母の病室は四人部屋だ。
みなお年寄りだが、僕と母の目の前の人の息子さんは毎日見舞いに来る。
けどあとのふたりは親族が見舞いに来たところを一度も見たことがない。
いつも僕たちが話をしているのを羨ましそうな眼で見ている。
独りで一日何を考えているのだろう、老人の心を思う。
この間も末期がんの患者が同じ部屋の病人を殺したというニュースがあった。
少年の心については語っても老人の心について語らないのはおかしい。
みなお年寄りだが、僕と母の目の前の人の息子さんは毎日見舞いに来る。
けどあとのふたりは親族が見舞いに来たところを一度も見たことがない。
いつも僕たちが話をしているのを羨ましそうな眼で見ている。
独りで一日何を考えているのだろう、老人の心を思う。
この間も末期がんの患者が同じ部屋の病人を殺したというニュースがあった。
少年の心については語っても老人の心について語らないのはおかしい。
つまり、子供の心については、童話などを含め言葉が豊富に用意されているけれど、老年の内面を真正面から捉える試み自体が未踏の領域なのだと思う。
人生50年の時代はとっくに過ぎているんだけど。
河合香織さんの「セックス・ボランティア」が話題になりましたよね。
老人の心、性をまともに取り扱うとあんな話題になるんですから潜在的にはみなが関心を持っている事項でしょう。
これからボツボツと老人の内面に取り組む人が出てくると思います。