いつものように自転車を図書館の前で止める。
ちょっと中に入って美術関係のチラシをチェック、近代美術館工芸館のチラシなどをもらう。
ふと目がとまる、チケットがある、大丸の「華麗なるハリウッド映画衣装展」のチケットだ。
どうせ優待券だろうと思ってよくよく見るとこれが招待券!
大丸はあるいは主催の毎日新聞はいつから展覧会の招待券を公立図書館に置くような気前のいい会社になったのか!
当然いただいてホクホク顔で電車に乗る。向かった先は松下電工汐留ミュージアム、「ジャポニズムのテーブルウェアー西洋の食卓を飾った日本」の展覧会。
いつもは入館料五百円のこの美術館が今回は七百円と力を入れている、主催は産経。
ごく一般の家庭の食卓を飾ったジャポニズムというきわめて興味深い展覧会なのだが、新橋の都心の美術館だというのにお客さんがまったくいないのだ!
僕一人を監視している監視員が三人という状態、じろじろ見られているようで居心地の悪いことこの上ない!いろいろなメーカーの食器やら何やらが並ぶが、一番関心を持ったのは紅茶の導入ということだ。
中国からお茶が伝えられて、紅茶の習慣ができた、いわゆるティータイムだ。
コーヒーなら器のそこが見える必要はない。しかし「透き通る赤が魅力の紅茶は白い磁器の素地によっていっそう輝いて見える。また東洋の喫茶の文化が生み出した美しい食器のそろいは、食卓を美しく見せた」、カタログ16ページより。
かくして古伊万里の写しだの柿右衛門の写しだのが流行するようになる。
そこに「北斎漫画」やら、ウィーン万博での団扇の大人気などが手伝ってヨーロッパの庶民にも日本趣味が生み出されたのだという。
そのほかティファニーやらラリックまでいたるこの展覧会はまことに魅惑的だがなぜお客さんがいないのか?
ちなみにこの美術館もアンケートに答えるとルオーの絵葉書二枚くれます。
以上図書館と美術館でのシンジラレナーイ二件でした。