波風立男氏の生活と意見

老人暮らしのトキドキ絵日記

第30号/学校の応援団

2014年11月29日 | 【保管】腹ペコ日記

                 学校の応援団

 10月、11月は、大小さまざまな規模の教育研究集会が各地でひらかれている。というわけで、腹ペコ家もあちらこちらをまわっていた。その中で、とある学校のPTA活動の実践報告を聞いた。「先生たちが自分たちの子どもに勉強を教えてくれている。だから私たちは、先生が教育活動に専念できるように、手伝えることを手伝おう」、と、そんなような趣旨の父母の方のお話。それがまさに、戦後初期に各地でみられた学校と父母・地域の関係みたいで、私にとってはちょっと感動的だった。

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 宗谷でも教研活動がはじまったばかりのころ、「先生たちが一所懸命教育研究しているんだから、私たちは手伝えることを手伝おう」として、多くの父母や地域の人が手伝ってくれたんだ、と聞いたことがある。今でもそういうPTA活動はあり得るんだなぁ、まさに学校の応援団だなぁ、と思った実践報告だった。

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道徳教育論(下)

2014年11月26日 | 日記・エッセイ・コラム

(前号から続く)人間の心は似ているが少し分け入ると違う。道徳の授業はそれを認めあうのが出発点。いや、認めあうための教育。ここが肝心だ。自分が他から認められるには自分が他を認めなくてはならない。つまり違いを認めると言うこと。そうでなければ、他と違う自分を自分が認めることは難しい。

 さて「道に1万円」に戻る。立男の場合。間違いなく拾う。次に警察か財布かで迷う。そして、警察には未練振り切って届ける。本当だ…そのはずだ、きっと。未だ1万円を拾ったことが無いが。ン万円でなく、ン百円、ン千円なら…間違いなく拾う。そして…迷う。                                     

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 話を変える。あなたの目の前に大勢が苦しんでいる。あなたは少し遠くに家族を見つける。目の前には知らない人が手を伸ばして助けを求めている。あなたはどうする?もし救助隊員だったらどうする?取った行為を自分でどう評価する?と問う新聞コラムが。有史以来の難問だが「道に1万円」と同じ道徳的価値を聞いている感じもする。


画像は前回と同じく5枚の中の1枚。実物は木を削り無着色だが木炭と白のクレパスで。今回2枚、ものごとの白黒をつけるという意味では無い。

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道徳教育論(上)

2014年11月26日 | 日記・エッセイ・コラム

     

 道に1万円が落ちていたらどうする?と学生たちに聞いた。自分のもの派と警察に届ける派に分かれ、さらに「親に相談」というのもあった。もう大学生なのに…と思ったが周りは驚いたふうでもなくそのことに驚いた。面倒に巻き込まれたくない「拾わない」もあった。全員が自分の体験にもとづいて考え正直に話してくれた。

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 届け派は「それ以外ないでしょ!」とあきれ顔。自分のもの派が「金額によりますね」というので「ではいくらだったら(警察に届ける届けないのを)迷うの?」と聞いたら、5千円ぐらいかなと言う。拾わない派も「その金額なら…」危険回避がギリギリ可能かもと顔に。自分のもの派が「この前、家の前で風で飛んできた3千円を拾い家族みんなハッピーでした」と笑顔で実践報告。届け派は「そういうのは絶対におかしい!間違ってるしょ」と譲らない。道徳教育が騒がしい。こういう心の問題を上から一気に何かしようとする時には昔から碌なことはないと母親が言っていた。(次号に続く)

 

画像は一昨日に久々描いた5枚のひとつ。手の平大の「鉄の馬」。連休に旭川梅鳳堂で ブログ右上に「読者になる」ボタン。現在1名(エライ)読者もう少し増えたら感謝の気持ちで「波風立男氏の絵はがきセット」を送らせていただきます。

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高倉健さんご逝去

2014年11月25日 | 日記・エッセイ・コラム

  今月10日悪政リンパ腫で映画俳優、高倉健さん(83歳)ご逝去。忘れられないのは、刑務所を出所した主人公が、夕張のスーパー(炭鉱街の生協!)で一生懸命働く妻を物陰から見ながら、「男はみんな、ああいう女が好きなんだ」と若い二人に向かってというより、自分につぶやく場面。(1977年公開「幸せの黄色いハンカチ」)脚本と演出で作る映画表現を思わず忘れてしまう一言。一語で全体を、本質を表現する「高倉健」という俳優を知った。1年で10本という粗製濫造ヤクザ映画の役者だと思っていたから「意外にやるな」と生意気に思った。

 亡くなられて2週間。今日の新聞のどの週刊誌広告も「日本映画界の巨星墜つ」の大特集。載っていた写真を鉛筆で描いて気づく、顔の一つ一つの部品の立派さ、皺の美しさ。テレビの特集番組で「生き方全部が演技に出る」の言葉。故緒方拳さんも同じようなことを言っていた。生き方が顔に出るとも思った。相手役に何度か田中裕子さん。「ぼそっと」を受けとめられるから出演しているわけで、この方も既に名優なんだろうなあ。

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【その190】 不良みたいなこと

2014年11月24日 | 【保管】一寸凡師コラム
      不良みたいなこと
 
 自宅から10分ほどのガソリンスタンド。車を取りに息子と2人でプチ散歩。(凡師は洗車する時、車を預けて後で取りに行くスタイル)外はなかなかの寒さ。ズボンのポッケに手を入れて歩こうとしたら、息子が「お父さん、そんな不良みたいな事したらダメだよ」と一言。息子の一言にドキッとしながら「はい」と言って姿勢を正す凡師。2人で『石蹴り』ならぬ『氷蹴り』をしながら「はいっ!パスッ!」と歩く道は、息子の成長を感じる温かい道だった。
 さて、11月ももうすぐ終わり。今年も師走がやってくる。年末は家族でビッグイベントを計画中。せかせかした中で出発したくないので、(毎度の事ながら)計画的に仕事を進めたい。ダラダラと仕事を先延ばしにする事も、きっと息子に言わせれば『不良みたいな事』なのだろうから…。
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