東大の大学院、俺たちにとっては、神様だよ、などと言われたことがある。
では、東大の大学院生は優秀かというと月並みだが、人によりけりと言うしかない。
僕だって、博士過程中退だし、まあ、東大倫理に限って言えば、教授の息のかかった人が進める、と言うしかない。
これが哲学や美学だともっと厳しいのだが。
大学院の入試問題なんて僕は全然解けなかった。
英語の出題は、The book of Jobがわからないと全然わからない問いで、これがヨブ記を表すことなど全然わからず。
ドイツ語は、ヘーゲルの楽園追放の解釈だったが、ドイツ語を読むのが大変で、ロクな回答は出来なかった。
でも受かるのである、内部からの進学はそういうものなのだ。
逆に外部からの進学は難しいといえるが、でも変な人がいた。
その人は哲学科出身で倫理を受けた統一原理の人なのだが、浜井修のゼミで、D.Parfit,Reasons and Persons,を読んだ時、普通はレジュメに要約を書いてくるものだが、意味がわからないと言って全訳してきた。ドイツ語ならともかく、英語で、全訳である。
しかも、usual implicationを、いつものほのめかし、などと訳してきたのを覚えている。
浜井さんも、これは困ったと思ったのだろう、何かの折にその人の話しになった時、あれは、関根君がとったのだから、と自分はさも関係ないという口ぶりだった。
それでいて浜井さんの、好き嫌いは激しく、僕より先輩の大学院生で、カントをやっている人について聞いたら、あれは、カントの社会哲学をやると言って入ってきたが、カントは第一批判から読まないとダメだとか言って、何やっているかわからないなどといい、自分が指導教官なのに突き離した。案の定その人は修士論文で落とされ、おまけに助手を通じて、お前は東大に残さない、と研究生にもして貰えなかった。
つまり、東大大学院と言っても普通の人間のドロドロの世界なのだ。
では、東大の大学院生は優秀かというと月並みだが、人によりけりと言うしかない。
僕だって、博士過程中退だし、まあ、東大倫理に限って言えば、教授の息のかかった人が進める、と言うしかない。
これが哲学や美学だともっと厳しいのだが。
大学院の入試問題なんて僕は全然解けなかった。
英語の出題は、The book of Jobがわからないと全然わからない問いで、これがヨブ記を表すことなど全然わからず。
ドイツ語は、ヘーゲルの楽園追放の解釈だったが、ドイツ語を読むのが大変で、ロクな回答は出来なかった。
でも受かるのである、内部からの進学はそういうものなのだ。
逆に外部からの進学は難しいといえるが、でも変な人がいた。
その人は哲学科出身で倫理を受けた統一原理の人なのだが、浜井修のゼミで、D.Parfit,Reasons and Persons,を読んだ時、普通はレジュメに要約を書いてくるものだが、意味がわからないと言って全訳してきた。ドイツ語ならともかく、英語で、全訳である。
しかも、usual implicationを、いつものほのめかし、などと訳してきたのを覚えている。
浜井さんも、これは困ったと思ったのだろう、何かの折にその人の話しになった時、あれは、関根君がとったのだから、と自分はさも関係ないという口ぶりだった。
それでいて浜井さんの、好き嫌いは激しく、僕より先輩の大学院生で、カントをやっている人について聞いたら、あれは、カントの社会哲学をやると言って入ってきたが、カントは第一批判から読まないとダメだとか言って、何やっているかわからないなどといい、自分が指導教官なのに突き離した。案の定その人は修士論文で落とされ、おまけに助手を通じて、お前は東大に残さない、と研究生にもして貰えなかった。
つまり、東大大学院と言っても普通の人間のドロドロの世界なのだ。
今も、大学の内部なんて、そんなものだ、と思いますか?
今でも、倫理に限って言えばそうでしょう。
関根清三は、後釜の助教に、早稲田を出て、学士入学して来た人を据えました。
内部進学者を据えないところをみると変わってないです。