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ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

拉致問題・オットー・ワームビア事件 - 3

2024-04-13 07:08:35 | 徒然の記

  〈 オットー・ワームビア事件 〉

 北朝鮮問題の専門家と言われる磯崎教授の意見を、何度でも紹介したくなります。今回も、そうです。

 ・2018 (平成 30 ) 年の6月にシンガポールでの米朝首脳会談の前に、トランプ大統領は北朝鮮に拘束されていたアメリカ人を取り戻している訳ですね。

 この糞教授の愚かさを明らかにするには、2018年10月18日の 「GQ  JAPAN 」の記事を紹介するのが早道です。時間が逆戻りしますが、記事のタイトルは、「変わり果てた姿での帰国」です。    

  ・2017年6月13日、22歳の大学生オットー・ウォームビアを乗せた救命飛行機が、オハイオ州シンシナティの空港に着陸した。2015年末以来、じつに1年半ぶりの里帰りだ。

  ・両親のフレッドとシンディは、息子が昏睡状態にあると聞かされていた。けれどもアメリカの高度な医学と両親の愛情があれば、オットーはきっと元の元気な姿を取り戻してくれるに違いないと、そこに一縷の望みを抱いて父はタラップを上った。

  ・父・フレッドが耳にしたのは、人間とは思えない野獣のような咆哮だった。オットーの四肢は反射的に激しく痙攣するように動いていた。妹が悲鳴をあげてタラップを駆け下りる。フレッドは息子を抱きしめたが、オットーの目は見開かれたまま焦点が合わず、何を語りかけても反応がなかった。

  ・母シンディは衝撃を受けながらも覚悟を決め、夫とともに、病院に向かう救急車に同乗した。ここまで変わり果ててしまった、痛ましいわが子の姿を見ると、気絶してしまいそうだった。

  ・ウォームビア夫妻は何度もワシントンを訪れて陳情し、当時のオバマ政権も水面下での接触は試みていたのだが、実りのないままに時間ばかりが流れて行ったのだった。

 この記事を子を持つ親は平常心で読めませんが、私が紹介したいのは、オバマ氏から政権を引き継いだ当時のトランプ大統領の対応です。

  ・オットーが昏睡状態にあることが、大統領に知らされた。寝耳に水の知らせに驚いたトランプは、交渉担当者や医師を乗せた軍用機を、事前調整なしで北朝鮮に向かわせ、ぶっつけ本番の交渉で若者の身柄引き渡しを成立させた。

 「GQ  JAPAN 」の記事はここまでですが、別の情報が捕捉しています。

  ・北がオットーと面会をさせると言った時、アメリカは面会地に北の許可なしに、軍用機を強行着陸させた。

  ・面会時間が過ぎ、北が拉致したオットーを連れ出そうとした時、同席していた軍人が反対した。

  ・我々はオットーを連れて帰る。邪魔すれば戦争になる。

  ・軍人たちは担架に横たわったままのオットーを取り戻し、北は何も手出しができなかった。

 磯崎氏は、安倍元総理が拉致被害者を取り戻せなかったと、トランプ氏との比較で話していました。氏が語らなかった事実がこれですが、果たして安倍元総理に同じことが出来たのでしょうか。

 ・「日本国憲法」がある限り、安倍元総理は自衛隊機への発進命令ができない。

 ・国内では、親北の議員集団「日朝国交正常化促進議員連盟」という強力な反安倍勢力が抵抗している。

 事実を百も承知していながら、この糞教授は亡くなった安倍元総理を批判していました。一時が万事、戦後の反日学者たちは犯罪国家の説明を省略し、日本の譲歩だけを勧めます。

  ・2018 (平成 30 ) 年の6月にシンガポールでの米朝首脳会談の前に、トランプ大統領は北朝鮮に拘束されていたアメリカ人を取り戻している訳ですね。

 日本人のクズとしか言えない磯崎教授の、他人事みたいな説明の背後には、トランプ大統領とアメリカ政府関係者の並大抵でない苦労があったのです。これで分かったと思いますが、日本以上にアメリカの世論も北朝鮮を許していません。アメリカの合意なしの北朝鮮との交渉が困難である理由が、ここにあります。次の総理が誰になるとしても、日本が独自の交渉をする範囲は限られています。

