アウトドアな日常

インドアからアウトドアへのススメ

森林飽和

2022年10月11日 | 本と雑誌 その2

「森林飽和(国土の変貌を考える)」(太田孟彦著)を読む

・終戦直後の里山は、異常な状態でした。食糧難で緩斜面に田畑を作り、その結果、関東地方では未曾有の大氾濫をもたらした。1947年のキャスリーン台風に始まり、1950年台に繰り返して発生した水害や土砂災害となって現れた。その後は、治山治水事業として、国土保全対策の基本方針となった。

・江戸期以来、禿山化とした日本の森林は、制度面、技術面、資金面で飛躍的に進展し、回復への道筋を開いた。

・森が破壊されているというのは間違いで、日本の森林は量的には満足いくものではあるが、木材需要の低下によって手入れが行き届かなくなった。その為、質的には問題が生じ、それを豊かにするには多くの課題がある。

・森林は二酸化炭素を減らすのか? 二酸化炭素を吸収して有機物を生産するが、同時に有機物の分解率も大きく、地上にたまった落ち葉や倒木は微生物によって分解されて大量の二酸化炭素を放出している。(139頁)

・崩落には、表層崩壊と深層崩壊がある。99パーセントは表層崩壊ではある。

近年は、深層崩壊を見かける機会があります。それだけ天候不良が多いのかもしれません。

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