拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

独りぼっち(ヒーロー、ヒロインの条件)

2022-12-21 10:33:35 | 音楽

今年の私を漢字一字で表せば「休」。今年になって4団体、「この一年間」なら5団体を休会(団)した。あと、「休」には休肝日を設けた意味も含んでいる。ただし、お医者さんによっては、一週間のトータルのアルコール摂取量が問題なのであり、休肝日には意味がない、休肝日を設けても肝臓は継続して働いている(休めるわけではない)、と仰っている。そうだとしても、休肝日を設けることによりトータルの摂取量が抑えられるのだから、意味はあるのだろう。

休肝日を設けたせいか、徘徊しまくってるせいか、観念して暖房をつけ始めたせいか(しもやけになったしー)、ぬるいお風呂に長時間浸かってるせいか、以上の効果によって血圧が下がったせいか、最近体調がすこぶる良い。ただし、科学の実験なら、これらを一度にやったのは失敗である。どれが真の原因だか分からないからである。真の原因を探るためには、他の要素を同じにしたうえで、一つ一つ要素を変えなければならない。いずれにせよ、回復したので、来年の一字は「複」の予定(追記:正しくは復)。ドイツ語の「wieder」である。ただし、同じ発音で「wider」だと「反対」「反抗」の意味になりネガティヴ。ドイツ人はどこで両者を区別してるんだろう?と思ったが、ざっと見たところ、この二つの言葉の後に同じ単語がくることはないようである(だから混同しない)。

さて。お風呂屋さんが「タトゥーお断り」なのは、タトゥーがアウトローの人々を想起させ、みんなが怖がるからだが、「アウトロー」という言葉、子供の頃から、西部劇等でよく聞いていて、当時は「一匹狼」のイメージで、どちらかというとヒーローだった。大人になった今(とっくになってる?)、改めて聞くと、「outlaw」=「法の外」。「スターウォーズ」で言えば、銀河の外縁の帝国の目の届かないところで好きに行動する若い頃のハン・ソロである。なーんてことを考えたのは、「スターウォーズ」のスピンオフの「ハン・ソロ」をドイツ語音声で聴いてて、「Gesetzeloser」って言葉が出てきたとき。直訳すると「法を無くした人」、すなわち、アウトローである。英語では「外」、ドイツ語では「無くす」でアプローチが異なるところが興味深い。なお、「out」に相当するドイツ語は「aus」。例えば、今回のW杯について、ドイツの新聞は、「ドイツ・チームは予選で『aus』になった」と怒りをこめて報じていた。決勝リーグの序盤で負けたブラジルのイレブンに対するブラジル国民の風当たりも大変なものだったという。日本は、決勝リーグの一試合目で負けても「選手のみなさん、よくやった!」という論調だが、もしこれが野球のWBCだったら、ただじゃ済まなかったろう。GⅠ7勝のジェンティルドンナは、天皇賞秋は2年続けて二着。普通ならこれをもって「稀代の名牝」と讃えられるところだが、ジェンティルは勝てなかったことで随分と言われたものである。

西部劇と言えば、私の記憶で最古のものはテレビで放送されていた「ローンレンジャー」。♪ローレンローレンローレン……という主題歌を覚えている。これもあらためて見てみると「lone……」だから「一匹狼」。西部劇の要素を備えている。「老練」とは関係なさそうである。

因みに、読者のみなさんのように、お友達がたくさんいて楽しく暮らしている方々は、西部劇の主人公になれないのみならず、オペラのヒロインにもなれない。なぜなら、オペラのヒロインは「独り寂しく」なければならないからだ。その証拠に、椿姫は、「sola abbandonata」((パリの街に)独り捨てられた)と歌ってる。マノン・レスコーが「Sola……abbandonata」と歌うのはアメリカの砂漠だから、サソリがお友達である。


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