波風立男氏の生活と意見

老人暮らしのトキドキ絵日記

なくなりそう

2024年07月15日 | 日記・エッセイ・コラム

ーパーのレジも、ガソリンスタンドもほぼ全部がセルフになるのは時間の問題だろうなあ。飛行機もホテルもスマホで決済を完結できる時代。こういう対面商売は例外はあっても高価廉価問わず進む。この頃、「このままだと無くなるな」と感じているのが3つ。

1つは新聞、いわゆる全国紙と有力地方紙。少し前まで仕事の都合と退職後も習慣で家に配達してもらっていたが、だんだん読まなくなり読めなくなった。土曜日だけ朝日をコンビニに買いに行くが、自分に関係無い記事と広告の多さ、高額な紙代、そして無料のスマホ情報で「なくなっても不思議でないなあ」なのだ。

2つめはTV放送。薄っぺらなグルメと旅情報と「お笑い」が毎日毎日飽きもせず続いてる。誰が見ているのだろう?昔言われていた馬鹿製造機械TVは本当だ。公平公正なはずの公共放送はニュースと解説が危なく、民報含めて良心的なのは夜遅くか固い感じに扱われていて敬遠されがち。「なくなりそう」の前段の「必要ない」の段階になってきてないかい?

3つめは教育。子どもを安心して産んで育てることに確信が持てず、先生も誇りと夢が持てないのだから教育は間違いなく死ぬ。学校=教育ではない。周りを見渡すと、人と人で営まれる以外にない分野が軽視され、従事者の我慢も限界を超え崩れ始めている予感。医療も看護も介護も保育も・・・・子育ても教育も。
当市の先月の出生6人、死亡41人。人口半減は遠くなく小中とも全市で1学校1学級分でことたりる。全国も同じはずで、まさかこれを見越して、教員数も待遇も改善しないのか、と思っている。

この3つ、無くなると凄く困るな。


画像は、『理想的本箱』(NHKEテレ)の「時間に追われている時に読む本」として紹介された絵本『まばたき』(穂村弘・酒井駒子)でこの画面が映された時(録画なので停止して)にスマホで撮影。ハッっとしたのはお婆さんの三つ編みのせいかな(笑) この番組で紹介される本は10代対象らしいが、読んでいたり家にあるのが多い。それに比べ『100分de名著』のはほぼ読んだことが無い。この違いは良いなあ昨日、数年ぶりに波風食堂営業。鰊うどん、稲荷ずし、デザートにアイスクリーム(「hagennderu  tyuno」)、波風ブレンド珈琲。食べてもらってる最中に「おいしいしょ?」と訪ね、ママヨさんに叱責受ける(涙)。すごく美味しい、と言ってもらった(喜)。

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これが欲しい 考 (続き)

2024年07月09日 | 日記・エッセイ・コラム

しいモノというか、お金で経験してみたいモノ&コトがすぐに浮かばない。胸に手を当てるて(そんなことしないけど)、欲は厳然とあり1万円前後(これが上限、何千円で迷うのが通常)の食材や工作材料や日用雑貨選びはワクワクする宝さがし、ママヨさんの毎度の注意も高齢いや恒例の無視。お金持ち老人はどんなのを欲しがっているのかなあ、知りたくもないが、お金でそんなものしか買えないのかと馬鹿にしたい。

に高額な持ち金は、暇があれば「何に使おうか」とか「どうやって増やそうか」という楽しみになるのだろうか、知らないけど(笑)。余計なお世話だが、それは心の余裕でなく心の隙づくり。騙されたり躓いたりの原因になりかねない。前に、必死で働いて店を持った教え子から、仕事を失って困っている人が相談に来て「楽して儲ける」ことばかり尋ねてウンザリしたという話を聞いた。この相談人(これもまた教え子なのだが)が、最も必要な相談相手から人生の大切なことを微かでも感じて欲しいと願った。
波風氏の幸運は、楽して儲ける人が周りにいなかったことかもしれない。そういう人の強さと優しさに囲まれていたことかもしれない。

『あ・い・た・く・て』(工藤直子作)は、誰かに「みえないことづけ」を渡すために「あいたくて」だが、この前、飴玉を口の中で転がすように気楽に味わっていたら、舌が止まった。「俺はもしかしたら、一番欲しかったものを既に手に握ってるのかもしれない。失ったものや手に届かないものはたくさんあったけれど」という気づきに。
本当のことは目に見えない(「星の王子さま」にあった言葉)、本当に欲しかったものも既に「も・っ・て・い・る・も・の」 も言葉に出来ないようだ。確信というか啓示というか、手を当ててもいない胸にストンと軽く響いたのは確かだ。


近況報告的返信葉書5枚書く。当地は寒さで花も野菜も縮こまり、日本の民主主義は東京都の知事困りなんて書いて前回記事中の「ウンコ踏ませる念力」引用したライン(女性40代と女性60代から)届く。ウンコネタは不滅(笑) 小説『プールサイド小景』(庄野潤三)読む、戦後間もない頃の小市民的生活が夫の使い込みで脆く崩れる中の日常的奇妙さを読む。遠藤、安岡、吉行とも違う家庭小説。波風氏が生まれた頃の平凡な題材を扱った小説を現在刊行中の文庫で読めるとは。

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これが欲しい 考

2024年07月09日 | 日記・エッセイ・コラム

な奴に嫌なことをされた仕返しをしたいのだけど全然浮かばない。念力があったら、怖いお化けの夢を見させる、歩いていてウンコを踏ませる、食堂の割り箸を何十本も失敗させラーメンはだんだん冷たくなりテーブルの上に半端な木片を山積みにさせる、みたいのしか浮かばない。
それと同じように、「これが欲しくて」が浮かばない。

