俺の明日はどっちだ

50歳を迎えてなお、クルマ、映画、小説、コンサート、酒、興味は尽きない。そんな日常をほぼ日替わりで描写

大人のバス遠足 @ 「石川門酒蔵めぐり」

2010年03月23日 22時59分03秒 | 時系列でご覧ください

「石川独自の米で、石川でしか造れない酒を造る」という地元の酒造メーカーの長年の夢を現実のものにした酒米だという『石川門』。
詳しいことはコチラを参照してもらうこととして、とにかく苦労に苦労を重ねてようやく出来上がったこの「酒米・石川門』の魅力を発信するべく、今後様々な取り組みが行なわれるようだけど、そんな広報活動の一環として一昨日の日曜日に行なわれた「酒蔵見物ツアー」に何故かお誘いを受け、そんな風に呼ばれればどこにでもとばかり、ホイホイ出かけていってみた。

そして少々ほろ酔い気分で乗ったチャーターバスがまず向かった先は、前田利家が尾張から金沢へ移ったときにお供してきた大名家お抱えの蔵元で、寛永五年(1628年)の創業以来380年余の伝統を誇る『やちや酒造』。


江戸中期に建てられ、文化庁登録有形文化財に指定されているという風格のある建物はまさに一見の価値が大いにあるもの。
加えてたまたま展示時期が重なったため見ることが出来た何とも時代を感じさせる雛人形もまた「前田家から姫路城の酒井家へ嫁いだお姫が持参したもの」なんだそうで、その見事な造作にも惚れ惚れ。

 
他にも由緒あり気な掛け軸が掛けられ、壁も朱色に塗られ、茶室としても利用可能な風情ある和室があったり、普通に煮炊きをするためのものと酒の燗付けするためのものと二つの自在鍵が一緒に掛けられていたりと、案内してくださった十一代目・神谷昌利社長の流暢な解説の上手さもあって、「はぁ~」とか、「ほぉ~」とか感心するとしきりで、気分はもうほとんど観光客状態(笑)
おかげで大いに楽しむことが出来たのだ。ウヒョヒョ


ちなみにこの酒蔵は海外からの見学の参加者も多く、この日もアメリカからの団体客がやって来てて、聞くところによると年間1,000人以上もの外国人観光客が訪れるとのことで、これにはちょいとビックリ。

ということで、酒造りを見学するというよりどちらかというと、その背景を楽しむことが出来、最後の“ 加賀鶴 純米酒「石川門」”の試飲まで楽しく見学させてもらったのでありました。エヘッ

ともあれ決して大きな蔵ではないけれど、「真摯な姿勢が印象深い造り酒屋さんだなぁ」といった印象の強い酒蔵さんでありました。

そしてそんなやちや酒造を後にして次に向かったのはこちらもまた創業が寛永二年の老舗中の老舗であり“ 伝統とは革新の連続である ”を標榜する『福光屋』へ。


こちらでは最初に川口常務によるレクチャーが行なわれ、俄然アカデミックな雰囲気の中、酒米石川門そのものについて、そしてそれを使った酒について、さらには酒造りの工程についてわかりやすく説明を受け、久し振りに学生気分。


そしてそのあと、実際に酒造りの工程を順番に見学させてもらったわけだけど、この頃から同行している見ず知らずの人たちとも徐々に打ち解け始め、和気あいあいな雰囲気になり、気分はすっかりバス遠足気分。


そんな中、蔵見学後のお楽しみの試飲会があったもんだから、いやはや(個人的にだけど)盛り上がる盛り上がる。テヘッ

そして辛口でキレのいい石川門の酒はもちろん美味しかったことに加え、普段の試飲には出ないという10年熟成ものや30年(!)熟成の商品が出てきたりして、そのアマンティラードとか上物の老酒と共通する美味しさは確かに感激もの。

というわけで、前半は造り酒屋の奥深さに触れ、後半は日本酒の持つ広い可能性を改めて感じ取ることが出来た今回のバスツアー、思ってた以上に有意義で本当に楽しかったのであります。

ちなみに内容は多少違うだろうけど、両社とも酒蔵見学は一般に開放されているので、機会があれば是非!
かなりかなりオススメであります。

それにしても『いしかわもん』というネーミング、改めて考えてみると「おちょうしもん」とか「すぐれもん」といったのと共通するもんがあると、遅ればせながらはたと気付いてしまい、プチ感心させられたのでありました。アハッ



今日の1曲 “ Sweet Baby James ” :  Dixie Chicks and James Taylor

来月キャロル・キングとともに来日するJTこと、ジェームス・テイラー。
どんなステージとなるか大いに楽しみですが、機会があればこんな風にチックスとの競演も是非見たい気がするのですが・・・。

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