ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)

映画、旅、その他について語らせていただきます。
タイトルの由来は、ライプツィヒが私の1番好きな街だからです。

藤原正彦氏の惨憺たる有様をみて少々感慨をもつ

2011-06-06 06:50:49 | 社会時評
土曜日は屋外で仕事があり、ひどく日焼けしてしまいました。私は男性であり、「美白」なんてものにたいして興味はありませんが、それにしてもね。

まったくの余談ですが、夏に欧州とかを旅すると、女性はほんとノースリーヴの服を着ている。で、彼女らの肩や腕の肌を拝見すると、とても傷んでいることがすくなくありません。

ご存知のとおり白人はメラニンが非白人より少ないわけで、日焼けには弱いわけですが、それでも彼女らは軽装です。ほんとに大丈夫かなと思います。

さてさて、仕事の後ターミナル駅近くの書店に立ち寄ったら、次の本が目にとまりました。それだけの台に平積みしてありましたから、書店・出版社ともどもかなり売れ行きに期待してのものでしょう。



日本人の誇り (文春新書)

出版されたのは4月ですから、すでに「新刊本」とは言いかねますが。

で、藤原正彦氏の書いた本で、しかも題名といい出版社といい、だいたい内容は想像がつくと思いまして、ちょっと目次に目を通してみましたら…。

>第四章 対中戦争の真実
「南京大虐殺」が突如、再登場したのは事件から八年半たった終戦後のことだった。証拠を捏造してまで演出した黒幕とは?

あー、藤原氏もついにここまで来ちゃったかと少々感慨深い(って、自家撞着した表現ですね)ものがありました。私も氏の本「若き数学者のアメリカ」とか「数学者の言葉では」「遥かなるケンブリッジ」などを大変面白く拝読しまして、その内容には(部分的に異論のあるところもありましたが)大いに学ばせていただいたつもりなんですけど、なーんかね、どうもね。

前にも記事に書きましたとおり、彼は「正論新風賞」を2003年に受けています。まともな人間なら産経新聞は賞を与えないし、また産経からの賞なんて迷惑極まりないでしょうから拒否するでしょうが、藤原氏は受けちゃっていますから、やはりこの時点でもう彼はかなり(いろんな意味で)いっちゃっていたんでしょうね。

その産経新聞が出版している『正論』2011年7月号の表紙には、藤原氏の記事が一番大きく出ています。



>日本人よ、東京裁判史観を突き破れ
 藤原正彦

・・・・・(失笑)。

前にも書きましたように、やはり『正論』とかに登場するようになると、人間ある一線を越えちゃっていると思います。ある程度の良識や常識のある人は、「右翼」とか「保守」であっても、さすがに『正論』に執筆するのは避ける傾向があるように思いますが(ていうか、そういう人には『正論』の側も執筆を依頼しない)、藤原氏は表紙のトップになっちゃいましたからねえ。現状の彼は、かつての良識や常識をかなぐり捨てている状態にあるかと思います。どうしちゃったんですかね。少なくとも以前の彼は、こんな雑誌に執筆するような馬鹿な真似はしなかったのですが。

一説によると数学者の彼は、優秀な欧米の学者にさんざん馬鹿にされ、それで「愛国」に目覚めちゃったとか。ほんとかどうかは知りませんし、仮にそうだとしても、だからといって産経新聞なんかと仲良くなるなよと思いますが、他人がどうこうできることでもないし、なんともはやです。

これからも藤原氏の暴走を私なりに確認していきたいと思います。
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