写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

丁 寧

2020年02月14日 | 生活・ニュース

 何も書くことのない日には、突っ込みどころ満載の安倍総理のことを書くことにしている。ここ数年間、「モリカケ問題」に始まり現在の「桜を見る会」に至るまで、国会では野党の質問に対して、およそ回答とは思えぬ答弁とやらを、総理は繰り返している。

 よくもまあ、よほどの忍耐力があるのか、我慢強いのか、体力があるというか、毎回同じ答弁を繰り返し巻き返しできるものだと感心して見ている。

 総理の答弁で、いつもきまって言う台詞がある。「国民の皆さんにご理解していただけるよう、丁寧に説明いたします」というが、何十回聞いても理解できないのは丁寧に説明をしていないからであろう。

 ちなみに「丁寧」という言葉を、辞書で調べてみた。「丁寧」の語源は中国発祥の打楽器からきていて、昔の中国の軍隊では周りに注意を促す警報として使用されていた。

 ①注意深く念入りであること。細かい点にまで注意の行き届いていること。②動作や言葉遣いが礼儀正しく、心がこもっていること。③何度も繰り返すこと、と書いてある。

 これで総理が言っていることがやっと理解できた。総理が繰り返し言っている「丁寧」とは、単に③のことで、中味のない答弁を「何度も繰り返して」、②の「言葉遣いだけは礼儀正しく」言うことであって、①の「念入りで細かい点を」説明することをしていない。

 総理の答弁は、早口で、意味のないことを長々と繰り返すだけなので、いくら「丁寧に」説明したところで、国民が理解できるはずはない。そろそろ、忖度議員、忖度官僚は立ち上がらないと、この国の民主主義とまではいわないが、言葉の使い方が本当に危うくなっている。