波風立男氏の生活と意見

老人暮らしのトキドキ絵日記

【その53】 春

2012年03月29日 | 【保管】一寸凡師コラム

悪いのは凡師ではない。「季節」なのだ。

Photo よくある映画の台詞「貴様、どこの回し者だ!」。今の凡師ならこう答えるだろう。「金の回し者です」と。

 「金は天下の回り物」とはよく言うが、春の「物入りの時期」と重なり、凡師は専ら「金の回し者」に。「不景気」という「大きな暗雲」を吹き飛ばせるはずもなく、「そよ風のような個人消費」を無い袖を振ってまで尽力している。夜中にふと目が覚め、「大丈夫かなぁ・・・」と頭をよぎる辺り、まだまだ修行不足なのかもしれない。
 
 さて、お金を回す専門家としては、この春は大変危険な季節である。あるラジオ番Photo 組で「春は大事な決断はするべきではない」との話題が。なにやら人間の体や頭脳というのは、「寒さに対応」するよりも「暑さ(暖かさ)に対応」する方が苦手らしく、気温が暖かくなるこの時期は「判断力」が鈍ることが多いらしい。なるほど・・・。春の陽気に後押しされて買った衝動品は、そのまま使わなかったり、荒馬さんから反省を求められたりすることも多い。そういえば、先日は右足に黒い靴下、左足は「紺色」の靴下を履いていた。
 
 悪いのは凡師ではない。「季節」なのだ。
 
 ともあれ、今年は雪も多く、「冬」を心の底から堪能させられた。待ちわびた「春」がようやくやってくる。春の陽気に誘われ、大福の一つでも買って帰ろうかと思うのは、決して「無駄遣い」ではない。窓から見える「春」を眺めながら、大福を頬張る行為はもはや「雅の世界」なのだ。忘れずに荒馬さんの分も買って帰るあたり、まだまだ判断力も鈍っていないと思うのだが・・・。

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毎週木曜UPの「一寸凡師の隙間コラム」作者は、立男じゃない。一寸凡師さんは「波風さんが大家で、凡師が店子(たなこ)」と称しているが、波風の依頼で書いてもらっている。この辺の事情を知らずに本ブログを読み混乱されている方もいるのであえて一言説明。
    職員室内配布の日刊生徒指導情報の片隅に載るコラムがあまりに素敵だったからお願いした。イラストの小幸さんも宴会の手書き座席札がとても素敵だったのでお願いして。

早朝、立男がメールで凡師さんの原稿を受け取り本ブログに掲載し、小幸さんがそれを読みたちどころに2枚描きスキャナーで取り込み送信してくれる。現職終了後も続けていただけるのがまことに嬉しい。

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気になる新聞記事から

2012年03月28日 | 日記・エッセイ・コラム

この3月の新聞記事から。切り抜き的に紹介すると…。Photo_3

奨学金 1万人滞納 受給生の半数超す 日本学生支援機構(旧育英会)の奨学金制度で返還滞納者の個人信用情報機関への登録(いわゆるブラックリスト)1万人超。背景に就職難、不況による家庭の経済状況悪化、そして、H10調査では年利最大3%の奨学金が7割に達し、昼間学生の半数が受給。(3/17朝日新聞)
 
3年以内の離職5割 平成10年度卒の大学・専門学校生の未就職と3年以内退職者52%、高卒では68%(中退含)に上ると3月19日内閣府発表。大・専卒は、大学院進学等を除く約78万人中、約7割の57万人が平成10年春就職し、約20万人が3年以内離職。卒業後、無職・アルバイトの14万人と約7万人の中退者を加えると、ほぼ無職が40万人、全体の半数だという。                        
 高卒115万人のうち進学しない35万人中、約19万人就職し8万人が離職。 継続雇用は11万人と全体の3割。卒業後に無職かアルバイトが11万人、中退含め全体の7割が正規雇用でない。中卒で進学しない約2万人中、就職できたのは5千人。うち3千人が離職、安定した職を得られていない者9割。(3/19毎日新聞)

高2の2割 抑うつ傾向  の衝撃的見出し。22日道議会文教委で道教委発表。道教委諮問機関による札幌除く公立小中高80校の抽出調査で。「死や自殺を1週間に数回、数分考えた」の自己評価が、小3が2.5%、小5が3.0%、中2が6.1%、高2が7.9%の結果。「よく眠れない」、「落ち着かない」といった「抑うつ傾向」判定が高2で19.4%は、6年前の同調査より4.2%高い。また同様の全国調査(「抑うつ」傾向が疑われる「気分の調節不全」)で高2は15.2%だから7.4%上回るという。(3/23北海道新聞)                                

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Photo_4 子どもたちの勉強嫌いや不登校、安心して勉強できない根底をつくづく思う。努力しても、詐欺のような年金開始年齢引き上げ、伴う退職年齢の引き上げで若者の雇用機会の減少。共同が必要な時代に、したり顔の競争の跋扈。不安をかさに介護保険料や消費税値上げという悪政の数々。働けず、生活できず、夢持てず…いったい全体この国は…。