 北朝鮮の専門家と言われるクズどもは、オットー・ウォームビア事件に誰も触れませんでした。自由民主党がしっかりしていないため、こういう学者と政治家がはびこり、国民の判断が歪められます。「拉致問題」解決のためには、「日本国憲法」、「トロイの木馬」、「日朝国交正常化促進議員連盟」だけでなく、アメリカがあるという事実を国民は知っておく必要があります。

 上品に説明しようと思っていましたが、自戒を忘れ汚い言葉使いをし、「ねこ庭」を訪問される方々に不快な思いをさせたのかもしれません。横田めぐみさんや有本恵子さんたちが、オットー・ウォームビアさんのような姿で帰国しないことを祈りつつ、今度こそ「拉致問題」のシリーズを終わらせて頂きます。

 長いおつき合いに、感謝いたします。

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6 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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いま現実にある犯罪 (tibineko)
2024-04-13 12:04:55
読ませていただく立場の私でさえ、コブシの震えを抑えきれないのです
汚物の如き腐れ教授の言葉を文字に起こされるお気持ちは、想像以上であろうと思います。

美しい姫りんごの白い花が 
ハナズオウの鮮やかな薄紅色が
onecat様の心を癒やしてくれますようにと
願ってやみません

貴重なシリーズを 有難うございました
返信する
自転車で散歩 (onecat01)
2024-04-13 17:13:15
 tibinekoさん。

 天気が良いので、図書館まで自転車で行ってきました。二車線のバス道は車の通りが多いので、広い歩道をゆっくりと走りします。

 高く枝を伸ばした街路樹の道です。途中に橋があり、橋の下には田んぼが広がっています。その先には女子大の広いキャンパス、小学校の運動場あります。

 そこを抜けると住宅になり、植え込みやブロック塀が続き、やがて商店がポツンポツンと並びます。

 風のない日は運動のつもりで、ゆっくりと景色を楽しみます。そのようにして、今しがた帰宅しました。

 コメントを有難うございます。
返信する
拉致事件は、我国の独立と尊厳への冒涜 (HAKASE(jnkt32))
2024-04-13 23:17:16
今晩は。先日の拙記事ご見解を有難うございます。
今回貴連載も一読レベルに留まった事をお詫びします。

その上で、改めて北鮮よる日本人拉致事件への憤りを
貴方や他の読者各位と共有しないとという所です。

磯崎見解の低劣さも糾されるべきですが、それ以上に
憤るべきは 北鮮工作機関の巧妙悪質な諜報と情宣だ
と拙者などは思います。

今回貴連載からも思い出されるのは、ご自身も拉致
被害の経験ある 蓮池 薫・新潟産大准教授の実兄
、透さんの大いなる変節ですね。

薫先生がまだ帰国前、拉致被害者の会の主要メンバー
だった所、某反米活動家の接近で変節したと聞いて
いますが、その仲介を北鮮工作員が行ったのではとの
指摘を聞く所です。その事は「家族会に北鮮スパイが
潜入している疑いあり」との警告があった模様との
話とも符合すると心得ます。

安倍元総理の尽力にも関わらず、拉致事件解決に至
らなかったのは非力との批判もありますが、むしろ
貴指摘の様に 日朝議連や与党自民の不心得の方が
大きかったと拙者も思います。

拉致被害者家族各位の心情を思うと共に、これらの
事件は 我国の独立と尊厳への冒涜である事を、改
めて強く復習しないととも思う所です。

その為にも、憲法改正や皇室の護持という 貴方が
日頃訴えておられる事共を、確実に実現し得る状況
を作っていく必要がありますね。

尊い犠牲となった オットー・ウォームビアさんへの
改めての弔意をも申す次第です。末筆ながら、今回も
大変お疲れ様でした。
返信する
Unknown (あやか)
2024-04-14 07:30:10
この、オットー・ワームビア事件は、私は、初めてお聞きしました。
衝撃!!悲しみ!!怒り!!憤激!!
というしかありません!

