波風立男氏の生活と意見

老人暮らしのトキドキ絵日記

【連載1】 見て見ないふりしてた

2013年03月31日 | 日記・エッセイ・コラム

Photo  やっと春の日射し。窓を大きく開け、未だ残る氷雪で濾過された鋭利な空気を部屋に入れる3月末。訪ねて来られる人、映画やTV、うつらうつらしながら浮かぶとりとめのないことを、ぼんやりした頭で考えてみたりする。どれもこれも、立男(61歳)自身の弱さを省みることになる(全3回で)

【連載1】見て見ないフリしてた

 NHK連ドラ「純と愛」昨日終了。「朝から気が重い」と思いつつ見続けた。毎度の予定調和破壊と、「幸せとは」「家族とは」を連ドラ史上最もウザイ女主人公にがなり立てられた半年間。だが、この気の重さは、自身の「都合の悪いことを見てみないふり」「他人の目を気にして生きる」ことへの強烈な糾弾、自分の弱さの嫌悪だったと気づく。
 一昨日見た静かな映画も、このTVドラマも、真摯な人生肯定の賛歌…3.11の鎮魂と共生が重なる。春はうつらうつら過ぎていく。(続く)

コメント

【その104】 カンッ!カンッ!

2013年03月30日 | 【保管】一寸凡師コラム

Photo
 3月も残すところわずか。先日、春の陽気に誘わ104
れ、家の前で雪割り(氷割り)。結構な勢いで顔に飛んでくる氷の破片、「カンッ、カンッ」と響く音も1年ぶり。冬の終わりを感じさせる。

 さて、凡師の職場では4月から新年度のスタート。新たな気持ちと決意を持っての「始まり」となる。今は「始まり」に向けての準備中。どの職種でも同じだと思うが、準備に手を抜くことはできない。この期間、凡師の頭は煙がでるぐらい回転するのだが、しばしば思考が行き詰まりフリーズしてしまうこともある。そんな時、凝り固まった思考を「カンッ、カンッ」と割ってくれるのが荒馬さん。凡師には無い視点、人を唸らせる理論、そして何より考え方に力強さがある。

 凡師にとっての準備期間とは「荒馬さんから聞いた事や教えてもらった事を、あたかも自分が考え出した理論のように職場で話し、周りから『凡師さんってすごいよねぇ』と褒められ、「いやいやいや、そんなことないよ~」と目尻を下げながら得意気になる」期間でもある。

コメント (1)

東京家族

2013年03月29日 | 日記・エッセイ・コラム

 昨日、「東京家族」を映画館で。
   こんなふうに年をとり、亡くなるのは自然なこと、いやとても幸せなこPhoto
とだ、と思った。子どもたちの住む忙しく狭い東京で、老夫婦が暮らす自然豊かな島で、人はすれちがい、理解しあい、その日その時々に笑い、泣き、生きている。制作途中に遭遇した3.11で大きく作り直し、山田洋次映画の集大成という評もある映画。こんなふうにしみじみとしたドラマをこの頃見てなかったなあ。

   夕方5時少し前に始まり、終わりが7時過ぎ。長く感じなかった。ママヨさんが今月末で仕事を辞めることもあり、少し豪華な夕食を、という気持ちもあったがこの映画の後ではそんな気も起こらない。帰りにホカ弁求め、家でしみじみと映画の感想交流で晩餐。2日遅れの立男61歳誕生日祝いも兼ね。この弁当、立男が好きなものものばかりで、20年間これ以外買ったことがない。今回も旨かった。幸せは、こんなところにも…。

コメント

1面トップの教育記事(下)

2013年03月26日 | 日記・エッセイ・コラム

3/25の前回から続く】
 2面の見出しは「教育の平等 細る期待」、「(高Photo_2
所得の家庭の子ほどよい教育を受けられる)格差容認 各層で増加」。「(高所得の家庭の~)やむをえない」が過去2回の40%台から53%に。逆に「問題だ」は50%から40%と書いてある。東日本大震災の傷跡がまだ回復してない中でのこの数字、本当か?教育だけは平等、格差を持ち込まないのが学校と考えるのは、ノスタルジーか、メルヘンか。こんな競争と自己責任の空気は、「困ったときに誰にも相談できない」先生と親を増やすばかりだろう。学校教育はさらにサービス業へ変質し、子どもに最悪の教育環境を与えることになってしまう。歯を食いしばって、まともな教育を実現する意欲を根本から削ぐような話だ…と立男は思う。


