花と緑を追いかけて

山を愛し、花を愛し、旅と
映画とパソコンと、好奇心も
いっぱいの主婦の日記です

病室で歌う童謡唱歌♪

2014年03月08日 | 日常の日記
”東風(こち)吹かば、匂いおこせよ梅の花
あるじなしとて春な忘れそ”


菅原道真公ゆかりの博多の「大宰府天満宮」で買った
我が家の枝垂れ梅が咲き出しました


この梅が、道真を慕い一夜にして京都から大宰府へ空を飛んだといわれている
伝説の「飛梅」の子孫かどうかは定かではありませんが・・・

それにしても3月だと言うのに春風はなかなか吹いてくれませんね。
今日も昨日も冷たい北風です。

昨日(7日)は寒いものの春の陽光が気持ちよく、
固まった私の心をホッコリと温めてくれましたが・・・
午後3時半頃から空は一転黒く覆われ、またまた雪が舞いました

思わず父の病室で♪春よこい 早く来い♪と
何度も歌ってしまいました


先週、ブログ仲間との鎌倉オフ会の翌日、父の主治医に呼ばれ
父はもう積極的な治療を受けるだけの体力がないことを知らされました。

「これからは高栄養液を足の付け根から大動脈に直接投与するだけで」
「あとは見守るしかありません」と宣告されました


父は鼻からの栄養注入用の管(一度自分の手で引き抜いた!)
も抜かれ、もう手の拘束もなくなりましたので
私は「返って良かったかも」と思っています。


朝から石油ファンヒーター全開の暖かいリビングでは
シンピジュームが次々と咲き出しています

こちらは何年か前のお正月用に買った「ゴールドラッシュ」
5本の茎が伸びお花が咲きました

シンピジュームは買う時は少々高いけど
毎年お花が咲いてくれるならお得なお買い物ですね。

難点は場所を取ることですが、花が終わった春から晩秋までは
東側の外に出しっぱなしですみます。


母の時は経管栄養注入を止めて点滴だけで1ヶ月半持ちましたので
大きな病院での高栄養液点滴の父は2~3ヶ月は大丈夫に違いない・・・


ところが今週の火曜日に再び主治医に呼ばれ、レントゲン写真を見せられて
「肺の80%が機能しなくなり、肺不全で今夜か明日が山
と言われ慌てました


4日・5日は私がずっと付き添い、朝晩は弟夫婦が交代し
息子や姪たちも会社帰りに駆けつけましたが

父は驚異的な回復力を見せ、主治医も
「お父さん、強いなぁ~」と感嘆していました。


お正月早々にも「今週が山」と言われた父
見事に立ち直り、一旦は退院しましたものね。

「生まれた時は大震災、青春時代は大戦争」を乗り切ってきた
大正生まれの底力は強力です。


日当たりの良い和室前の廊下に置いたピンクの「ギンギアナム」が
たくさんの蕾を付けています


主治医の適切な抗生物質投与も効いたのか、父の荒かった呼吸も解消され
時々目をパッチリと開き周囲を見渡しています。

でももう声はほとんど聞かれません
最初の入院の頃は一日中元気に唱歌や寮歌を歌い
個室に入らざるを得なかったのですが・・・

代わりに今は私が毎日病室で歌っています

今回は最初の一週間はナースステーション隣のリカバリールームでしたが
その後ずっと2人部屋です。
病院側も気を利かせてくれて隣のベッドはこの一週間空いています。



ギンギアナムの小さな可愛いお花が三輪ほど咲き出しました

♪春が来た、春が来た どこに来た♪
♪春の小川はさらさら行くよ 岸のスミレや蓮華の花に♪
父もじっと私を見つめ、心なしか口も動いているような・・・?

この4ヶ月間入退院を繰り返し、すっかり顔見知りとなった病院の
スタッフさんたちに「歌好きの父娘」として知られてしまいましたね


我が家のシンピジュームはまだまだこれからも次々と楽しめそうです
こちらは去年買った「スパニッシュケープ」
5本立ちの蕾を持った茎がぐんぐん伸びています。

父がこんなに歌が好きだと言うことを知ったのは施設にお世話になってからです。
ボランティアさんたちが楽器を抱えてしょっちゅう施設にやってきて
私も一緒に歌う機会が多々ありました。

父が愉しそうに歌う姿を見て、理工科系の堅物な企業戦士だった父の
意外な一面に驚きましたね


1月から咲き出したこちらのシンピジュームは花芽が8本咲き出して
寒い玄関に飾っていたので未だに楽しめます。

父は東京の新橋生まれなのに、施設の皆と「ふる里」を歌うと必ず涙ぐみました。

今でも病室で私が「ふる里」を歌うと父の目に涙が光ります。

♪うさぎ追いしかの山 こ鮒釣りしかの川♪
♪夢は今も巡りて 忘れがたきふる里♪

父はこの他にも旧制高校の寮歌が大好きでしたが私は歌えません。
是非覚えねばと思っています。こちらを参考にしましょう・・・



まだまだ寒い毎日ですが、父の病室から帰る夕方の5時過ぎは
以前はもう暗かったのですが、最近は明るくて日が長くなりましたね

私も当分遠くの野山の花々を追いかけることはできなくなりましたが
悔いがないように日々の病院通いを元気に頑張るつもりです。

まずはこの見事なシンピジュームを数本手折り、
明日の母の月命日に墓前に手向けてこようと思っています。

尚、今回もコメント欄を閉じています。



コメント
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