『知進知退 随時出處』(進むべき時を知り、退くべき時を知り、いつでもそれに従う)という八文字が、相撲の立行司の軍配の表面に。稀勢の里が千秋楽の土俵に上がった理由を書いていた昨日の朝日(元横綱審議委員・内館牧子さん寄稿「『知進知退』に従う強さ」)で使っている。この言葉、行事が差し違えたら切腹の覚悟を表していると聞いたことがあったが、こういう意味になるのか。 ・・・
内館さんは言う。今回、稀勢の里の「あきらめない心」を人々は褒めたたえ、それはその通りだが、他がなんと言おうと今は「進むべき時」で休場という「退くべき時」ではないと稀勢の里は知っていた、と言う。この八文字が背骨の人間は強く動じないともいう。だから退く時は「散り際千金」に値するだろうとも。
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相当前から、65歳には『家事手伝いの変なオジサン』に進化しようと思っていた。その日から、それまでの仕事に関することは口にしないとも決めていた。ただでさえ責任を持たない立場なのにぐずぐず語ってきた。これ以上は天が許さない。このブログ自体そのための思想的覚書が目的だ。ところが、うまく退くことができなくなった。世の中の仕組み、大人の事情が「退く」のを許さない。そんな中の何とも落ち着かない65歳の誕生日当日が千秋楽。「表情を変えず、痛いと言わず、昔の日本人を思わせる。何とも魅力的な…」30歳の横綱のたたずまいが、中級老人初日の波風氏の心に痛いほど響いた。
久しぶりに描いたイラスト。前回もいただきものの蟹(タラバ)だった 秋田の凡師さん、東京の腹ペコさんから無事着いたのメール。鼻息嵐さん札幌へ、M君は根室へ明日から4月。誕生日も来たので年金の手続き。申請しなければもらえない。少し面倒だが年金事務所も確定申告の税務署も意外なほど親切。