♪ いのち短し~ 恋せよ乙女~ ♪
この部分だけは、なぜだか知っている人も多い、「ゴンドラの唄」。そういえば、最近まで、ハミガキか何かのCMにも使われていたかな?
実は、この曲を、今度、高齢者施設への慰問コンサートにて、ソロで歌わせていただくことになりまして、曲について、いろいろ調べているところであります。
もっとも、この曲を推薦したのは、私なんですが、指揮の先生から「貴方、ソロで歌いなさいよ!」との一言で、こういうことになった次第です。というのも、私個人で、母が以前お世話になっていた施設と、現在お世話になっている施設に、月1くらいのペースで、歌のボランティアに行ってるのですが、そこで、この歌を採り上げたところ、入所者の皆さんに、「ウケ」が良かったからです。
♪ いのち短し 恋せよ乙女 紅きくちびる 褪せぬ間に
熱き血潮の 冷えぬ間に 明日の月日は ないものを ♪
さて、この曲、4番まであるのですが、「3番」の歌詞は割愛されることが多いようです。その理由は、「長過ぎる」こともあるでしょうが、私の想像では、歌詞の内容が「艶かし過ぎるから」? ではないかと思われます。
で、4番まである歌詞のどこにも、「ゴンドラ」という言葉は出てこないのです。その辺りが不思議に思い、例によって「二木氏」のサイトで調べてみると、かなり奥深いことがわかりました。
この歌の元を辿ると、「ヴェネツィア民謡」に行き着くんですね。たぶん、ゴンドラを漕いでいる男たちが口ずさんでいた歌が、元歌なのかもしれません。
ってことは、かなり?「艶かしい」歌詞でも、イタリア男の「軽い」ノリで歌うことを考えれば、「お嬢さん、若いうちに、どんどん恋をしましょうよ。」みたいな、「ナンパ」する気分の楽しい歌詞なのかも...。
歌詞は「イタリアの民謡」が元だとしても、この曲自体は、「松井須磨子」主演の舞台『その前夜』の劇中歌として作られて有名になったそうで、その後、黒沢明監督の『生きる』という映画にて、余命いくばくも無い一人の男性が、ブランコに乗りながら口ずさむシーンでも、有名になったそうな。
たぶん、後者のイメージの方が、印象深く残っている人が多いのか、どちらかいうと「哀しい」イメージが付いている歌かもしれませんね。
「ユーチューブ」を調べてみると、ネットが発達した今は、凄いことに、この歌を歌っている人たちの声が、どんどん出てきて、驚きますね。元歌の「松井須磨子」氏のもある。この方の歌を始めて聴きましたが、お世辞にも「上手い」とは言えないんですね。 でも、「ミュージカル」ではなく、あくまで「劇中歌」なので、これはこれで、味があっていいのかもしれませんが...。
その他、美空ひばり、小林旭、ちあきなおみ、加藤登紀子、倍賞千恵子、鮫島有美子、塩田美奈子...etc. 実に多くの方が、歌われているようです。
私の感想では、
・「美空」「小林」氏 : 演歌色が強い?
・「加藤登紀子」 : 独特の「登紀子ぶし」?
・「ちあきなおみ」 : この方の歌唱力を、最近富みに、見直してます。
・「倍賞千恵子」 : 癖の無い、素直な声と歌い方ですね。
・「鮫島」「塩田」氏 : さすがは声楽家。でも、声楽家独特の「やり過ぎ」感?がなく、味があると思います。
そういえば、大学時代、同じサークルの先輩に、「ビックリハウス」という雑誌によく投稿している人がいて、掲載された作品も多数あるようでした。その中の作品の一つがこれ。↓
「いのち短し 恋せよ おかめ」
そうか、私がこの曲を知ったきっかけは、これだったのかも...。