退職記念に、立男の感性をくすぐる二品。入っていた箱も楽しい。F田さんから。何だか面白い。H澤さんからは「うちの息子が麺好きで、波風食堂開店はいつですか?」のあいさつも。周囲の激励というか期待で、だんだんと現実味を帯びてきた開店の心…。

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北野武著「全思考」(エッセー集)

2012年03月27日 | 読書

Photo_2  好き嫌いで言えば、最初から嫌いな芸人。今も変わらない。悪ふざけの芸は全く笑えない。笑う人間がいることに驚いていた。映画も感心できない。反面、少年時代の回想は驚くほど鮮やかで巧みだ。本誌「全思考」に書かれた常識や規範は肯定面もあるが、弱い者いじめ、暴力肯定という過去が透けて今一うなずけない。だが、説得力がありついつい読み通してしまった。

 立ち止まったのは、第3章「関係の問題」の、人の成功を喜べる条件、親友の定義、笑わせる「間」。反面、第2章「教育の問題」は極めて常識的。縁側でお茶をすすりながら「今の学校は…」の話を人生で少し成功した方から聞いているような。携帯電話は「いつでもどこでも話することに金がかかるようになった」のように、物事の本質をパッとつかみサッと提示する才能はさすが。

今日、60歳になり2日目。何かが変わるのだろうか。ママヨさんと食べた昨日夜のケーキで何だか胸焼けしているのだけれど  6083=還暦万歳と自分で唱えている退職間際のこの頃。

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波風三男君からの手紙

2012年03月26日 | 日記・エッセイ・コラム

Photo  立男の息子、三男君から手紙をもらった。というか、職場の送別会で立男激励の一幕があり、ひと役かってくれたのだ。ママヨさんが代読、何も知らされていなかったので驚いた。
    三男君らしい。立男に似て、いや立男以上に理屈っぽい。そういえば中学校国語教員免許状を持っている三男だった。三男君からこんな感じの言葉をもらったのは初めてだ。そうか、教員以外の道もあったか…うどん屋もあったよな… 三男君からの手紙

画像は、波風食堂用の作務衣。うどん屋繁盛の願いを込めて昔の同僚たちから。
    だいぶ前から定年退職後は食堂開店する夢をあちこちで話をしてきたから、ここ最近、波風食堂の場所はどこですか?とか、いつから開店ですか?とか、調理師免許は持っているの?保健所に無断でやったら駄目でないの!と、周囲が気をもんでくれる(笑)それはそれは立派な「波風食堂店主 波風立男」という細工物の木札を贈ってくれた方もいる。そんなことで、60歳誕生日の今日もママヨさんから「いつまでも世間に迷惑をかけてはいけません」と指導されている。

もう一回言うけど、「うどん屋ごっこ」だって。立男の家の前のあの小屋を改造してだって…世間のしがらみで別の仕事も4月早々入ってきて準備は遅れるけれど…「えっ、こんなに不味いのにこんなに高いの」、「お腹こわしても自己責任の店だって」「この店って自分で作らなければだめなの?」っていう店を開く時には、本ブログ愛読者の方々に必ず知らせます。その節はエプロンしてお越し下さい。一人一人が「お客さん型から店主型へ、文句言うなら自分で作ってみれをモットーにした食堂づくり」のために…ここ割合本気です

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感謝の言葉

2012年03月23日 | 日記・エッセイ・コラム

 定年退職まであと8日。感謝の言葉を言ったり聞いたりするPhoto_3 機会が多い。立男の業界は今が過激に忙しい、その場を作っていただくことに至極恐縮している。加えて、身の丈越 える言葉で身が縮む。このままでは、もともと短い首がめり込んでしまう。
   先日、感謝にまつわる新聞記事を読み、ふと若かりし頃の「感謝の言葉事件」を思い出した。

 昔、同じ職場の職種の違う人が「むくれた」。頼まれた仕事をしても感謝の言葉が無いと怒っていた。今すぐやれとか、出来上がりが汚いとか言われ、私たちは見下されている、あんたたちはそんなに偉いのか、常識というのが無いのかとも言う。何だか不穏な空気で、ストライキ決行中という感じだった。
 立男たちは、頼む側の配慮の無さを反省しつつ、仕事なんだから感謝の強要は変だ、それは大きな勘違いだということをわかってもらい一件落着した。この時、給料をもらう仕事と無給のボランティア活動の違いなんかもみんなで勉強した。

  感謝は奥ゆかしいもの、内に秘めて価値あるもの。感謝の名で「仲間褒め」や「自分褒め」に陥る愚は避けたい。まして、感謝の言葉を求めるようなことはあり得ない、求められて言う側も何だか変だ…アタリマエノシゴトヲシタダケ…そんな社会的常識が大事だとつくづく思う立男だ。今日は立男の卒業式。心から感謝の言葉を述べられる自分でありたい。最後は、波風静男で。

イラストはいただいた赤いバラ。中にあったお手紙も嬉しかった。

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