が多いので、こうした本は図書館の片隅で眠っています。私が伝えたかったのは、氏が根拠のない捏造話をしているのではないと言う事実です。

 疑問を抱いたのは金王朝の秘密を、横田めぐみさんがどこで、どのようにして知ったのかと言うところでした。氏が説明を省いたので疑問を持ったのですが、もしかするとそこが北との交渉の鍵で、発言できなかったのかもしれません。公表すると、「日朝国交正常化促進議員連盟」の所属議員の誰かが北に伝え、今後の交渉が困難になる心配があります。 交渉を有利に進めるため敢えて省略したのかと、これが「ねこ庭」からできる氏へのささやかな支援です。

 支援になるのかどうか、興味深い動画とネットの記事を1件ずつ発見しましたので、次回はそれを紹介いたします。

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