民法の「直系血族及び同居の親族は互いに扶け合わなければならない」という条文は、もちろんかつて法律職の末席を汚していたから知ってはいたが、今日の朝ドラでウメ子が「こんな当たり前なことを条文に書いて、姑を嫁におしつけようとする」と言ったのには思わずうなってしまった。そうか、そういう見方もあるのか。ウメ子の発言は、直接的には、姑の面倒はあなたたち(ウメ子の子=姑の孫=直系血族)で見なさいね、あたしは知りません、って意味のようだが、私は、もう少しひねくれていて、「私(嫁)は姑の直系血族ではない。家を出れば同居の親族でもない。だから姑の面倒は見ません」と言ってると思った。いやいや、法律ものと聞いて当初冷ややかに見ていたが、なかなか奥の深いドラマである。前作の「茨田リツ子」が同役で引き続き登場したのも、大サーヴィスであった。
そんな朝ドラを見て、ながれでテレビをつけてる人なら、私が、昨日、スーパーに行って高知ナスを探した理由が分かるだろう。「スーパーに大概ある」と言っても、そりゃ綾瀬駅前のスーパーにはあるかもしれないが、そこから徒歩50分の「23区の奥地」のスーパーにあるとは限らない。だが、あった。
米ナスも、長ナスも、もちろん普通のナスも売っていた。しかも、高知なすは1袋99円、米なすは1個79円である。最近、野菜は見切り品コーナーでしか見てなかったので気付かなかったが、今、ナスは旬真っ盛りなのだな。
「あさイチ」を見てなかった人のために一応解説すると、ナスは、血圧を下げる成分が他の野菜の1000倍(!)入っているという。さらに、高知ナスは、その成分が普通のナスの3倍(=他の野菜の3000倍)入っているという。パックにも「高めの血圧(拡張期血圧)が気になる方へ」という表示がある。科学的裏付けがあるのでこういう表示が許されるそうだ。下がったとは言え、血圧の上が正常値の上限プラスαあたりでうろうろしている私だから、さっそくこれに飛びついた次第である。
売り場には「高知なす」の他に「高知産なす」もあった。後者は普通のなすである。
で、夜、早速、天ぷらにして食べた。
美味であった。普段は捨ててしまうガクの部分も食べられると聞いて、天ぷらなら尚更いけるだろうと思って使ってみた。いけた。
ナスは、これまで栄養価に乏しい食材とされていたというが、あの紫色からしてポリフェノールを含んでることは容易に想像できる。ナスが含むナスニンという成分はポリフェノールの一種だそうだ。
ナスは、これまで印象の薄い食材だったそうで、子どもの好きな野菜ランキングにも嫌いな野菜ランキングにも入ってこなかったそうだ。私はパスタに和えてときどき食べていた。美味だが、オリーブオイルを吸い過ぎて、茹で上がったパスタと和えるときにはオイルが無くなっていて足さなければいけないことがままあった。昨日の番組ではその対策としてナスに塩をまぶせばいい、と言っていたが、塩はダメじゃん、血圧に。