関東ふれあいのみち「九十九里の砂を踏みしめて歩くみち」の起点は、JR外房線の「東浪見(とらみ)」駅から始まる。朝6時から7時台は一時間に4本運転され、8時以降夕方5時台まで一時間に一本の運転という極めてのんびりとしたもの。
物好きにも、その駅を見に行った。国道128号線に車を走らせながら駅への標識を探したが、そんなものはどこにもない。国道を行ったり戻ったりしながら地図で確かめ、見当をつけて細い道に入った。
駅は集落に溶け込んだように、背景が森になっている寂しい風景の中にあった。駅は有蓋貨車を改造したもので、もちろん無人駅だ。駅前に商店街もない。うらびれたトイレと名前は知らないが、一本の木が広場といえる場所に立っているだけだった。
時計を見るとちょうど午後1時前の列車が到着する時間で、プラットホームに上がった。その日は気温が高くなり蒸し暑く、海は霞んでいるように煙っていて、風の音も人家に生活音の気配もなく、列車が構内に入ってくる音が唯一静寂を破る音だった。
構内に入ってきたのは四両編成の千葉行き普通列車で、車内はまばらな乗客が散らばっていて、ここから乗り込んだのは3人だけだった。夏休みシーズンになると、海水浴の子供たちの嬌声に満たされるのだろうか。列車が発車したあとは、再び気だるい午後の風景に戻った。
物好きにも、その駅を見に行った。国道128号線に車を走らせながら駅への標識を探したが、そんなものはどこにもない。国道を行ったり戻ったりしながら地図で確かめ、見当をつけて細い道に入った。
駅は集落に溶け込んだように、背景が森になっている寂しい風景の中にあった。駅は有蓋貨車を改造したもので、もちろん無人駅だ。駅前に商店街もない。うらびれたトイレと名前は知らないが、一本の木が広場といえる場所に立っているだけだった。
時計を見るとちょうど午後1時前の列車が到着する時間で、プラットホームに上がった。その日は気温が高くなり蒸し暑く、海は霞んでいるように煙っていて、風の音も人家に生活音の気配もなく、列車が構内に入ってくる音が唯一静寂を破る音だった。
構内に入ってきたのは四両編成の千葉行き普通列車で、車内はまばらな乗客が散らばっていて、ここから乗り込んだのは3人だけだった。夏休みシーズンになると、海水浴の子供たちの嬌声に満たされるのだろうか。列車が発車したあとは、再び気だるい午後の風景に戻った。