からうすうす感じていたことが老いるほどにはっきりしてきた。旅行嫌いは計画を立てたりチケットを取ったり並んだり歩かせられたり帰って来てからの片付けが面倒で我慢できない。行き先を入力したらスパーンと一瞬で現地到着・自宅帰還なら勘弁してやる(笑)。グルメも懐かしい味が有り難くなり、貧乏に育った基盤と健康志向&小食変身の後半生で家飯一番。切り干し大根、煮豆、煮魚、麻婆茄子とか、前は見向きもしなかった茶色系惣菜が好物になりTVグルメ番組は『サラメシ』だけ。

しいモノで浮かぶのは家。冬温かくて地下に温水プールと運動設備のある家だが1億円以上はかかりそうだから断念。というか文章構成上無理して捏造した欲求。ぐっと下げて1千万~百万クラスも全然浮かばない。貧乏人というのはそういうことなんだな。5~10万円くらいだと全巻揃いのマンガ、希少で高価な画集、評価高いサブスピーカーが浮かぶが「どうしても」の熱量低く、終活想定のモノ減らしに背く。(長くなってきたのでここで一旦切り続きは次回)


画像は昨年描いた紫陽花。今年はこの時より1週間近く過ぎているのに未だ花芽段階、エンドウ豆はそれも未だ。今朝、ママヨさんの苺畑で4粒収穫したが冷害状態が続く  夏の恒例『昆布干手伝い』初日も今月中旬までは悪天候で無理とのこと。日本中が晴れ渡り暑さで人命まで危うくなっている今、当地は冷害状態。東京の息子たちから「ウラヤマシイ~」の絶叫が聞こえる。

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『くさい』話に続く話

2024年07月06日 | 日記・エッセイ・コラム

(前号から続く)
価値観の違いはそれぞれの人の美の感じ方の違いであり、人それぞれの暮らし方のセンスだと思う。
助平は異性に対する興味と関心が人間的愛嬌のある様だが、粋じゃないと『助平くさい』になり、ケチは出す出さないの基準が明確で、自分のために貯めるだけの出し惜しみの『けちくさい』とは違う。微妙なのは『うそくさい』で、誰かを困らすのは害だが話を盛って楽しくしてくれるのは善。やりすぎると軽薄で信用なくすが。

生まれてこのかた、波風氏は金持ちになったことが無い。だからお金があったら何を買うかという希望も無い。いつまで経っても貯まらないので諦めた(笑)。定職に就いて定年退職まで働いたので完璧貧乏ではないが、「自分はお金以外は恵まれた貧乏」という事実と自覚が、明るさ気楽さを与えてくれる気がする。

ママヨさんの生い立ちを知り、同世代でこういう貧乏な人がいるものなのかと驚いた。水道と電気が無く学校へ通うのも物理的経済的に大変だった人を他に知らない。
だが、ママヨさんを貧乏くさいと思ったことが今までほぼ無い。波風氏は・・・・偏った貧乏くささがある(笑)。「売っているものは作れる」「お金が無くても無いなりに暮らせる」「今あるものを大切に使い切る」はママヨ語録にあるものだが、老いるほど新鮮で深みを感じる。
こんな言葉を面白がっていたら、『人間くさい』人間に少しは近づけるかもしれない。


画像はデザインのサイトで拾った。こんな手芸画像を保存しているのは理屈抜きで心惹かれるから。手でつくる暮らしのものは人間くさい 読んで疲れるドラマ性より人生肯定の小説を読みたくなってきた。庄野潤三『プールサイド小景』を読んでみようかな。

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『くさい』話

2024年07月03日 | 日記・エッセイ・コラム


貧乏
は事実だから素直に受け入れるが『貧乏くさい』はゴメンだ。同じように、ケチとケチ臭い、助平と助平臭いなんかも前者は許せるが後者は言われたくない。先生と先生臭いも(笑)。辞書に〈(造語)好ましくない意を表す体言、またはそれに準ずる句や形容動詞の語幹について、その程度がひどくてとても受け入れらがたい気持ちを表す。「うそくさい」「馬鹿くさい」〉とあった。程度の問題かなあ、ちょっと違う気もするなあ。自分でも良しと思わないが他者から悪く思われるところにポイントがあるのではないかなあ。

靴下に穴が空いていたり、シャツの首回りが綻びてそのままならだらしない、というか貧乏くさい。それにツギを当てたりかがったりすれば素敵な貧乏。美しい意匠で仕上がりなら新品より嬉しい。
先日、旭川の上野ファームを初めて訪れ感激した波風夫妻。野の草花と薔薇やクレマチスや芥子などが混栽された美しさに歓喜したが、「雑草だらけであれなら実家の花畑の方が美しい」、「入場料1000円は高すぎ、無料が妥当」などの感想があり、同じモノを見ても全く反対の感想、価値観の違いがあるものだなあと思った。(書いていて面白いので気が向いたら続編あり)


画像は、最近お気に入りの足袋形靴下。5本指より履きやすく親指と人差し指を意識した歩き方ができる。通販で買ったら色がイメージと違う。ババ臭い(涙)、ママヨさんに「いつもお世話になっているので・・・」とプレゼントにしようかな 波風食堂の水道パイプが壊れ修理して貰う。無料にしてくれたのでお礼に燻し柿の種と波風アイス『ハゲンデルチュウノ』。波風謹製品、せっせと作りお礼品にしてせっせと配る、貰ってくれる側の血圧と糖尿を心配しつつ。

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