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映画 「ウォーク・ザ・ライン(‘05)」日本で馴染みが薄いジョニー・キャシュの半生

2006-07-15 13:11:17 | 映画
 お決まりのストーリー、成功と挫折、そして再生。
 リース・ウィザースプーンがアカデミー賞主演女優賞を獲り、ホアキン・フェニックスがアカデミー主演男優賞にノミネートされた映画なのに、もうDVD化とは?日本ではこの映画はヒットしないのは分かっていた筈。カントリー・シンガーのジョニー・キャッシュを知る人はほとんどいない。
 まず、日本では、カントリー・ミュージックそのものがマイナーである。アメリカでは、去年のアカデミー作品賞ノミネート、ジェイミー・フォックスが主演男優賞をとったレイ・チャールズの伝記映画「レイ」を越えるヒットと聞く。国情の違いが歴然としている。
                
 さてこの映画、嫌味なく淡々と進み、私はジョニー・キャッシュのCDも持つほどカントリー・ミュージックが好きなので、夕食時のビールのせいで眠くもならず退屈もせずに観終わった。
 ホアキン・フェニックス(ジョニー・キャッシュ)とリース・ウィザースプーン(ジューン・カーター)が、6ヶ月の特訓の上、自分の声で歌っていて素晴らしい歌唱を披露する。リース・ウィザースプーンは、ジューンをキュートに演じている。この女優を初めて観たのは、「メラニーは行く」でどこにでもいる女優としか思っていなかった。この映画で主演女優賞を受賞したとはいいながら、まだまだ実力発揮とまでは行かないのではないか。私から言わせればアカデミー賞受賞が不思議なくらい。アメリカの国情、特にカントリー・ミュージックについてほとんど知らない外国人が勝手なことをほざいていると思われるかもしれない。
                
 ジョニー・キャッシュという名前は、アメリカではビッグ・ネームだ。1972年7月には当時のニクソン大統領と面談もしている。
 いつも黒い服を着ていて“Man in Black”がニック・ネーム。生涯のヒット曲数140曲以上、ヒット・ソングの最多売上曲数の世界記録は、エルヴィス・プレスリーの151曲で、それに迫る数字である。
 「ロックン・ロールの反逆性とカントリーの哀愁、フォークの語り口」といわれる独特の世界を持つ歌が特徴。アメリカ音楽史で重要な位置にある。
               
 一方、ジューン・カーターは、カーター・ファミリーの一員で、1927年から1943年にかけてカントリー・ミュージック・バンドとして活躍した。
               
 映画にも描かれているが、ジョニー・キャッシュは1968年オンタリオでのコンサート演奏中にジューン・カーターに「君と結婚したい。今返事してくれないと、これ以上歌えない」と電撃プロポーズ。後世に語られる伝説のプロポーズとなった。この場面はほろりとさせられた。
 ジョニー・キャッシュは、1932年2月26日に生まれ2003年9月12日に他界。ジューン・カーター・キャッシュは、1929年6月23日生まれ2003年5月15日他界。ジョニー・キャッシュはジューンの死後4ヶ月後に追いかけるように他界する。妻のいない人生なんて考えられなかったのだろう。神様はうまく按配して下さった。これまでの文中にインターネット・フリー百科事典「ウィキペディア」から引用したものがあります。

 監督ジェームズ・マンゴールド1964年ニューヨーク生れ。
 キャスト ホアキン・フェニックス1974年10月プエルトリコ生れ。リース・ウィザースプーン1976年3月ルイジアナ州生れ。
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