夕方の、まだ薄明るい頃に、知り合いに出会ったときなど、「こんにちは!」と言ったものの、「う~ん、やはり、‘こんばんは’かな~?」と、言い直してみたりして、お互いにちょっと気恥ずかしくなることがよくあります。
こういうときに、ふと思い出すのが、私の幼少時代の頃、近所のお婆ちゃんたちがよく使っていた、挨拶の言葉。それが、
「おばんかたです。」
「お晩です。」というのは、「こんばんは」と同じ頃に使うもので、まだ夕刻の、微妙な時間帯には、この「おばんかたです。」が、ちょうどマッチしていた言葉だったと、今になって思います。
最近は、あまり聞かなくなってしまった言葉だけに、思い出しただけで、何とも言えぬ懐かしさを感じる響きです。
でも、今さら私が、「おばんかたです。」と使う勇気もないのですが...。
そういえば、「ちょっくら、ごめんなんしょ。」って言葉もあった。言い換えると、「ちょっとお邪魔しますね。」くらいの感じかな。
最近は、そういう土着の言葉をあまり聞かないように感じるのは、やはりテレビなどの影響で、一律、同じ言葉になってきているんでしょうか...。