いよいよオーディオを大音響で鳴らし始めた。やはり、虫の声が、風が、音楽に誘うというか、暑くもなく、寒くもなく、自然のままで音に浸れるというか、とにかくいつの間にかオーディオの前にいってしまう。
私は、CDも持っているが、昔のEP、LPつまりレコードを今でも聞くことに楽しみを感じている。
若い方は、レコードに針を落として音楽を聴くということを経験したことがない人が多いかもしれない。また、最新技術を駆使したCDなどのデジタルに比べレコードは操作性、音質が劣ると感じているかもしれない。
しかし、レコードを侮るなかれ、といいたい。レコードの魅力は、いつまでも変わらないものである。
やはり、CDの操作性は、レコードと比べ即聴く、即録音など簡単で、楽である。
レコードは、まず、ジャケットから取り出し、しかもさらに薄いポリカバー(あるいは紙)から取り出す2重構造。まずここがわずらわしい?!
ここからは少しマニアックであるが、レコードには静電気による埃が付着している。これを取り除くために、私は、まずピクソール(粘着ロール製ほこり取りの高級品)でレコード盤の表面をべリベリとロールする。その後高純度アルコールで再度面を拭き、最後ゼロスタットで静電気を放電させる。
そして、ターンテーブルに乗せアームの先の針とレコードの溝の位置を見ながらアームを慎重に下ろす。
しかもここで欠かしてはならないのは、アンプのミュートスイッチを事前にオンしておくことである。最初からボリュームを上げたままだと、フォノカートリッジの針先がレコードから外れた場合など、大きな音でスピーカーに影響を与えることとなるからである。
ということで、レコードで音楽を1曲聴き始める場合、おそらく3分はその準備に費やしてしまう。CDなら、ものの十数秒といったところか。
しかし、オーディオ好きの人間にとっては、このレコードジャケットからの取出しからスピーカーから音が出るまでの作業というものは、これから好きな音楽を聞き入る心のストレッチであり、わくわくしながらも神聖に(?)粛々と行う欠かせない重要な儀式ともいえるものである。
大げさになったが、レコード好きの人間はこれが楽しいために続けているものである。
また、レコードは昔の技術で録音されたものであり、音質などは今の技術にかなわないと考えている方もいるかもしれない。しかしこれは間違いであると思う。
それは、4、50年前のモノラル版のころの音質は、比べ物にならないが、少なくとも、私が持っているレコードで年代後半のここ25年間のレコードに関しては、今のCDに引けをとらないと思う。
いやむしろ、CD は音が無機質、深みがないといわれ、その点レコードは音に味がある、温かみがあるというものは、やはり私もそう感じている。
それは、私なりにたとえば、ピアノをはじめとする様々な楽器の音の立ち上がりはむしろCDの方が切れがいい、と感じるが、音の終息時の余韻、残響などはレコードのほうが自然であると感じる。あるいは空間を想像できる。
これは、言い過ぎかもしれないが、演奏者同士の暗黙の呼吸、あるいはその空間の空気というものが、音に伝わってくるように感じる。
レコード陶酔者の妄想かもしれないが、それだけレコードには膨大な情報量が記録されているといえ、現在の技術と比べても侮れないと考える。
講釈が長くなって、オーディオの装置などの紹介が遅れたが、これは、この次にでもじっくりブログりたいと思うが、品名は紹介させていただく。
装置は過去そろえたものがほとんどで、型は古く最近ではお目にかかれないものばかりであるが、中身はしっかり今でもその実力を発揮している代物である。
プリアンプ Victor P-3030;パワーアンプ Luxman M2000;ターンテーブル DENON DP3000;トーンアーム STAX UA-7;フォノカートリッジ audio-technica AT33E MC;CDデッキ marantz CD5001;スピーカー DIATONE DS251&DENON USC-G1(コンポ用)