朝から晴れたので、おにぎりとおやつの味付け卵を持って、
久し振りの「大津川(千葉県柏市)」へポタリング。
大津川はまさに春爛漫で、岸辺は菜の花が満開だった。
逆光になったが、大津川の上流も花満開で、
遠景の里山は若葉に覆われていた。
里山の上空には下総航空基地から飛び立ったばかりのP3Cが、
エンジン音も軽やかに北へと向かっていた。
つまりこの時点では、北風が吹いていたのである。
北風が吹いていると言うことは、手賀沼まで足を伸ばしても、
帰りには追い風となって楽である。
と言うことで大津川河口(手賀沼)の「ヒドリ橋」へと向かった。
手賀沼からの帰り道で出会ったのが日本雉だった。
広い空き地の境界にあった八重桜(関山)が満開となっており、
桜の周りには菜の花が満開で、しかも空は晴れていて青く、
写真の素材としては文句のつけようが無かった。
写真を撮っているときに日本雉が「ケーン」と鳴いたので、
鳴いた方向に目をやると、赤い頭の部分が見えた。
ゆっくり歩を進め、雉との間合いを詰めてゆくと、
逃げ場を失ったようで目の前に現れた。
向こう側がビニールハウスだったので更に間合いを詰めると、
一目散にダッシュし、100m程先の畑の中に行ってしまった。
飛ばずに走って逃げたと言うことは、近くで雌が巣を作っている可能性があるが、
それよりも桜の続きを撮ることにした。
その後15分ぐらいたった時に、再び近くで雉が鳴いた。
鳴声のした方向を探すと、盛り土で小高くなった山の上で、
頭だけを出して(黄色の矢印の下)私の様子を伺っていたのである。
「雉も鳴かずば撃たれまい」と言う諺があるが、
鳴かずにこちらの様子を伺っているだけなら、私も気づくことはなかったのである。
私は再び間合いを縮め、10m程まで近付いても逃げる様子が無かったので、
こちらにも余裕が出来たため、
カメラの設定を望遠端+超解像2倍(35mm換算600m)にして、
マニュアルフォーカスでピントを合わせ撮った(巻頭の写真)。
撮っている最中に、三たびケーンと鳴き翅をばたつかせた。
胸の羽が逆立っていたので、私に対する威嚇だったのかもしれない。
更に近付くと、人に食用にされていたときの恐怖の遺伝子が働いたようで、
再び猛スピードで逃げていった。
その場に私が長居することは雉にとっては迷惑そうだったので、
桜の写真を20枚ほど撮って引き上げたが、この頃には風向きが変わり南風が吹いていた
桜の下にはホゾがあり、そこではカルガモの番が採餌していた。
4m程まで近付いても逃げなかったので、近くで巣作りが行われていたのかもしれない。
春は、動物にとっては繁殖の時期であり、
大津川の岸辺ではコブハクチョウが巣を作っており、
何気なく撮った写真には数個の大きな卵が写っていた(近日中に紹介予定)。