ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

ガウディの奇跡

2020-05-23 15:52:58 | 徒然の記

 北川圭子氏著『ガウディの奇跡』( 平成15年刊 (株)アートダイジェスト) を、読了。久しぶりの書評ですが、本題に入る前に、最終ページに書かれている、著者の略歴を紹介します。

 「昭和27年札幌市生まれ。」「昭和51年、北海道工業大学建築工学科卒業。」「平成14年、札幌理工学院建築学部教授。」「一級建築士、インテリアプランナーとしても活躍。」

 ガウディのサグラダファミリア教会について、私には特別の思い出がありますので、作者には申し訳ない話ながら、本は退屈でしたが、有意義な読書になりました。わずか277ページの書ですが、私の知らない歴史を教えてくれた、宝物のような一冊となりました。

 宝物の一部を、息子たちのため、書き残しておきたい気持ちになりました。

  1. 自分の勤めていた会社への感謝 ( 私個人の歴史 )

  2. 戦前戦後における、日本とスぺインの関係 (  日本の歴史   )

  3. 独裁者と言われた、フランコ将軍のこと (  スペインの歴史   )

  4. 朝日新聞と本書の関係 (   朝日新聞の歴史・雑学  )

  5. ガウディの生涯

 上記 5項目の中で、本書の内容は、最後の 5. だけですから、果たして書評と言えるのか、自分でも首を傾げます。もしかすると、私の読書方法が間違っているのかもしれませんが、気にしないことにします。作者には敬意を表し、34ページの、前書きの文章を最初に紹介します。

 「最近よく、ガウディはなぜ日本人に人気があるのか、」「と問われる。」「日本の著名な建築家の名前は知らなくても、」「ガウディと、サグラダファミリア聖堂を知っている日本人は、」「少なくないらしい。」

 「私はまず、ガウディ建築の形態と色彩が、」「日本人に絶対作れないものだからでしょう、と答える。」「質問者は、ちょっと怪訝な表情をしつつも、うなづいてくれる。」「そこで私はもう一つ、」「サグラダファミリア聖堂の完成が、百年後あるいは二百年後という遠い未来であり、」「そこに時空を超えたロマンと、日本人が求める、癒しがあるのでしょう、」「と付け加える。」「質問者は、今度は素直に納得してくれる。」「恐らく、期待通りの答えなのだろう。」

 下手な文章ではありません。大学の教授ですから、無知という内容でもありません。しかし私は、なぜか最初から、退屈してしまいました。

 「しかし私は、本当のところ、日本人を少し揶揄したような、」「この答え方が好きでない。」「本当は、こう言いたい。」「日本人は、もともと美に対する、優れた感性を持っている。」「それが、ガウディの芸術に触れて、ちょっとムズムズするのでしょう。」「と、なぜこう答えないかは、」「建築を、芸術として捉えている日本人が少ないため、」「説明が長くなるからである。」

 今改めて、氏の文章を転記しながら、発見したのは、氏の独善的な思い込みが、不愉快だったという理由でしょうか。建築を、美として捉えている日本人が少ないと、どうして氏は決めたのでしょう。まして説明が長くなるから、意に反した答えをするというのでは、日本人を揶揄するどころか、馬鹿にした意見です。

 学生時代に、ブルーの・タウトの「日本美の再発見」という本を読んだことがあります。建築家タウトは、日本の武家屋敷や庭園、神社仏閣などを、賞賛の目で眺め、私の目を開かせてくれました。謙虚で、丁寧な説明に、魅かされたことを、おぼろな記憶ですが、忘れていません。

 「ガウディは、音楽家ワーグナーの影響を受けて、」「あらゆる芸術、すなわち彫刻や絵画、」「音楽、宗教という普遍性、」「カタルーニャ主義という地方性など、」「多くのものを包含した、総合芸術を目指した。」「あの不可思議な造形の新奥には、そんな多くの芸術が潜んでいる。」

 「さらにその奥には、人間ガウディの喜びと苦悩、」「そして、切ない恋が眠っている。」「ガウディに惹かれた人は、意識せずに、」「この奥のものを、感じ取っているのだと思う。」

 「本書は、ガウディの一生を追いながら、」「その建築の根底にあるものを、解き明かそうとしたものである。」「ガウディ芸術を理解するための、一助となれば幸いである。」

 退屈な、紋切り型の文章を、全部転記してしまいました。こうしたありきたりの解説は、誰もがするもので、氏独特の意見ではありません。私は、ガウディの何も知らず、サグラダ教会の知識もなく、スペインを訪れ、建設中の教会を見て感動しました。今でもあの感動は、氏の説明と何の関係もなかったと、そう思っています。

 有意義な読書だったと言いながら、相変わらず批判しているのですから、これでは人に好かれないはずです。なるべくなら、嫌われるより、好かれたい私ですが、そうはならない性  (さが ) の悲しさです。

 次回からは、番号順に、有意義だった読書の中身を、一つずつ述べていきます。まだまだ続く、「武漢コロナ」で、「外出自粛」「自宅待機」の方々は、気が向いたらお越しください。息子たちのように、仕事が始まる方たちは、無理をして「ねこ庭」を訪ねるのは、時間の無駄になります。

コメント   この記事についてブログを書く
«  青山繁晴氏の最発見 - 8 | トップ |  ガウディの奇跡 - 2 »

コメントを投稿

徒然の記」カテゴリの最新記事