波風立男氏の生活と意見

老人暮らしのトキドキ絵日記

『マチネの終わりに』読む。

2019年08月25日 | 読書


でうどんを作りそれを寝かしておく時間に読む。恋愛小説『マチネの終わりに』(平野啓一郎著:毎日新聞出版)。新聞小説だから「次にどうなる」が巧み、国際的なギタ-リストとジャーナリストの中年間近の恋い模様、そんな絵空事を品と無駄のない華麗な文体で読ませる。退職老人が、何かの間違いみたくこんな小説を読むのも悪くはないなあ。

の作家を読んでみたいと思っていた。積極的な政治的な発言もバランスが取れている。図書館の棚から借りた。発行日の割に本がくたびれているのは大勢が手に取ったからだ。30代の終わり、アーティスト、ヨーロッパ、恋と愛、一人の人間が浮かんだ。彼が家に忘れていった文庫本がこの作家のだった。

愛小説は今読まない。昔は、宮本輝、立原正秋、高橋治を読んだ。中里恒子『時雨の記』が印象深い。ドラマよりも、言葉で表現するのが至難な恋や愛を言葉だけでどう納得させようとしているかが関心事。『食』にまつわる本を乱読したのも同じ意味。今回の読書、自分の体験とは全く重ならないが(笑)、自分の読書体験には連続していた(感)。「こういうのはあの本と同じ」、「終わらせ方が上手い。始まりの終わり」、「必然的な音楽と国際情勢が渡辺、高樹、村山なんかの卑俗さと一線画す」。


昨日の波風食堂昼夜開店について公式裏ブログにさっき書いた 鎌田式『(骨密度養成)かかと落とし』『(尿漏れ防止)スクワット』始める。慣れると楽、忘れて再開だと苦。身体の記憶は頭より凄いかも映画『マチネの終わりに』が今秋公開。福山雅治×石田ゆり子、イメージ違うなあ。※『マチネの終わりに』特設サイト

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9月の波風食堂 計画

2019年08月22日 | ご連絡

 

公式裏ブログ「波風食堂、準備中です」に、『9月の計画【波風食堂】』を掲載しました。

     

波風立男氏にとって、『波風食堂』そのものがひとつの作品なのかもしれない。いや絶対そうだ(笑)。波風氏のイメージにある色や形や手触りの空間を「こんなものを作りましたが・・・」と提案し、訪れてくれた方々と一緒に作品を味わう展覧会会場。次々に人が出入りする風通し良いゴッコ遊び空間。うーむ、なんて哲学的表現(笑)。閉店日(始めた時から決めている)には間があるから、もう少し遊んでいられる。

数十年ぶりに自転車に乗る(汗)。ハンドルがふらふらする。免許返納には体力と技と、あきらめられる人生観も身につけなければ。

    

画像は、昨日のブログに書いた魚。小さいのは天麩羅、大きいのは塩焼きで。久しぶりの川魚。美味かった。こういうのを前は画材にしていたのに・・・芸術より食の勝ち。

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波風新聞『面白荘』 3号 発刊しました。

2019年08月21日 | ご連絡

1面は『子ども食堂』の経済的自立を扱った新聞記事から。波風食堂という『大人食堂』の応援状況も数字で説明。2面は『ふだん暮らしの中の美』で、先日買ってしまった彫刻作品と、野外写真展のこと。3面に退職直前で書き残した『不良定年の原則(前編)』の再録。波風食堂のお客さんとの会話、波風ロゴマークの由来などを4面に。

3日で作成した今回。だんだん早くなってきた。PCの使い方を思い出してきたことと、「作ってしまうことに意義がある」と2つのブログ記事から気ままに転載すべしと決めたから。そうなると、記事が多すぎて選ぶのが苦労に。ウーム。次号は紙面デザインで遊びたいなあ。今回のも窮屈な感じがするからね。


9月の波風食堂予定を裏ブログ『波風食堂、準備中です』に近日中に掲載予定。今日の夜も近日中なのかなあ。

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ふだん暮らしに美

2019年08月19日 | 日記・エッセイ・コラム

日、屋外写真展を見てきた。主催者のことを知らなければ会場に行き着けない、街から離れた林の中の秘密基地。木の小屋、濃い樹影、広い畑、行儀良く整列している植生10年目の松に「ラミネートで被ったから雨でも大丈夫」と飾られたMさんのたくさんの写真。この地の自然描写が、この地に展示されている何とも言えない一体感と開放感。こういう空間を工作するMさんに感嘆。

Mさんは、写真、油絵、素描、織物、数々の工作をする。年末にいただく蔦と木の実のリース、四季折々の風景写真、「アトリエ華」を飾った旦那さんの木工作品も今は波風食堂に。前は「色々なことができる多趣味な方たちだなあ」と思っていたが、今回で「普段の暮らしに美しいもの=楽しいことを、発見し作り出す人」なんだと思った。単品では見えないが全体に触れ始めると、日常と美が不可分に密着している。

風食堂店主は決めた。「ふだん暮らしの美」みたいな展覧会だ。最初の『ギャラリ-波風』。来週、非公式開店日にお孫さんを連れてやってくるからその時に一気に決めてしまう(笑)。Mさんの感覚の一部しか展示できないが意味は大きい。枠にきゅうきゅうとする小賢しい美ではなく、「好きだからやってます」的な天衣無縫な美、
昨日の帰り、ずうっと欲しかった吾亦紅の苗と、長ネギと砂糖漬けにしてケーキに飾れる青い花のハーブをもらった。


 東京から帰省中のデザインが仕事の波風二郎君、この写真展に強い印象を残したよう 「うどんは確かに美味いけど、本物の店屋に比べて若者にはインパクトが無い。」と二郎君からの厳しいご指摘。昨日の開店日、初めて高校生ご来店。

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彫刻を買う。

2019年08月16日 | 日記・エッセイ・コラム

さな彫刻作品を買う、いや買ってしまった。石を彫る杉崎正則という作者。東日本大震災慰霊の大きなモニュメントも作り宮城に住む。『祈り』をテーマにした小品の展覧会で「いいな」と思った。手を合わせ祈る姿がほとんどの中、このシンプルな作品の前で立ち止まった。少し話ができた作者に好感を持った。仏壇の横に置く台を作ったらその真ん中に置こう。

名は無い。「手向ける」という言葉が浮かんだが、こちらから神仏にささげるというより、向こうの方から自分が祈られる感じがする。小さな手なのに静かに易しく包んでくれるような柔らかさがあり、両手で包み込んで撫でてみたりする。何となくユーモアも感じて笑う。この手相、波風立男氏と同じ(笑)。お金も無いのに「これ買います」と言ってしまった。

しい天皇が『深い反省』を継承し、この国の首相が相変わらず口にしない、昨日の終戦記念日。今年も戦没者追悼の慰霊碑の見事な筆跡を前に考えるものがあった。


今までに、この作品が欲しいなあと4度思ったことがある。全部が売り物。1度はもたもたしているうちに他の人に買われてしまい、2度は「あなたには売らない」と言われた。

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