読書の秋の一日を、『満州事変』の本で過ごそうとしていましたが、やはり邪魔が入ります。10月4日の千葉日報に配信された、共同通信社のシリーズ記事「識者評論」でした。
いったいどこが「識者」なのか、このシリーズ記事に登場する人物は、おかしな人ばかりです。そんなに嫌なら、読まなきゃいいだろうと、笑う人もいるでしょうが、記事のタイトルをみてください。
「眞子さまご結婚」「象徴天皇制を考える機に」「国民の目には、〈私〉優先」
「いろいろな意見があるけれど、多くの国民には、眞子さまの私人としてのお立場の方が優先して映っている。」
識者・岸本葉子氏の言いたいことはここにあります。もしそれだけのことなら、国民の9割以上が反対するという事実が、そもそも存在しません。多くの国民が祝福せず、納采の儀もなく、婚礼の儀もなく、一時金の不支給という異例づくしとなった理由が、はっきりしなくなります。
共同通信社が、岸本氏のように非常識な人物を識者と持ち上げるから、国民が惑わされます。
昭和36年生まれの氏は、本名が下田昌子、自分の小説の主人公の名前をそのままペンネームにしたのだそうです。肩書きは、日本のエッセイスト、NHK中央放送番組審議会副委員長、淑徳大学客員教授、そのほかに、日本銭湯文化協会理事だそうです。
眞子さまのご結婚相手の小室氏や家族については、氏も不安は感じているようですが、問題は次の意見です。
「自己決定し、その結果を受け止めていくのが、人間の基本のあり方です。」
眞子さまは確かに一人の人間ですが、同時に歴史と伝統のある皇室のお一人です。ここに何の考慮もせず、「人間の基本のあり方です。」とだけ述べるところに、氏の非常識さがあります。
「けれど、やがては天皇になる悠仁様の姉です。」「お相手が義兄となることは、眞子さまの意思では、如何ともし難い事実です。」
さすがに反日・左翼NHKの番組審議会の副委員長です。悠仁様にも眞子さまにも、敬語の一つも使いません。
「今回、象徴天皇制の未成熟な部分が、図らずも露呈したといえそうです。」
戦後の歴史を少しでも知っていれば、こうしたおかしな意見は出てきません。「未成熟とは、何を指しているのか。」・・氏の意見が続きます。
「戦後天皇は、〈人間宣言〉をしました。」「常に、〈私〉より〈公〉を優先、」「その姿が国民にとっての、〈皇族の像〉となってきました。」
氏の意見の中には、日本の歴史がありません。戦前の国民の喜びや苦労も、敗戦後の占領軍の統治もありません。
「上皇様は、旧華族や皇族でないお相手と恋愛結婚、」「慣例にない親子同居と、国民に似た家庭づくりをしました。」「一方で、〈公的なことが最優先であり、私事はそれに次ぐもの〉というプロポーズの際の言葉が、」「とりもち役から明かされています。」
長いので文章を省略します。
・上皇様は、東日本大震災の時に合わせ、御所で消灯された。
・ワクチン接種も、その時期を国民に合わせられた。
・そうした姿に照らし合わせると、眞子さまの選択は、国民の持つ〈皇族の像〉からは違和感がある。
・このタイミングでの結婚は、〈私〉の優先と映ってしまう。
氏の大きな間違いは、眞子さまのご結婚を「タイミング」の問題としか捉えていないところにあります。「けれど、やがては天皇になる悠仁様の姉です。」と、自分で述べているのに、この点についてはスルーしています。
最後になりますと、私の嫌悪する、国際的反日ニ大勢力の主張そのものとなります。言わせられているのか、単純な頭脳が洗脳されてしまったのか、情けない「識者」です。
「皇族には、私たちが憲法で保障されている、居住や職業の自由、」「労働の権利・義務が、事実上制限されます。」
「衣食住が保障されているとはいえ、それらの制限を受けて生きるのは、」「憲法の定める国民のあり方、人間のあり方と、かけ離れています。」
〈 共産主義勢力と、国際金融資本は双生児なのです。彼らに共通しているものは、「自分たちの利益」です。話がだんだん飛躍しますが、だからこそ彼らは、共通の敵として「皇室」をターゲットにしています。皇室を崩壊させれば、日本人がバラバラになると、世界規模でのプロパガンダを展開しています。〉
先日のブログでこのように述べましたが、岸本氏の意見は、彼らが発信する「皇室崩壊のプロパガンダ」と同じです。
「代々の天皇の滅私により、目を凝らさずに済んでいた問題を、」「国民が正面から見ることを、眞子さまの結婚は求めているように思います。」
この無責任な、何の足しにもならない言葉が、記事の結びの言葉です。国民の税金で運営されているNHKで、番組審議会の副委員長などに座らせていて良い人物なのでしょうか。私たちの受信料から、彼らの報酬が払われていることを、黙認して良いのでしょうか。
自民党の議員諸氏は、「日本の国を守る」というのなら、こういうところから正していかなくてならないと思います。
『満州事変』の読書を邪魔され、かくして秋の日が暮れました。今夜は飲める日なので、これからゆっくりと、熱燗でいっぱいやります。暗い陰鬱な日々を送っているのでなく、楽しく明るい毎日だよと、息子たちには伝える必要があります。居間の棚には、彼らが送ってくれた、日本酒や焼酎やワインが並んでいます。眺めているだけで、つまらないことは、みんな忘れます。
秋の夜長に、晩酌は楽しめましたか。
いつでも温かくしてくれるご家族は、有難い存在だと思います。
さて岸本氏は中国への留学や、虫垂癌との闘病など数多くの経験を経ています。
俳句に造詣が深いようで、Eテレの俳句番組や同番組のテキストにも登場しています。
さらに『ラジオ深夜便』などNHKに数多く出演しており、NHKとの関係が濃いようです。
それにしても今回の岸本氏も、「いつもの人物」の域を出ていないと思います。
文面からも、皇室への敬意がこれっぽっちもありません。
俳句をやっている人物の割には、温かさや人への思いやり、敬う心も感じられません。
共同通信社も、岸本氏の原稿を事前にチェックしなかったのか疑問です。
していれば、皇族への敬語ひとつない文章をたしなめることもできたでしょう。
が、むしろ同社が垂れ流したのも、「皇室崩壊のプロパガンダ」が前面にあるからだと思います。
「象徴天皇制の未成熟な部分」と言う岸本氏の言葉や、眞子さまらが「〈私〉を優先している」との見方からも明らかです。
そして共同通信社も岸本氏も、「皇室を貶める」ことが先にあると思います。
皇室の方々には、やはり最低の礼儀が入りますね。
「恐れ多くも、かしこくも、」と、昔の人間のように堅苦しくなる必要はありませんが、岸本氏もNHKの役職者なら、言葉遣いは国民の手本でしょうに。
共同通信社の事前チェックは、あるはずがありません。同社の記者からして、敬語を省略しています。
こういうことだから、「安倍ガー」「菅ガー」「岸田がー」と、自分の国の総理を呼び捨てにする国民が育ちます。
NHKの職員、共同通信社の記者たちから、マナー教室で勉強し直すべきですね。