写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

緊急入院

2011年05月16日 | 車・ペット

 朝から、用事があってハートリーを乗せ、奥さんと3人で大島へ出かけた。昼前に帰路につき、大島大橋のたもとにある売店に立ち寄った。手作りの寿司弁当や、鯛やメバルの鮮魚が売られている。家に持ち帰って食べようと思い弁当を買った。
 家に向かって100mばかり走ったとき、突然ボンネットの左側と左タイヤの辺りから、プシューという大きな音と共に勢いよく白い蒸気が噴出した。「爆発だ~~」驚いて車を左に寄せて止め、慌てて降りてボンネットを開けてみた。エンジンルームは水だらけ。ラジエーターに戻ってくる熱水の、直径5㎝くらいのノズルが破損して口を開けているのが見えた。断面を見ると材質はプラスチック。振り返ってみると、路上には緑色のクーラントが流れ落ちている。
 「まいったな~」。冷静さを失ったまま、どうしたものかを考える。少し落ち着いてきた。考えてみるとこの車、14年物のBMW。古い車ではあるが、長年大きなトラブルもなく走ってくれた。過去、小さなトラブルはいろいろあったものの、走行中、走れなくなるようなことは今まで一度もなかった。
 しかし今回だけは、このまま走って帰ることはできない。一つの対応をとることに決めた。毎回車検を受けている岩国市内の車屋さんに電話をしてみた。「迎えに行ってあげますよ」と優しい言葉。
 40分後、車を乗せることが出来るトラックに、社長さん自らが運転してやってきてくれた。荷台に車を乗せ、我が家の3人は助手席に乗せてもらって帰って来た。車を降ろし、馴染みのメカニックと共に点検してみた。ラジエーターをそっくり交換しなければいけないことになった。サーモスタットやホースなど冷却系統の付属部品も経年劣化しているので取り替えた方がよいという。
 14年間、私と違って働きづめの付けは大きい。修理費用もなかなかの額になりそうである。この車、人間でいえば75歳くらいか。ここでおさらばするには少し早い。緊急入院はしたが、手術が可能である内は手術をお願いし、これからは、私と同じく年相応に健康管理をしてやらなければと思った。
 車もハートリーも、手間がかかるものほどかわいい? と思いたいが、その分先立つものがねぇ~。何ごとも、私はいつもトラブルを経験した後に、それに関係する保険に入る癖がある。今、JAFに入ることを真面目に検討している。