拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

金鶏、エレナ・ブリリョーワ、命短し恋せや乙女

2018-10-20 08:37:47 | 音楽
合唱団の練習後の飲み会で、西北大学(ホントの西北大学は中国にあるらしい。そこではない)の政治経済学部の経済学科(私が出たとこ)はマル経(マルクス経済学)でなく、近経(近代経済学。ケインズとか)だったという話になり、困った、私、近経についてしゃべろって言われても何も出てこん、と思ったが、あっという間に「きんけい」つながりで「金鶏」(リムスキー・コルサコフのオペラ)の話になって、よかったよかったこれならネタがある、と胸をなでおろしたのである。そのネタはこう。もう何十年も前、ボリショイ・オペラが引越公演でこのオペラを持ってきた。ときの首相は○野さん。なぜそれを覚えているかというと、ちょうど○野総理が女性問題で退陣したときで、で、その話を聞いたボリショイの指揮者のフェドセーエフが「ドドン王(金鶏に出てくる女性好きの王様)と同じだね」と言ったという話を覚えているから。で、公演自体はどうだったかというと、本当に面白いオペラで、演奏も素晴らしかった。ところで、このオペラはコロラトゥーラ・ソプラノが活躍することで有名で、私が会場で聴いた日は、テレビでも放送されたのだが、イリナ・ジューリアというボリショイで「番をはってる」プリマでたしかに上手だったのだが、ダブルキャストのかたわれのエレナ・ブリリョーワが新人だが声も技術も容姿も素晴らしいと評判になって、そっちを聴きたかったな、と思ってたら、翌年だっけ、単身来日してリサイタルを開いた。完璧な夜の女王で、なるほどこりゃすごいと思った……のが最後。その後、とんと活躍してるという話を聞かない。花の命が短いごとく、コロラトゥーラ・ソプラノの命は短い。命短し恋せや乙女(関係ない)。それからすると、私より一回り上でまだコロラトゥーラを歌ってるグルベローヴァ(来週聴きにいく)はもう化け物である。さて、なにも話せることなどないと言った経済楽じゃなくて(さすが、私のパソコン!)、経済学のことだが、大学で習ったことを一つだけ覚えてる。不況のときはお金をばらまいて消費を喚起しなければいけない、経済を活性化させるのは貯蓄ではなく消費であるって話。へーっと思って早速家に帰って親に「貯金しちゃいけないんだってさ」と言ったら「バカなことを言うな」と一喝された。そのことをリーマン・ショックのときにも思い出した。上記のとおり、大学はマルクス経済学を教えてくれなかったのだが、思わぬところでこれを勉強する機会を得た。フライブルクのドイツ語学校のクラスで、先生から与えられたお題について研究してみんなの前で発表するってのがあって(Referat)、そのとき先生が私に与えたお題がマルクス経済学!。付け焼き刃でいろいろ調べて(付け焼き刃なのは今も一緒)、発表した内容はかなり好評だった。フランス人の誰とかくんに「君のReferatはとてもよかった」と褒められたっけ。