波風立男氏の生活と意見

老人暮らしのトキドキ絵日記

幸せの小鳥

2012年07月30日 | 日記・エッセイ・コラム

Photo 土曜午後、29年前に担任した子どもたちが「お祭り」をしてくれた。風船や紙飾りをつるし、「祝 還暦+再就職」の一文字幕も。今年も子どもの子どもも来てくれた。人生の要所要所で励ましあってきた人間関係、波風家もずうっと助けられてきた。黙々と肉を焼きつつ気配りする男子、全体を考えて気配りする女子…負担感を持たせない…「楽しいのでやってます」精神は、波風食堂の心とピタリ一致する。立派な「波風食堂」暖簾をいただいたから言うわけではありません。道内、道外からも来てくれた。

玄関前焼き肉は今回で3年連続。高齢化、いや恒例化が凄い。ママヨさんが「昨日はおさわがせを…」と両隣にあいさつに行ったらメロンをもらってきた(笑)立男は寝ていた。だって平日8時就寝が昨日は12時半だもの。今年は親版もあった。子も親も仲が良いのだ。病気や介護、年金と老後を交流した(笑)何だか学級PTA懇談会みたいだった。最後に子どもたちと合流し歌を歌った。聖が「母さんの歌を初めて聴いた」と言っていた。赤いバラをいただいた。描き残しておこう。

日曜午後、埼玉から来てくれて明日帰る子どもを囲んでいた時だ。窓を叩く音がしたので外へ出た山田君がぐったりしていた小鳥を拾ってきた。病院か?保健所か?とオロオロしていたら、水を飲み糞をして元気になった。指を近づけたら甘噛みして、開けた窓から飛んでいった。「走れメロス」みたいだった。立男家の玄関に、幸福来訪の布の小鳥を飾っている。このブログを書いている今朝、盛んに小鳥のさえずりがさっきから。きっとあの鳥だと思う。

右側の画像のダブルクリックを。パラパラ漫画風に写真公開。但し、情報の流失と拡散防止(笑)のため画像加工済。

右袖の2010と2011の「ギャラリー」を今月限りで閉鎖、ご訪問に感謝今日から「波風食堂、準備中です。」の入り口作りました。お立ち寄り下さい

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小説「トガニ」-読む前

2012年07月28日 | 読書

Photo 【7月17日】韓国の話題作の作者を2面「ひと」欄(朝日)で紹介。
障害児学校、性的虐待、校長も直接関与。想像を絶する事実をもとにしている衝撃。世論を動かし法改正の起点になった小説「トガニ【るつぼ】 幼き瞳の告発」(孔枝泳著【コン・ジヨン】:新潮社)の作者。「人権」が印象、読みたい。今年5月30日発行。蓮池薫訳の全286頁。
【7月20日】ネットで発注。
学校を改革する」(佐藤学著:岩波ブックレット)、「教師になるということ」(池田修著:ひまわり社)も一緒に。「学校を~」は発行直後のせいか大型書店で探し無かった冊子。
【7月22日】道新の書評欄に「実在の事件描き社会揺さぶる」(評:楊逸)と「トガニ」紹介。

【7月24日】3冊まとめて着。
    「トガニ」巻末の作者の「人生について多くのことを知れば知るほど、人間についての愛着Photo_3 が冷め…不思議なことは、冷めれば冷めただけ、人間に対する畏敬のようなものが共存」の言葉から、読む前の深呼吸を促されるみたいな感じが。
 訳者あとがきで、作者は処世のために人権を重んじない社会変化に危機感を持ち、普段の生活の中で悪に目をつぶらず、自分にできることをし、一つの流れにしていくことが社会の不条理に対抗できる道と。そこでの寛容さが「社会を変えるためにではなく、自らが変えられないようにするための戦い」に立ち上がらせる鍵としているのではないか、とも書く。訳者の生きてきた道も想像して。
【7月26日】大津いじめ自殺事件で加害者家族がネットで晒されている尋常では無い状況で、昨年7月ノルウェーで77人を殺害したテロ事件の司法的総意として「犯罪要因は、①幼年期の愛情不足、②成長時の教育不足、③現在の貧困…犯罪者に対し社会は苦しみでなくその不足を与えることの一文(朝日「正義を掲げ追い込んだ先に」:森達也)
【7月27日】「児童虐待6万件 21年連続で増加」(朝日)、10年前の2.5倍、10年度死亡98人(うち心中47人)。同紙に左記画像の読者の声が…ホッとしつつ、ドキっとする一文。

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【その70】 ダイエッター

2012年07月26日 | 【保管】一寸凡師コラム

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 先週お伝えした日曜大工。やりたいことがたくさんあって、なかなか着手できずにいる。今週末、天気を睨みながら挑戦したい。

