ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

菅総理

2012-03-14 15:18:44 | 徒然の記

 在任中の氏には、今ひとつ好感が持てなかった。

 しかし、大震災における総理としての対応につき、国会で、氏を非難をする議員たちを見て、ひと言言わずにおれなくなった。1000年に一度と言われるあの震災で、沈着冷静に、しかも適切に、事態に対処できた人物が果たして何人いたのだろうと、まずそれを思う。

 事後になりあれこれ言うのは、決してフェアーでなく、まして死刑に値するなど、政治家としてというより、人として口に出してはならない言葉だ。

 菅総理が、手抜きでいい加減な対応をしていた、というのならまだしものこと、やれるだけの努力をしていたというのは、連日のテレビの報道で国民は知っている。国会中継での野党議員みたいに、国民の受けを狙った、上手な熱弁はふるわなかったけれど、寝不足の目をショボつかせながら、国民に語りかけた口べたの総理に対し、なんという非礼な議員かと怒りすら覚える。

 避難指示についても、放射能の影響についても、政府の報道に不満はあったが、それでも菅氏に向けられるこんな恥ずべき難癖は、この私でもつかない。原子力安全委員会も保安員も、想定外の事態の前でなす術を失い、本来の機能を果たせなかった。政府の役人も当事者の東電も、肝心の情報をうまく官邸に伝えなかった。

 次の災害への備えのため、問題視すべきは、こうした体制の見直しが先であって、すべての責任を菅氏一人に負わせるような物言いは、いくら何でも酷すぎる。

 人を呪わば穴二つと、昔の人は良く言ったものだ。他人を攻撃する言葉は、そのまま言っている本人を直撃する。

 つまり、汝自身を知れと。

コメント
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