波風立男氏の生活と意見

老人暮らしのトキドキ絵日記

長い髪

2011年08月31日 | 日記・エッセイ・コラム

 髪をゴムでしばったママヨさん。ハイキング・ウォーキングのQ太郎みたいなのは暑さしのぎだと言う。今日もセミが鳴いていた。

Photo_5     立男は今、人生で一番髪が長い。2年前の病院生活の「もし運良く生きられたらこんなことをしたいメモ帳」に「長髪」と書いた。このメモ帳、人生を大転換させるような決意は一つも無い。包丁を研ぎに出すとか、椅子を張り替えるとか、思いつくままに書いた。定年退職前分のはだいたいやり終えた。当時、今より20㌔やせていたから「太りたい」と書いたのが大間違いだった。面倒な人間関係面は勇気が必要だったが、まあ…。それにしても、馬車馬のように走ってきた立男が、退職手前で、「何をするために生きているのか」を考えさせられる機会だった。

    長髪は、入院中に伸びる髪を愛おしく思ったからだ。ところが、やってみるとこれが難しい。短でも長でもない「中髪」なのは迷いがあるからだ。暑いし、整えるのも面倒だ。学生時代、30日間嫌いな風呂に入らない記録を作った元気も今は昔(…よい子はこんなことをしてはいけません。真夏の挑戦で大変なことになりましたから…笑…涙)

    女性の長い髪は、我慢の産物だ。何の我慢かは知らないけれど。立男も昔、長い髪のママヨさんに心奪われたもんなあ。今は、ママヨさんのネズミのしっぽみたいな髪を前に、若き日の自分たちを思い出すのであった。あのころ、南紗織はよかったなあ。

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茄子の味

2011年08月27日 | 日記・エッセイ・コラム

Photo_5 すのは一週間ぶり。晩夏楽しむ。

  この茄子が旨かった。茄子はやわやわなものと思っていたが、どうしてどうして。豆板醤でピリッとさせた味噌炒めで。夏野菜の代表格、さすがだ。驚いたのは、噛み応え。今までの茄子は何だったんだ?

「隠居大学 よく遊びよく遊べ」(天野祐吉編:朝日新聞出版)読み始めから笑う、感心する。詳しい感想は後日に。さすが天野祐吉氏、★5の予感。
「学はあってもバカはバカ」(川村二郎:かまくら春秋社)インパクトある題名に騙されて読む。元「週刊朝日」編集長の肩書きや、知名人との交友、家柄を臆面もなく吹聴。この題名はこの作者にこそふさわしい。もちろん★はゼロ。警句や人生訓、仕事で得た教訓話なんかを退職後も口にしたがるのは「俺は君より偉い」と思っている証拠…。おまけに、本人のいないところで悪口言う気持ち悪さといったら。勉強にはなりました。

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【その24】  にわか家庭教育

2011年08月25日 | 【保管】一寸凡師コラム

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  凡師の田舎に銭湯があった。小学生の頃、友達と何度か一緒にいったことがある。古びた木の棚に服を入れるカゴ、ビンに入ったコーヒー牛乳、男女の脱衣場を分けるように鎮座する店の人。タイル張りの広い湯船は、いつも煮えたぎるような熱さのお湯で満たされていた。熱くて躊躇している少年凡師を横目に、胸毛の生えた大人の人がザブンと湯船へ。「こんな熱い風呂にPhoto_22入るなんて、大人ってなんてすごいんだ」。 今思えば、しょうも無いようなことに「すげー」「すげー」と感じていた少年時代。少年凡師が歩んだ子ども時代は、見る物全てが輝いて見えた。

 先日、息子と一緒に銭湯へ。銭湯は凡師にとって大切な家庭教育の場。洗い場で、ワッシャッワッシャと豪快にシャワーで泡とモラルを吹き飛ばすおじさんを見て、「シャワーは周りの人にかからないようにしないとね」とか、「次の人の為に、洗い終わったら洗い桶は裏返し、イスは中にスッとしまおうね」とか「にわか家庭教育者」に変身するのだ。

   今でも熱い風呂は苦手なので、少年時代に夢見た「大人」にはなりきれていないが、風呂上がりに息子と飲む「瓶のコーヒー牛乳」は格別。もちろん、「瓶牛乳の蓋の開け方」も抜かりなく教育している。 

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朝顔咲く

2011年08月25日 | 日記・エッセイ・コラム

 昨日、藍1輪。今日は藍と赤の2輪。玄関前に縦横1間ほどの緑のカーテン…というには葉の隙間がまだ空いているが…咲き始めた。昨年と同じようにつくったのだからそろそろ、と思いながら少し不安だった。8月25日開花は去年より少し早い。
 朝顔のことを書いた新聞コラムを読んでいただいた方から、「今年はまだのようですね?」と昨日言われた。散歩途中にある波風家の朝顔を気にしてくれていたようだ。


 蕪村の「朝がおや一輪深き淵のいろ」、この絶品の前ではあまたの朝顔の句は影が薄い…と20日の天声人語。花が咲き「絶品」を味わう朝の幸福。朝顔は真夏の花のようで秋の季語、とも書いてある。昨年の咲く咲かないのやきもき、そして待ったかいの打ち上げ花火のような開花を体験し、「朝顔は秋の花」に得心する。

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桐野夏生著「東京島」他

2011年08月24日 | 読書

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 琵琶湖周辺の知らない街の駅前本屋で。滋賀の出張中に読んだ2冊。

 「清子は、暴風雨により孤島に…漂着した31人の全てが男だ。たった独りの女…求められ争われ、女王の喜びに震える…『東京島』と名づけられた小宇宙に産み落とされた、新たな創世記」と宣伝コピー。「ロビンソンクルーソ」「十五少年漂流記」みたいなドキドキにも、コピーに漂うドロドロ感にもだいぶ遠かった。結末は…これしかないのかなあ。

 印象に残ったのは、「オラガオラガのガを捨てて、オカゲオカゲのゲで生きろ」をさも大事そうに口にする脇役「オラガ」だ。島住民の精神的リーダーを自認するが軽薄、気弱、残忍、自分本位。手垢にまみれた警句を深遠な哲学のように語る何とも言えない気味悪さ。昔、この警句を身近な2人から伺い全く異なる印象を持ったのを思い出した。夜になっても30度を越える琵琶湖湖畔にて。桐野夏生著「東京島」(新潮文庫)580円。★★★☆☆

      もう一冊は、阿部夏丸著「父のようにはなりたくない」(講談社文庫)この標題で買わされた。読みたくないが読まなければいけないような感じ…8つの短編集。内容もそうだが、言葉とリズムがすーっと心に心地よい。こんなにストレスを与えない文書もあるのだ。表現を見習うお手本のよう。シク(泣く意味の)36とハッハ(笑う意味の)64をあわせてちょうど100、という人生訓も新鮮で。★★★★☆

 
出張先ホテルで、あの日大三高の応援団350人と。大阪泊できないベンチ外の野球部選手や、応援生徒らの謙虚さ、礼儀正しさに驚く。老化で(違う!廊下で)うろうろの立男に気持ちよい朝夕のあいさつ。大きく「祝 優勝」の看板が玄関に飾られた夕べでも調子に乗らず、はしゃがない。また、全国中学女子バスケ準優勝校のチームとも同宿し、これも立派だった。

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