 さて、仕事の方も一段落。毎年この時期になると、「キムタクのように真っ黒に日焼けして、キムタクのようにタンクトップから筋肉質の体を覗かして、キムタクのように大きめのサングラスをかけて、キムタクのように海辺で犬と戯れて、キムタクのように歌って踊れて演技もできて・・・」と夏の目標を掲げるのだが、今年は違う。

   今年の目標はズバリ「ダイエット」。健康診断の70 結果を2通もらってからというもの、気の小さい小生は毎日オロオロ。昼食のご飯を残したり、夜ご飯の量を減らしたり、通勤で歩いたり、エアロバイクをちょっとこいだり、wiiリモコンを大げさに振ったりといった「文化系ダイエット」をしてきた。しかし、「最後の侍」を名乗る以上、中途半端な気持ちで物事に取り組む訳にはいかない。

    そこで考えたのが、お盆で帰省する「秋田の気候」を利用したダイエット。名付けて「夏バテダイエット」作戦。秋田の夏は30度を超える日が多く、湿度が高くジメジメした日が続く。修行の場として捉えれば最高のシチュエーション。

    「夏バテダイエット」作戦の概要はこうだ。秋田では食が細ることが予想されるので、帰省する前にとんかつや焼き肉、ラーメンといったこってりした食事をたくさん食べておく。暑いと夜も眠れなくなり体力が低下するので、帰省前はなるべく運動を控え、体力を蓄えておく。歩いて出勤するなんてことは絶対にダメ。秋田ではなるべく寝て過ごしたいので、寝ながら読む本をあらかじめ用意しておく。

    ダイエットが成功する気はしないが、作戦は遂行できそうな気がする。

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定点観測【映画】

2012年07月25日 | 読書

Photo   「殺人以外は何でもある。刑務所の方がましだ、規律がある」と言われた学校の教員だった昔。警察に頼る意外、解決の道は無いと考えた時があった。30歳のころだ。「教師としてのあなたは根本が間違っている。そう簡単にその根性は治らない」とはっきり言われた。「先生たちでだめなら、親全部に来てもらえ、それでもだめなら地域住民みんなに来てもらえ。それでだめなら警察も考えろ」と言われた。この先輩からは、「暴力を根絶するために、教師は暴力で死ぬことも恐れてはならない」とも教えられた。

  さて、「あの子を探して」(1999年の中国映画。 監督:張芸謀【 チャン・イーモウ】)あの時の衝撃的反省に続く今の自分、教員としての覚悟を検分する映画だ。「ここまでやったのだから(自分の責任は果たした)、私以外(その筋の専門家)がやってくれ」という、自分の奢り、弱さ、依存心…自立できない自分を自己点検する座標軸が…立男には、何年経ってもわからない教育とは何か、教員とは何か、授業とは何かを考える。教職をめざす学生と一緒にこれを見て、前期授業を終える予定だ。指導力とか、指導技術とか、方針とか計画とか、管理職が、行政がどうしたこうしたとか…どうでもいいとは言わないが、根本的な問題は教員の「子どもを守る姿勢」だ。どんなに深刻で、どんなに解決の糸口が見つからなくとも、だ。この地も、奈良、埼玉、滋賀も…そこに教員がいる限り。

「あの子を探して」登場の子役は、すべてが舞台になっている貧しい農村の子どもたち。電気もない村だ。この映画で、中国へき地の教育条件が大きく改善されたらしい。13歳の先生役のその後は…驚く。立男は同監督の「初恋の来た道」も好きだ。これを好きだと思える人も好きだ(笑)

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定点観測【絵本】

2012年07月24日 | 読書

 立男は今年3月定年退職した。いや、退職できた。送別会Photo で「定年退職が間近になるにつれ、終われることの難しさを知った」とあいさつした。運と偶然と周りの支えで続いた。50代前に3度辞めたいと思い、50代で2度辞め無ければならない事態に。だから、というわけでは無いが疲れて休んだり、途中退職は至極あたり前だと思う。自身に重ねてつくづく思う。

 さて、紹介の絵本「からすたろう」(絵・文:八島太郎、偕成社)。ママヨさんがやっていた子育ての読み聞かせサークルにユニセフから寄贈された絵本。30年前になる。貸して3度失い3度買った。教員の自分を定点観測してきた道具。 苦しいと開けず、一息ついて開いてきた。この頃、「いじめ」が語られても大事なことが語られていない不安が増している。子ども、親、先生の信頼関係、相互の信頼関係はどこかで聞いたようなスローガンでは築けないし回復もできない。いじめ・自殺事件の報道もそうだが、声高な批判に比して意外に「人権」が語られず、希薄な人権感覚に不安を持つのだが、どうなんだろう。

    4月1日からの大学の前期授業も4ヶ月、来週が最終講義。学生と考えたい。教育とは、学校とは、教員とは何か。この絵本の読み聞かせ、小1を前に7年前にやって以来だ。あの時、隣の小学校に頼んで「成績が良いことよりも大事なことって何?」という授業だった。この絵本を久しぶりに手に取ったのは、何かに救われたい気持ちからだ…。

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