 だが、この調査結果が国民意識を正確に表現しているかと言えば違う。いじめや体罰問題、3.11復興支援に対する声はもっと健全だ、教育の平等が死んだとは思えない。今回調査で、「やむをえない」と「問題だ」の一見相反する回答も、聞き方次第で全然違う結果になると思った。前回も書いたが、調査対象数も範囲も疑問なものを「全国調査」結果と称して全国紙1面掲載には大きな疑問だ。まあ、結果の一人歩きを意図して、操作感の強いアンケートであっても、「(教育格差)4割が問題視」をまだ残っている健全の証と見るべきなのかもしれない。【終わり】

……………………………………………………………………………………………………………………………………………

今朝、「衆院選 初の無効判決」、「橋下市長の思想調査 違法」のニュース。法と民主主義は未だ残っている イラストレーター小幸さん、23日に札幌の三岸好太朗美術館ミニリサイタル。立ち見も出る盛況、すごいや。おめでとう 画像はママヨさん作クッキー。チョコ、フルーツに生姜。Wクリックで動くよ。

コメント

1面トップの教育記事(上)

2013年03月25日 | 日記・エッセイ・コラム

 気になった先週木曜の朝日朝刊。「学校週6日制」と「教育格Photo_2
差」に対する保護者の意識調査結果だ。

 「学校週6日制 8割賛成」の大見出しには驚かない。「ゆとり」から「学力向上」に変わり、増えた授業時間数は、現行5日制の枠で収めるには無理がある。元々、わかるまで聞く・教える「ゆとり」なんか無いのだが、それが「半ゆとり」になり、ついに「反ゆとり」だ。この矛盾で学校現場は四苦八苦し続けてきた。
   親の生活も年々厳しくなり、共働きで土日に両親不在は増え、金かかる塾や習い事は減っている。週6日制の背景に、競争と自己責任を当然視する社会風潮、極めて巧妙な「学力向上」大作戦がある。だが、「週6日制」を教育問題解決の出口のように扱うのはおかしい。

 週5日制を、学校が、保護者がかつて求めたことは無い。この矛盾だらけの「週5日制」教育の中、子どもを必死に守ってきたのが学校現場だ。政権交代でも、再政権交代でも、相変わらず金出さず、口だけ出すひどさは変わらない。いや、保護者無視・政権本意は増長し前途はますます暗い。先生たちの意欲を、こんなに削ぐ時代はあっただろうか。35人学級の打ち切り、上意下達の教委改悪、退職金の大幅削減…やりたい放題だ。
    このままで「学校週6日制」なら、今より、いやその前より大変だ。不完全5日制でも、先生たちの息つける時間には多少なっているのだから。今こそ、「先生」を巡る調査をして欲しい。切ったら血の出るような鮮やかな「教師論」が今こそ求められている。小手先の制度変更は事態をより混乱させる。

   この1面より、続く2面の「教育の平等 細る期待-(高所得の家庭の子ほどよい教育を受けられる)」に立ち止まった。【明日に続く】

……………………………………………………………………………………………………………………………………………

この意識調査は「朝日・ベネッセ」による。昨年11月から今年1月、対象は32都府県53校の公立小中学校保護者(小2、5、中2の8766人依頼、6831人回答)。今回初めて、都内公立15、私立16校の中2保護者3336人含む。都が独自に土曜授業開始していたり、私立校保護者が占める割合が多いため、前回(2004年、20008年に次ぐ3回目)との比較は信頼出来ない。限定された、少ない対象数を「全国調査結果」と言うの疑問画像は波風焼き印入りパン。日曜朝の遊び公認裏サイト「波風食堂、準備中です」更新しました。

コメント