アウトドアな日常

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戦争と気分

2009年10月31日 | 読書日記 その7
雑誌「文学界」2月号 ドナルド・キーン「日本人の戦争ー作家の日記を読む」 を読む。

戦前、戦中の日本の気分(雰囲気)というものはどういったものだったのだろうか。
それを知る手がかりというのは、その時の日記を読むというのが手段になり得るのかなとも思う。

なによりも僕は、気分(雰囲気)というものが、心理的に大きな影響をきたすものだと考えています。

昭和19年末、国民の3分の1はこの戦争は負けるのではないかと思っていたそうです。
負けた後には、何が残るのだろう。

関東大震災、戦争直後の焦土と化した土地でたくましく復興を目指した人たちがいた。
その生きる希望というのはなんだったのだろう。

思いどうりに生きられない人もいるだろう、夢破れがっくりと肩を落としている人もいるだろう。
破れた後に、人の真価は発揮される。

国は破れ、山河が残った。
夢破れれば、他の夢がまた芽吹くだろう。
希望という気分は、このようなことを指すのだろう。

コメント
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