だらだら日記goo編

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これは革新的なのか?

2010-02-27 23:51:33 | インポート
新聞屋からの招待券で久しぶりに松岡美術館へ。
目黒からだと歩くので、新宿から丸の内線で四ッ谷に出て、南北線で白金台へ。
新橋にあったころはよく通った美術館だ。
何でも阪神淡路大震災でビルの上に美術館を持つのに不安を感じて移転したらしい。
松岡翁は他館への貸し出しはよいが、他館の宝物は借りるな、という独特の方針を持たれていたらしい。
従って展覧会は所蔵作品展ばかりである。
ちなみに現在国立新で開催中のルノワールには、ローヌの腕に飛び込むソーヌを貸し出し中と出ていた。
静かで閑散とした美術館だが、携帯を使ったQRコードによる作品解説という目新しいこともしている。
しかしこちらQRコードなるもの読み取れない、するとそういう人のための文字情報版、つまりは紙に印刷されたものが用意されている、至れり尽くせり。
全部で6つの部屋からなる美術館だが、第二室の現代彫刻は除いて、展示室一、古代オリエントの文物、展示室三、古代アジア彫刻、展示室四、吉祥のうつわ、展示室五、華麗なる花鳥画の世界、展示室六、ヴィクトリア朝絵画と計
五枚の紙をもらう。
今回の展覧会の目玉は、展示室四の吉祥のうつわだが、松岡翁、実に良いものばかり集めている。
展示室五は要するに日本画だが、荒木一族がうかがえる。
堂本印象の椿、福田平八郎の鯉、林潤一という人の歳寒三友図、誠によろしい。
松岡翁がフランス絵画だけではなく、ヴィクトリア朝絵画まで集めていたとは驚きで、ミレイ、聖テレジアの少女時代ーテレジアとは16世紀スペイン代表的キリスト教神秘家だそうだーに始まり、ペルジーニ、ブーグロー、ブルーワーなどが並ぶ。
松岡翁は東洋陶磁の収集で知られるが、その収集の場を海外のオークションに移し、昭和55年にシャガールの婚約者に魅せられ、それを収集してからヨーロッパ作品も収集するようになったとか。
また松岡翁は野外美術館の構想も持っており、ブールデルやムアの現代彫刻はそのために収集されたというがあいにく新橋にあった時はそれらは展示する機会がなかったとか面白いことも知った。
仏教作品や陶磁は趣味から外れるので触れないが、監視員も一人もおらず良い時間を過ごした。