最近、、北朝鮮が日本に少し融和??の姿勢を示しているらしいですが、
北朝鮮は、とても一筋縄で行くような国ではないことを知悉したうえでないと、
とても、『対話・交渉』の場に持って行くことは難しいとおもいます。

ただ、日本・北朝鮮間の拉致問題は、もうすでに半世紀ぐらい経ってることなんですね。
それが、解決を困難にしているわけなんですよ。
北朝鮮側に、もっと誠意のある態度を示してほしいですが、まあ、あの国では期待できないですね。
しかし、この問題は、拉致被害者の家族の視線で考え、どういう方策が、拉致被害者(生存者がいれば)の
今後の幸福につながるかを模索すべきだと思います。。。。ーーーこれは、【国民全体の課題です】
返信する
戦後問題の集約 (onecat01)
2024-04-14 14:38:15
 HAKASEさん。

 コメントを頂いて、一日が過ぎ翌日になりました。簡単にご返事できない、難題となった拉致問題です。

 戦後の日本が抱えてきた全ての問題が、ここに集約されていると考えていますので、一層ご返事をためらっています。

 「アメリカは日本の最大の敵であると同時に、最強の同盟国である。」

 この認識がないままに「憲法改正」をすれば、日本はアメリカの属国からの自立ができません。自由民主党の中の議員には、単なる親米派が、親中派や親北議員と同じように存在しています。

 いわば信念のない風見鶏政治家たちです。その中で手を挙げ正論を述べているのが青山氏だと思いますが、党内で支持する声を聞きませんし、メディアは全て無視しています。

 秋の総裁選で一つの方向性が見えると思いますが、肝心の拉致被害者の方々には、何の光も見えない日々が続きます。もしかして岸田首相は、国民を見殺しにしたオバマ大統領と似ているのでしょうか ?

 好天の「ねこ庭」では、アーチのモッコウバラがたくさんの蕾をつけています。生い茂った柔らかな青葉のなかで、風に揺れています。
返信する
儒教国家 ? (onecat01)
2024-04-14 15:55:42
あやかさん。

 元拉致担当大臣松原仁氏は、動画の中で次のように語っていました。

 ・私は拉致問題の解決は、親子が抱き合う姿を見て解決だと12年前から言っていたわけですが、やはり北は儒教国家としてこのことは理解できる。

 金正恩総書記が父から政権を受け継いだ時、何をしたか。父の時代の政権ナンバーツーだった叔父が、自分に黙って中国と取引したことを怒り、処刑しました。

 普通の銃を使わず、体の原型を留めなくする強力な銃で殺したと言われています。こんな国のどこを見て、松原氏は「儒教国家」と言っているのでしょう。

 従って私は、貴方の言われる「北の誠意」を微塵も期待しておりません。独裁者にあるのは一族の存続と栄華と、それを失う恐怖心です。

 岸田総理が考えるべきは、政権の支持率回復や延命でなく、「拉致被害者」を取り戻すことだけです。犯罪国家から国民を取り戻すには、「超法規的措置」というものが、主権国家にあることをご存知でしょう。

 北が拉致被害者と会わせると言うのなら、トランプ氏がやったように、超法規的措置で自衛隊旗を飛ばし、拉致被害者を奪い返してはどうなのでしょう。

 「戦争に巻き込まれると」、自民党の中の風見鳥や反日左翼が騒ぐのでしょうが、「戦争に巻き込まれる」と言うのでなく、すでに「戦争に巻き込まれている」のです。北の犯罪を糊塗し、国民を見殺しにする政治家たちの意見に「ねこ庭」は我慢できません。

 政治家に信念があるのなら、山村新治郎氏のように自分が身代わりになるから、被害者を戻せと声を上げてはどうなのでしょう。
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