波風立男氏の生活と意見

老人暮らしのトキドキ絵日記

山田太一さんご逝去

2023年12月04日 | 日記・エッセイ・コラム

山田太一さんご逝去(享年89歳)。普通は通り過ぎてしまう人生の悲哀やおかしみを、ドラマとして創造し続けた希有の脚本家。社会の矛盾を老若男女の暮らしと感情を通じて人間として大切な懐かしさを私たちに届けてくれた。
波風氏は山田さんの小説やエッセーを1冊も手放さず、むしろ集めるのは、映像化された言葉より山田さんの息づかいというか端正な文体に惹かれるからだ。人生の夕暮れ時を思う、静かに優しく自省を込めたエッセーが老いていく自分を主人公にした脚本みたく読んでいる。

似顔絵を描いて、男とか女とかに区別しなくても通じる実に人間的な風貌だなあと思った。高倉健さん小三治さん瀬戸内さん坂本龍一さんの面白い顔を描いたが、山田さんは立派な顔の人だ。描けなかったのは文太さん、描いておきたいのは清志郎さん。

 

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